あの橋を渡って・・・

それはバイト仲間Ｆ君のせつない恋の物語。

若いもんと働いていると、
自然に話は恋バナになります。

彼女がいるＦ君が
純情だった初恋の話をしていました。

Ｆ君には中高６年間、
ずっと好きだった女の子がおりました。
純情だったゆえに想いは最後まで告げられませんでしたが、
クラスの仲の良い仲間としての友情はありました。
高校も卒業に近づいた頃その彼女にも彼が出来て、

「もうあきらめよう」とＦ君は思いました。

ある日クラスメイト数人でファミレスに行く事になりました。
そこには好きだった彼女もいました。

高校３年生、話題は進路の話になります。

そこでＦ君は衝撃的な話を聞きました。
彼女が引越しをしてしまうというのです。

諦めて、もう吹っ切れたはずなのに、
Ｆ君の目からは自然と涙がこぼれました。

もう会えない、もう会えない。

そんな想いに心が締め付けられました。

そうか～それはせつないね
その気持ちは解るよＦ君、
で、彼女はどこに引っ越してしまったの？

江東区っす。（東京都）


はいっ？

位置的な事を説明しますと、
私の住んでる千葉県Ｉ市は最も東京よりと申しますか、
川を挟んで対岸が東京都になりまして、
江東区は電車で４～５駅もすりゃ江東区でして、
時間にしたら３０分もありゃ行けるところです。

あのね。
高校卒業すりゃみんなバラバラになるし、
実際、君の今の学校は江東区より遠くないか？

そうなんすよ！
なんか話してて盛り上がったんで、
場所言うのもちょっと恥ずかしくなったから、
大阪あたりって盛ろうとおもったんですけど、
一応、先月も普通にばったり会えたもんで、
盛るに盛れなかったんすよね(笑)


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