福富ストラット

「記者ときどき農夫」。広島の山里で子ども向け体験農園づくりにいそしむ、アラフォー新聞記者のブログ。

ふたつの「みっけ」でいきます

2020-02-18 00:00:07 | 日記
 全国的に冷え込みが厳しい。福富町のわが家の畑も今季初めて、うっすらと雪化粧となった。
 この畑や田んぼを活用してアラフォー隊員が企てている、子どもたちのための農園づくり。新年度は本格始動にこぎつけたい。あわせて、中山間地域の魅力などを手づくり媒体で発信する事業も進めようと思う。

 活動のネーミングは、こども農園「mikke」とウェブマガジン「mikke」に決定! 地球の楽しさを「みっけ」る実験なのだ。さがしっこ絵本「ミッケ!」をイメージしたのではない。隊員が好きなバンド「スピッツ」の最新アルバム「 見っけ」のパクリなのだ。きっぱり!

 こども農園「mikke」は、田舎の魅力を生かして、子どもや若者たちの成長を後押しする場。みんなが好きなペースで通える野菜・米作りを軸に、遊びや自然体験のイベント、手仕事のワークショップ、大人向け勉強会などを組み合わせる。地域の豊かな自然、暮らしの達人たちの力を借りて、不登校や引きこもり、障害、病気などさまざまな理由で外に出にくい都市部の人、農に関心がある人、イベント好きな人…たちが「ごちゃまぜ」で過ごせる居場所にしたい。

 ウェブマガジン「mikke」は、地球の楽しさ、生きる楽しさを”見っけ”るメディア。「手ざわり感のある生」をテーマに、農業、田舎暮らし、旅、伝統文化、ワークスタイル、学び…などの世界を探求する。

 農園もウェブマガも、町内外の子どもや幅広い世代、職種の人たちと「いっしょにつくる」活動にしていきたい。農園mikkeは、イベントの自由な企画や運営。ウェブマガmikkeは、ライター、カメラマン、編集者、ウェブ制作など好きなかたちで編集部に加わってもらえたら、コーフン気味に楽しくなる。(いまはアナログアラフォー隊員が“ひとり編集部”で悪戦苦闘、仕込み中なので)

 そんな二つの柱を思い描き、今月は広島県内のフリースクールや通信制サポート校、保護者さんなどを訪ね回り、あれこれ相談させてもらっている。みなさん忙しい中で時間を割いてくれてありがたい。アドバイスも踏まえ、営業用チラシ(!?)を作ってみた。うーん、こなれない。デザインセンス、急募だぁ。。。


大人の背中

2020-02-13 22:45:39 | 日記
 福富町の中学校であった「キャリア講演会」にお邪魔した。学校や地域を知るチャンスと思い、直前に「飛び入り聴講」をお願いし、入れてもらった。
 講演会は、生徒の職業観を養うため、1年生を対象に年1回開かれているもの。地元の職業人が講師となり、これまでの道のりや仕事への思い、生徒へのエールを語る。
 講師を務めたのは、カメラマン、ドッグランカフェのオーナー、農業兼自動車整備士兼YouTuberの男性3人(地元の人には「あの3人ね!」とわかるが)。隊員は直前の仕事現場から渋滞にハマり(もちろん町外で)、大幅に遅刻したため、講演の大半は聞き逃した。だが、すでに隊員が知っている範囲での3人の人となりも合わせると、三者三様の「職業道」を歩む大人がそろい、生徒もさぞ刺激的だったのではと思う。
 
 「いいな」と思ったのは、スピーチ後に演者1人ずつを囲んでの取材タイムが設けられていたこと。「いい写真って、どんな写真ですか?」「東京で働いて学んだことは何ですか?」」「月にいくら稼いでいますか?」-。興味津々の生徒たちが、次々に鋭い質問を飛ばした。遠目に見ると、舞台のそでで芸能リポーターに囲まれるお騒がせタレント。でも、3人はよどみなく、時に考えを整理しながら的確に答えていて、感心した。こういう機会は大人側にとっても、自らの現在地を確かめるチャンスになる。

 会場となったのは学校の図書室。ペレットストーブ(かな?)のオレンジ色の炎が揺れ、気ぃ抜いて過ごせそうな、すてきな空間だった。本が多すぎないのもいい。それでいて「飼い喰い」(内澤旬子)など「おぉっ」とコーフンする蔵書も多かった。

 隊員は、中学校を後にしてからふと、ある言葉を思い出した。2年余り前に取材した岡山市内の男性のセリフ。「かっこいい大人との出会いは、子どもの人生を変えるんですよ」
 その男性は勤め仕事の傍らNPO法人を立ち上げ、小中学校などで「地域の若者と大人」が職業や夢について語り合う催しを続けている。自分は何が向いているのか、何になりたいのか。子どもたちは、社会の先輩と話すことで、自分を知り、世界を広げていく。すてきな活動だなと思い、熱を入れて原稿を書いたのだった。
 「子どもに語るんだから、自分も魅力的な大人でい続けなきゃいけないなって」。彼はそんなことも言ってたか。ん…ドキッ!
 ※NPO法人だっぴ http://dappi-okayama.com/

バンドやろうぜ

2020-02-11 21:56:29 | 日記
 1年に1度、仲間うちの音楽ライブに出ている。アラフォー隊員が記者職を休眠中の新聞社が催す「バンド部ライブ」。出演するのは社内の先輩後輩だけでなく、その友達、その同級生、きょうだい、そのまた知り合い…などなど、ごった煮だ。
 30年ほど続いているという、その恒例ライブが先日、広島市内のライブハウスであった。休眠中の隊員は、ことしは見送るつもりでいた。ろくに練習できないし、なにせ、会社に顔を見せない休眠中の身だ。「職場に来んのに、ライブにゃ来とるんか。そのへん、どーなんですかっ」と謝罪会見並みにツッコまれること必定だし。

 しかし、年が明けてしばらくして、ギタリストの後輩が「出ませんか」と誘ってくれた。仲間はありがたい。あっさりとOKした。なんだ、オレ、やりたいんじゃん。
 バンドはここ数年共演している年齢の近い4人で組み、隊員はドラム。かなりの突貫工事で、言われるがままに王道ロック5曲を仕上げ、本番に臨んだ。演奏の出来はさておき、楽しいステージだった。小学3年の天才ドラマー(!?)の初出演もあり、盛り上がった。
 「今日集まっているこどもたちっ。音楽はいいもんだぞ。音楽は楽しいぞ!」。思わず、元カープの野村謙二郎の引退スピーチをパクってしまう。

 今は亡きオヤジのおんぼろアコギをいじっていた根暗な中学時代、同じサッカー部の友人に「ドラムやってくれん?」と唐突に誘われてバンドを始めた。高校の文化祭で5人で粋がって爆音をならし、自己満足してた。当時は「バンドやろうぜ!」なんて雑誌もあるほど、バンドブームだったなぁ。地元を離れての大学生活でも、新しい仲間たちとゆるやかに音楽を続けた。
 どのバンドでも共通するのはズバリ、うまくないとこ。でも、臨む姿勢だけはちゃんとしてるとこ。そして、「オレたち、悪くないじゃん」と自己肯定感だけは人一倍であるとこだ。アラフォー隊員としてここ福富町に来てからも、音楽で何人かの人とつながれた。

 話変わって、一年中半袖暮らしのわが小学生の長男は、友達をつくるのが得意でない。まぁ、オトコなんて、できそこない生物だから別にそれでいいじゃんと思うし、本人も気にしていないのだが、学校行事などで息子が友達の輪の外でポツンとしているのを見ると、「おいおい、ちぃとはがんばれや」と思ってしまう。
 ところが最近、息子が「仲間」と過ごせる世界を持ちつつあるようなのだ。それは将棋の場。3年ほど前に遊びで将棋を覚えて以来、息子はぐんぐんと将棋にハマった。学外の将棋サークルや各地の大会に足しげく通うようになり、こじんまりとした大会では優勝までしだした。息子は勝っても負けても、ニコニコぴょんぴょんと跳ねるように帰ってくる(実際、落ち着きがないのでよく跳ねる)。戦績はさておき、学校も年齢も違う子たちとニコニコと盤を挟み、休み時間には生意気に連れだって「はなまるうどん」なんぞへ繰り出す様子を目の当たりにして、なんだかぐっときた。
 なんでもいい。勉強抜き、仕事抜き、損得抜きで夢中になれるものに出合ってくれたらいい。息子にとってはいま、将棋がそれのようだ。

カイロデビューは山里で

2020-02-03 08:43:13 | 日記
 人生初のカイロプラクティックの施術を受けた。
 アラフォー隊員が活動する東広島市福富町にあるカイロプラクティック&ビューティーサロン「癒☆時空(いやしたいむ)」の体験コース(約60分、3000円)。リノベーション中の古民家の2階で、昨年12月2日に先行オープンしたお店だ。

 隊員は猫背歴25年、O脚ひとすじ約40年のおっさん体型。その割に、アラフォーに突入しても体の凝りとは無縁だった。職場では、日がなパソコンと向き合い「肩が上がらん~」「もう整形外科行ってきたわ~」とぼやく先輩たちに、「四十肩。いや、年齢超えて五十肩っすね。なんなら対策、取材してきましょうか?」と憎まれ口をたたいていた。

 しかし、2年ほど前から隊員もついに肩回りに異変を感じだした。肩甲骨の周辺が痛いほど凝る。肩が以前と比べてまっすぐ上がらない。ぐるりと回せない。アラフォー隊員として山里に乗り込んでからも、大きな改善は見られないでいた。
 そんな折、古民家リノベを手がけている同僚アラサー隊員から「体験を予約してたけど、行けなくなった」と急きょ代打を打診され、「こりゃ、思し召し」と嬉々として突撃した。人生、じたばたせずとも、チャンスは寝て待ってれば訪れるのだ。

 店主は福富町出身でカイロプラクター歴9年の女性。DIYリノベの温もりが漂う空間で、マッサージも整体も受けたことのない隊員は「まな板の上のオッサン」となり、生まれて初めて他人に身をゆだねた。「『変なくせ』がついて固まっている」という筋肉や関節を、うつぶせのまま次々とほぐされ、心地よく眠りに落ちかける。口元に敷いたタオルにだらしなくよだれが。。。
 しかし、隊員がもっともコーフンしたのは、わが体のあちこちのゆがみが露わにされたことだ。人間性のゆがみ、ひねくれを指摘されるのは慣れているが、体のゆがみを物証付きで突きつけられのは初めてのこと。
 隊員の場合、首や肩の周りの骨や筋肉が特にひねくれもののようだ。頭は前かがみになり、右肩が下がっているのがよくわかる。「おおっ、そうなのか! がんばれオレの体!」となぜかうれしくなった。「43年かけてゆがんだ体」を元に戻すべく、カイロ続けてみよう。
 女性曰く、O脚も多少は改善するらしい。サッカー部時代は「O脚はボールを取られにくいんじゃ」と往年の名選手リトバルスキーの受け売りで強がっていたが、いまや「脚がまっすぐになると背も伸びるかな」と淡い期待を寄せている。

 関西暮らしが長かったという女性の軽快トークにつられ、隊員も、部活での椎間板ヘルニア危機、チンピラにからまれての右肩脱臼、駅伝トレーニング中のぎっくり腰…とわが体のヘタレ履歴とともにしゃべくった。暖冬の山里で、心身ともにリフレッシュさせてもらった。

 癒☆時空(いやしたいむ) 
 https://ameblo.jp/iyashitime1002/

 ※お店が入る古民家「ぷらっとハウス」は現在、リノベを手がけるアラサー同僚隊員がクラウドファンディングに挑み、熱烈に支援を募っています!
 https://readyfor.jp/projects/fukutomiplathouse?fbclid=IwAR2DTlExm5BoTW_v4L6QxLhMs2HaWZzCibY9_MlLqJSt6TXqOeXwBUCDN4M