最初に見つけたのは、9月の終わり頃だったろうか。
仕事帰りによく寄る、大型のスーパー。
そこの青果売場にある、地元農家の産直コーナー。
地元の農家の方が、農産物を出品して委託販売している一角がある。
最近はどこのスーパーでもある。
スーパーの青果売場ではあまり見かけないような、
珍しい野菜や果物が並ぶことがあるので、よくチェックする。
ふつうの野菜もお買い得だったりすることもあるし、なによりも新鮮だ。
そこで見つけた、珍しい野菜。
というか、たぶん初めて見た。
最初は菜の花と見間違えた。
え?
秋に菜の花?!
早春に出回るはずの菜の花が、秋口という正反対の季節にあったものだから驚く。
思いっきり花が咲いているものも。
手に取って、袋に貼られていた商品名を見て菜の花でないと判る。
“アスパラ菜”?
なんだ、アスパラ菜って・・・?
以前、園芸店で働いていたので、大概の野菜や果物は知っているものだけど、
アスパラ菜なんて野菜、初耳・初見だ。
アブラナ科の植物であることは間違いない。
しかし・・・この花はどう見ても菜の花。
葉っぱの形状は、中国野菜のチンゲンサイやサイシンに似ている。
チンゲンサイもサイシンもアブラナ科なので、こういう花を咲かせる。
この謎の野菜、アスパラ菜、紛うことなきアブラナ科の植物だ。
アブラナ科とは無縁のアスパラガスの名を冠しているのはなぜなんだろう・・・?
面白そうなので一袋買って帰った。
さっそく調理する。
とはいえ、どうやって食べていいのか判らない。
クックパッドなんて参考にはしない。
菜の花に似ているので、さっと茹でて、からし酢みそでいただくことに。
葉っぱはサイシンやチンゲンサイに似る。
袋から取り出して、名前の由来がなんとなく判る。
茎だ。
茎の雰囲気がアスパラガスっぽい。
そして包丁でカットして切り口の匂いを嗅ぐ。
!
ああ、アスパラガスっぽい香り。
茎と葉っぱ、花穂に切り分ける。
そのままかじってみる。
!!
アスパラガスやん!
食感も風味も、アスパラガスそのものだった。
これが名前の由来に違いない。
茹でて食べる。
茎の部分はやはりアスパラガスの味。
酢みそで食べようと思っていたが、アスパラガスの味なので、
マヨネーズの方がいいと思い、マヨネーズをかけて食べる。
うまい。
これは美味しい野菜だ。
サッと茹でたところ。
まずはマヨネーズでいただく。
茎の部分はアスパラガスそのものの味と食感。
しかし茎の先端部分、花穂を食べると、菜の花っぽい ほろ苦さがある。
葉っぱの部分を食べると、からし菜やナスタチウム(キンレンカ)のような、
若干ピリッとした辛味がある。
やっぱ酢みそやん?
そう思って、酢みそを取り出して食べる。
うまい!
酢みそも合うぞ!
からし酢みそでいただく。
からし酢みそで食べてもgoodだった。
より、菜の花感が増した。
また後日、同じスーパーに寄ると、
またも、たくさんアスパラ菜が出品販売されていた。
チンゲンサイやサイシンっぽい見た目、なんとなく中国野菜っぽい雰囲気。
これは中華料理っぽく調理すると美味しいかもしれない。
そう思って、豚バラでオイスターソース炒めを作る。
豆板醤とオイスターソースで味付け。
鷹の爪を一本、ちぎり入れる。
最後に片栗粉でとろみをつける。
美味い!
これは合う!!
豚バラ,オイスターソースとの相性抜群だ。
豚バラと一緒にオイスターソースで炒める。
めちゃくちゃ美味かった!
さらに後日、またアスパラ菜を購入し、中華料理っぽいものを作る。
今度は鶏ガラスープの素を使用して味付け。
前回、豚バラだったので、今回は魚介で行こうと思い、
エビとイカのシーフードミックスと炒める。
うずらの卵やきくらげ、ヤングコーンも入れる。
オイスターソースも少し入れ、とろみの片栗粉も忘れない。
具の少ない八宝菜風。
これまた美味かった!
シーフードミックスじゃなく、
ちゃんとしたむきエビと活イカで作っていれば、尚よかっただろう。
魚介と一緒に鶏ガラスープの素で炒める。
タケノコやシイタケ、ニンジンなんかを入れても美味いかも。
そして、アスパラガスの味がするのなら、これも試してみなければならない。
アスパラ菜のベーコン巻き。
ベーコンを購入し、茎の部分だけをチョイスしてベーコン巻きを作る。
味付けはコショウのみ。
塩味はベーコンの塩分だけでまかなう。
アスパラガスの食感と風味があるんだから、そりゃ美味しいに決まってる。
葉っぱの部分はソテーして食べた。
アスパラガスっぽいから、ベーコン巻きでも食べてみる。
こんなもの美味いに決まってる!
アスパラ菜をネットで調べてみた。
ビンゴ!
やっぱり中国野菜だった。
サイシンとコウサイタイを掛け合わせて作出された、新しい野菜だった。
コウサイタイも前に一度だけ買って食べたことがあったが、
そういや、こんな野菜だったわ!
秋から来春にかけてが旬らしく、なるほど、店頭で見つけたときが旬の始まりだったわけだ。
でもって名前の由来もビンゴだった。
アスパラガスに食味が似ているから、そう名付けられたらしい。
栄養価も間違いなく高いだろう。
いい野菜を知れた。
今のところ、売っているのはこのスーパーの、この産直コーナーのみ。
しかも出品しているのは、たった一人の生産者だけ。
いつまで収穫されるか判らないが、見つける都度、購入して食べようと思う。
未知の食材に出会うのは楽しい。
花やつぼみも美味しくいただきました。
未知の食材に出会うのは楽しい。
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