福富ストラット

「記者ときどき農夫」。広島の山里で子ども向け体験農園づくりにいそしむ、アラフォー新聞記者のブログ。

無償の没頭

2019-10-03 00:29:40 | 日記
 福富ガイドマップのデザイン&イラストを担ってくれた漫画家の卵さんからLINEが届いた。その中にこんな言葉があった。
 「決して楽ではなかったですが、無償でも没頭して精一杯取り組むことができたので、やっぱり描くことそのものが好きなんだなーってわかって、うれしかったです!」
 激しく共感した。卵さんはもともと、ボランティアで加わるのを引き受けてくれた。取材や創作を進めていくうち、卵さんも隊員もサルのように勢いづいて「ああしたい、こうしたい」と言い始め、当初考えていたよりもしっかりと手間暇かけて携わることになった。隊員は、便所の落書き程度の絵しか描けないくせに、イラストも日程も卵さんに無理難題をふっかけていることを自覚。薄謝ながら、ギャラを支払わせてもらうことにした経緯がある。

 その卵さんと、隊員も「作品づくりは楽しい」ことを再確認できた。ハイな心で時間を忘れてむちゃできるのは、幸せだなぁ。
 LINEを読んでそんなことを感じていたら、別の人から現金なうれしいメールも届いた。8月から受けている原稿仕事の原稿料アップの知らせだ。わーい。やっぱ金だね。いやいや、原稿仕事を評価してもらえるのもまた、うれしい。
 そして夜になると、友人から「これ読んでみて」と農業系起業のネット記事が送られてきた。記事の情報自体もおもしろかったが、目が行ったのは、そのメディア全体の仕事内容。これまたコーフンした。こんな媒体を自由に手がけてみたいな―。サルの夢は毎度、広がる。ともあれ、自分も卵さんみたいに、取材すること、書くことが好きなんだなーと思える。
 部屋の壁に貼っている写真家・星野道夫の言葉の一節を思い出す。
 
 自然写真を撮るためにもっとも必要なものは何かと聞かれたら、それは対象に対する深い興味だと思う。初めは漠然とした気持ちでいい。花、昆虫、…(中略)それが何であれ、まず、その対象に対するマインドの部分での関わりである。そして次は、その気持ちをさらに深めていくことが必要になってくる。言いかえれば、どんどん好きになっていくプロセスだと。それが、勉強をしていくことだと思う。 
                    (「星野道夫と見た風景」より)

 「『取材して伝える』という仕事は、一生かけて楽しむに値する」とあらためて思う今日この頃だ。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿