0.はじめに
"UTC7642"は中波のラジオ放送の受信用に使ったことがあり、短波帯用にもIF増幅+AM検波で利用できるの
ではないかと思いつつも、CWやSSBではBFOの入力をどうするか、ちょっと難しそうだなと思っていました。
ところが、CQ誌の11月号の「モニタ受信機の製作(JA3VQW、多田氏)」の記事にK1ELの"AM/SSB受信機キッ
ト"の事が掲載されており、アクセスしてみたところ回路図も見ることができました。
SSB受信機ゆえ当然ながらBFO回路もあり、これは利用できそうだなと思ったしだいです。
そうするとUTC7642で利用できる最高周波数はどの位かと思い規格表を見てみると、"Practical frequency
range"として150kHz~3,000kHzと書かれているものの、実際はどの程度だろうかと思い測定してみることにしま
した。
1.f maxの測定回路
"UTC7642"を利用する場合の回路は簡単ですので、前段にAM変調回路を付加してRF周波数を変えてやればよ
さそうです。既に手持ちに"DDS"とAFの"2Tone-OSC"があるので、これを利用して変調回路だけを作ることにし
ました。
もっとも、"UTC7642"の周波数特性を測定するのに入力レベル等を一定にする必要がありそうです。
その回路は以下の通りです。
簡単に説明したいと思います。
DDS(RF)と2Tone-OSCからの信号は56Ωで終端し、コンデンサを介してそれぞれG1とG2に入力します。G2
のバイアス電圧はS(ソース)の電圧を利用して回路を簡単にしています。また、D(ドレイン)の負荷はFCZ7を
使いインピーダンスを落として62Ωで終端してあります。なお、オシロを介して62Ωの両端を見たところ変調度は約
25%のAM波となっています。
次いでLPF、そしてATTを経由し、VRでAM変調波出力を調整できるようにしてあります。
なお、LPFは入出力が62Ωでfc≒9.9MHzとなっており、ATTは入出力が62Ωで減衰量は約-4.8dBでVRの
変化によるSWRは2以下に抑えています。
"UTC7642"の回路では、5KΩのVRと100Ωを介して電源を供給しています。
また、電源回路は入力が5V(~12V)とし、UTC7642へは330Ωと1N4002x2で約1.4Vを得ています。
実際の様子は以下の通りです。
左側の端子は上から変調部の"RF-in"、"RF(AM)-out"、そしてUTC7642側の"RF(AM)-in"、"AF-out"で、
右側の端子及びVRは上から変調部の"AF-in"、"RF(AM)-out-cntrl"、そしてUTC7642側の"R-AGC"、及び電
源入力となります。
2.測定結果
"UTC7642"は(RF)増幅回路とAM検波回路ですので、RF入力レベルを周波数により変わらないように一定(約12
mV)に調整し、AF出力をオシロで見ることにしました。RF(AM)入力周波数に対する出力電圧は以下の通りです。
f[MHz] AF out[mV]
1 3.6
2 4.0
3 4.0
4 3.5
5 2.6
6 1.7
7 1.0
8 0.5
9 0.3
10 0.2
この結果から見ると、規格表に近いようですが、3.5MHzでは使えそうです。ただ、7MHzは難しそうです。
なお、今回は"R-AGC"のVRを変化させての測定は行ないませんでした。
3.おまけ
上記のように"変調部"と"UTC7642"側を分けていて、外部で接続するようにしています。これは、UTC7642
の入力に(例えば)中波の同調回路を接続すると中波(AM)放送を受信することができるようになります。
ただ、ハイインピーダンス(同調回路から直接)のままだと選択度が落ちるので、ローインピーダンス(バーア
ンテナ等にアンテナ接続用として巻いてある)で接続した方が良さそうです。
"UTC7642"は中波のラジオ放送の受信用に使ったことがあり、短波帯用にもIF増幅+AM検波で利用できるの
ではないかと思いつつも、CWやSSBではBFOの入力をどうするか、ちょっと難しそうだなと思っていました。
ところが、CQ誌の11月号の「モニタ受信機の製作(JA3VQW、多田氏)」の記事にK1ELの"AM/SSB受信機キッ
ト"の事が掲載されており、アクセスしてみたところ回路図も見ることができました。
SSB受信機ゆえ当然ながらBFO回路もあり、これは利用できそうだなと思ったしだいです。
そうするとUTC7642で利用できる最高周波数はどの位かと思い規格表を見てみると、"Practical frequency
range"として150kHz~3,000kHzと書かれているものの、実際はどの程度だろうかと思い測定してみることにしま
した。
1.f maxの測定回路
"UTC7642"を利用する場合の回路は簡単ですので、前段にAM変調回路を付加してRF周波数を変えてやればよ
さそうです。既に手持ちに"DDS"とAFの"2Tone-OSC"があるので、これを利用して変調回路だけを作ることにし
ました。
もっとも、"UTC7642"の周波数特性を測定するのに入力レベル等を一定にする必要がありそうです。
その回路は以下の通りです。
簡単に説明したいと思います。
DDS(RF)と2Tone-OSCからの信号は56Ωで終端し、コンデンサを介してそれぞれG1とG2に入力します。G2
のバイアス電圧はS(ソース)の電圧を利用して回路を簡単にしています。また、D(ドレイン)の負荷はFCZ7を
使いインピーダンスを落として62Ωで終端してあります。なお、オシロを介して62Ωの両端を見たところ変調度は約
25%のAM波となっています。
次いでLPF、そしてATTを経由し、VRでAM変調波出力を調整できるようにしてあります。
なお、LPFは入出力が62Ωでfc≒9.9MHzとなっており、ATTは入出力が62Ωで減衰量は約-4.8dBでVRの
変化によるSWRは2以下に抑えています。
"UTC7642"の回路では、5KΩのVRと100Ωを介して電源を供給しています。
また、電源回路は入力が5V(~12V)とし、UTC7642へは330Ωと1N4002x2で約1.4Vを得ています。
実際の様子は以下の通りです。
左側の端子は上から変調部の"RF-in"、"RF(AM)-out"、そしてUTC7642側の"RF(AM)-in"、"AF-out"で、
右側の端子及びVRは上から変調部の"AF-in"、"RF(AM)-out-cntrl"、そしてUTC7642側の"R-AGC"、及び電
源入力となります。
2.測定結果
"UTC7642"は(RF)増幅回路とAM検波回路ですので、RF入力レベルを周波数により変わらないように一定(約12
mV)に調整し、AF出力をオシロで見ることにしました。RF(AM)入力周波数に対する出力電圧は以下の通りです。
f[MHz] AF out[mV]
1 3.6
2 4.0
3 4.0
4 3.5
5 2.6
6 1.7
7 1.0
8 0.5
9 0.3
10 0.2
この結果から見ると、規格表に近いようですが、3.5MHzでは使えそうです。ただ、7MHzは難しそうです。
なお、今回は"R-AGC"のVRを変化させての測定は行ないませんでした。
3.おまけ
上記のように"変調部"と"UTC7642"側を分けていて、外部で接続するようにしています。これは、UTC7642
の入力に(例えば)中波の同調回路を接続すると中波(AM)放送を受信することができるようになります。
ただ、ハイインピーダンス(同調回路から直接)のままだと選択度が落ちるので、ローインピーダンス(バーア
ンテナ等にアンテナ接続用として巻いてある)で接続した方が良さそうです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます