TAKAYAN'S ROOM

主にゲームブックを楽しんでいます

《サソリ沼の迷路》 第2話 謎の男

2024年02月01日 15時18分41秒 | サソリ沼の迷路(完結)
TAKAYAN「じゃあ、行ってくる」

俺が酒場を出ようとすると、マスターや客たちは首を横に振った。
しかし、もう止めようとはしない。

T「…!」

戸口の前で一人の小男が立ちはだかる。

T「ちょっと通らせてくれよ」

小男「……」

小男は無言で俺を見つめる。

T(まさか変な趣味が!? いや、そうじゃなくて…)

こいつは俺に関心があるらしい。
俺は小男の手を引いて、酒場の片隅にあるテーブルへ連れて行く。











T「俺に何の用だ? えっと…」

小男「私はグロナールと申します」

T「なるほど、解熱鎮痛剤だったのか」

グロナール「それはカロナールです!( ;`△´)」

どうやら悪人じゃなさそうだ。

グ「あなたは本気で〈サソリ沼〉へ行くつもりですか?」

T「ああ、そうだよ」

グ「あんな恐ろしい所へ行くからには何か目的があるのでしょうね?
 手当たり次第に怪物を倒しながら迷路を進むわけではないのですね?」

・その通りだ

・実を言うと、何も考えていないのさ…

目的? 特に無いけどな…


☆ステータス
技術点 12/12  体力点 22/22  運点 10/10

☆持ち物

鎖帷子
ザック
真鍮の指輪
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《サソリ沼の迷路》 第1話 情報収集

2024年02月01日 11時00分00秒 | サソリ沼の迷路(完結)
俺は〈サソリ沼〉を目指して西へ歩き続ける。
道中、オークやゴブリンが襲ってくることがあった。
邪悪な魔法使いを退治したり、巨大なオオカミを追い払ったりもした。
戦いに不馴れな旅人なら、とっくに死んでいるだろう。
しかし、俺は数々の危機を乗り越えてきた剣士だ。
行く手を阻む敵は全て返り討ちにしてやった。

TAKAYAN(まだ歩かなくちゃいけないのか…)

西へ進むにつれて、少しずつ辺りの様子が変わってくる。

T(〈サソリ沼〉は近い…)











やがてフェンマージという村に着いた。ここには大勢の冒険者が来る。
だから村人たちは俺の姿を見ても、一向に驚かない。
剣と鎖帷子を装備した剣士なんか珍しくないというわけだ。

T(さて、どっちへ行けばいいのか…?)

俺は居酒屋に入って、マスターや客に〈サソリ沼〉のことを聞いてみる。

T「〈サソリ沼〉を探検したいんだ。場所を教えてくれないか?」

マスター「あんた、本気かい!?」

客A「こいつ、頭がおかしいんじゃねぇのか?」

客B「あの〈サソリ沼〉へ行くんだって?」

マスターも客も呆れ返っている。




彼らはベンチを店の奥へ片付けて場所を作り、俺を取り囲んだ。

マスター「〈サソリ沼〉には欲の深い野郎共の骨が埋まっているぜ」

客A「そいつらは宝に目が眩んで、命を落としたってわけさ」

客B「〈サソリ沼〉には怪物、山賊、そして未知の化け物がいるんだ」

客C「それだけじゃない。数日前、魔法使いの一団がやってきた。
  あいつらは『〈サソリ沼〉は我々の土地だ』と言っていたな」

客D「先週、その魔法使いのうちの一人が酒場へ来たんだ。
  灰色の大きなオオカミを従えた大男だった」

客E「俺も見た。とても侵入者を歓迎するようには見えなかったよ。
  〈サソリ沼〉に足を踏み入れたら、本当に殺されるぞ」

マスター「悪いことは言わない。やめておけ」

マスターたちは俺が〈サソリ沼〉で命を落とすと思っているようだ。

T「参考になったよ。これから〈サソリ沼〉へ行くとしよう」

マスター「おいっ、俺たちの言ったことがわからないのか?」

客A「〈サソリ沼〉のことなんか忘れて、女のいる店へ行こうぜ」

客の一人が俺の肩に手を掛けて、止めようとする。

・余計な口出しをするな!

・俺の決心は固いのさ

俺の命だ。俺が好きに使っていいよな?


☆ステータス
技術点 12/12  体力点 22/22  運点 10/10

☆持ち物

鎖帷子
ザック
真鍮の指輪
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プロローグ

2024年02月01日 10時00分00秒 | サソリ沼の迷路(完結)
俺は今まで数々の強敵を倒してきた。剣の腕なら誰にも負けない自信がある。
だが、さすがの俺も〈サソリ沼〉に足を踏み入れることだけは避けてきた。
あの沼地に生息する怪物たちの噂は聞いている。
しかし、本当に恐ろしいのは沼地に住み着いた怪物でもなければ、
邪悪な魔法使いたちでもない。

〈サソリ沼〉では、幾重にも屈曲した無数の道が交差している。
ここの地図を書いて無事に持ち帰った者は一人もいない。
不気味な霧が空を隠しているので、星を目印にした位置の測定は無理だ。
沼地の奥へ入り込めば、磁気のせいでコンパスさえも役に立たない。
これが『〈サソリ沼〉から生きて帰るのは難しい』と言われる理由だった。

そういうわけで、俺は絶対に〈サソリ沼〉には行きたくなかった。
ところが、自分でも気付かないうちに、俺の運命は変わろうとしている。

街道を歩いていると、老女が倒れていた。

TAKAYAN「大丈夫か?」

俺は老女を木陰に連れて行くと、すぐに水を飲ませてやる。











やがて老女は元気を取り戻した。

老女「ありがとう」

T「どこまで行くんだ?」

老女「次の町に着いたら、宿屋で休むさ」

T「よし、俺が送ってやるぜ」

老女「あんた、あたしの体を狙っているんじゃ…?(*゜゜;*)」

T「違う! 絶対に違う!( ;`□´)」

老女「そこまで言わんでもええじゃろうが…(*-""-;*)」











やがて次の町に着いた。

老女「本当に助かったよ。何と礼を言えばいいやら…
  おお、そうじゃ。この指輪を受け取ってくだされ」

そう言うと、老女は俺に安っぽい真鍮の指輪を差し出す。

T「まさか婚約指輪じゃないだろうな…(^o^;)」

俺は苦笑いしながら指輪を着けてみる。

老女「その指輪があれば、あんたは決して道に迷うことはない」

T「…! どういう意味だ…?」

老女「すぐにわかる。あんたに神の加護があらんことを…」

T「…? まあ、何でもいいさ。じゃあな!」

俺は老女に別れを告げて、再び街道を歩き始める。











そして一時間後…

T「…!?」

いつの間にか真鍮の指輪が形を変えて、ちょうどいいサイズになっている。

T「さっきまでは少し緩かったのに…」

この指輪には何か不思議な力が…?











旅を続けるうちに、真鍮の指輪に秘められた力がわかってくる。

T(あの老女が言ったことは本当だった!)

彼女は魔女に違いない。本気で祝福の言葉を口にしたんだ!

T(こいつはすごい代物だぜ)

この真鍮の指輪を着けている限り、どこにいても北を示してくれる。
これなら深い森の中でも、大都市の中でも、迷う心配は無い!
また、邪悪な心を持つ相手に出会うと、途端に真鍮の指輪は熱くなる。
どんなに優しい言葉を掛けようが、親切に振る舞おうが、
俺を欺くことはできないというわけだ!











老女と別れて一週間が過ぎた。俺は今、山賊たちと共に旅をしている。
こいつらは乱暴だが、邪悪な心は持っていないので、
真鍮の指輪は熱くならない。
しかし、俺に危害を加えようとする者に対しては、即座に警告してくれる。
腹黒い商人も、法外な金利を取る貸金業者も、俺を欺くことはできない。
老女のプレゼントは計り知れない価値を持っていた!

T(この真鍮の指輪があれば…)

〈サソリ沼〉を探検することも不可能じゃないぞ!

T(あの老女に感謝しなくちゃな)

俺は〈サソリ沼〉を目指して西へ向かう。
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出発時の持ち物

2024年02月01日 09時00分00秒 | サソリ沼の迷路(完結)
メイリィ「出発時の持ち物は以下の通りですわ」

・剣

・鎖帷子

・ザック

TAKAYAN「おいっ、食料や薬は無いのかよ?」

マーテル「技術点体力点が下がったら、どうすればいいの?」

メ「それは読んでみてからのお楽しみです」

マ「TAKAYAN、さようなら…(*´-△-`*)」

T「まだ死ぬと決まったわけじゃないぞ!( ;`□´)」

メ「今回の冒険はマッピングが重要です」

マ「マッピング?」

T「地図を書けってことか?」

メ「この《サソリ沼の迷路》は今までの作品と違って、
 同じ場所を行ったり来たりできるんですの。
 だから迷わないように地図を書いたほうがいいんですわ」

マ「ひゃーっ、何だか斬新ね!(*゜Q゜*)」

T「あまり得意な作業じゃないが、頑張ってみる…(-。-;)」

さあ、プロローグへ進もう。
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ステータスの確認

2024年02月01日 08時00分00秒 | サソリ沼の迷路(完結)
メイリィ「TAKAYANのステータスは以下の通りのはずですわ」

 技術点 12

 体力点 22

 運点  10

マーテル「この数値なら安心して冒険できるわね」

TAKAYAN「久々の冒険だからな。剣の腕が鈍っていなければいいが…」

メ「さあ、次は出発時の持ち物をチェックしますわよ」
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