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過放電(前)アラーム装置

2013-01-12 22:10:47 | 電子工作
鉛バッテリの充電に太陽電池を使っており、"phocos"(充電コントローラ)を経由しています。ただ、使い続けていて過放電になってしまう可能性があるので、一定電圧以下になるとアラームが鳴動する装置を考えてみました。以前、6Vと12V兼用のものを作ったのですが、今回は12V専用として回路も簡単にし、そして低消費電力のものを製作してみました。
回路図は以下のようになっています(UM66T:メロディIC、圧電式サウンダを使用)。



トランジスタ(Tr)はNPN型(2SC945)を2個使っています。Trのベース(B)とエミッタ(E)間の電圧(V-BE)がほぼ0.6Vと一定であり、V-BEが0.6Vを超えるとTrは"ON"(コレクタ電流が流れる)となり、0.6Vより下がるとTrは"OFF"(コレクタ電流が流れない)ことを利用しています。

通常のバッテリ電圧(12V前後)の場合、左側のTrのV-BEは0.6Vより高くなるようにしておくとコレクタ電流(I-C)が流れるため(上側の)100kΩの抵抗で電圧降下を生じ、右側のTrのV-BEは0.6V以下となるので右側のTrは"OFF"となります。この場合、右側のTrにはI-Cが流れないため40kΩの抵抗の両端には電圧が生じません。つまり、圧電サウンダからメロディは出ないことになります。
バッテリを使い続けて行くと電圧が下がって行きますが、左側にある200kΩとVR(50kΩ)とで左側TrのV-BEが決まりますので、(例えば)10.8Vになった時にV-BEが0.6Vより低くなるようにVRを調整しておきます。
そうすると、左側のTrが"OFF"となるのでI-Cが流れず、右側のTrのV-BEは200kΩ(=100kΩ+100kΩ)と26kΩで決まることになります。バッテリ電圧が10.8Vとなった場合は約1.2Vとなるので右側のTrが"ON"となり、I-Cが流れるのでメロディICが接続されている40kΩの両端に電圧を生じます。この電圧を利用してメロディICを作動させて、圧電サウンダから音が出るわけです。

つまり、50kΩのVRでメロディが鳴動する電圧を設定しておき、バッテリ電圧がその設定電圧を下回った時にメロディICが動作し圧電サウンダから音が出ることになります。
常にバッテリに接続しておくことになるので、今回はなるべく消費電力を少なくしようとして大きめの抵抗(値)としました。鳴動電圧を10.8Vに設定した場合、消費電力はバッテリ電圧が13.0V(鳴動なし)で約185μA、10.7V(鳴動あり)で約230μAとなり、たまたまですがどちらも約2.5mWという極わずかの電力で動作させることができました。なお、"phocos"の消費電力が約15.6mW(=13.0Vx1.2mA)なので、それの約6分の1と言うことになります。

以下の写真のように組んでいますが、メロディICと圧電サウンダ以外は手持ちのものを使ったので抵抗は大きさもばらばらです。ケースは100円ショップで売っている最っとも小さい60x35x35mmのポリプロピレン製のものを使いました。



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