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ケイトウ

2016-09-19 22:16:48 | フラワー・園芸

福岡県直方市ふくち山麓はな公園にて

 

夏から秋にかけて花壇を彩る、モコモコした花、ケイトウ"Celosia"

小さな花が集合して、この花穂を形成している。

学名のセロシアは、ギリシャ語で燃焼を意味する言葉らしく、花穂を炎に例えて名付けられたと思われる。

実際、自分はフラワーケーキを作る際、赤い羽毛ゲイトウをロウソクの炎に見立てて使用する。

漢字表記は"鶏頭”、真っ赤な花がニワトリのトサカのように見えることから名付けられた。

子供の頃、毛糸から名前が来たものだと信じて疑わなかった。

モコモコフワフワした感じが、毛糸の玉に見えなくもない。

 

 

 

ニワトリのトサカのような形のもの以外にも、独特な花姿をしたものがあり目を引く。

シュッと円錐状に伸びた、スタンダードなノゲイトウ品種。

ふわふわの花穂がまっすぐ伸び、スプレー咲きだと炎のようにも見える、羽毛ゲイトウ。

花穂が丸まり球体になる、見ようによっては脳みそにも見える、久留米ゲイトウなど様々。

 

 

 

ヒユ科の一年草で、小さな花が集まって独特の形状をした花穂が形成される。

日本へは奈良時代に中国から伝わったとされる。

原産地はアジアかアフリカと推定されているが、はっきりと判っていないようだ。

栄養価の高い穀物として注目されている、キヌアやアマランサス。

花姿がケイトウによく似ているが、同じヒユ科の別属の植物。

鮮やかな葉が美しい鑑賞用のハゲイトウや、

切花として流通する、花穂が垂れ下がるヒモゲイトウも別属の植物。

アマランサスはヒモゲイトウの一種。

 

 

 

種も苗も春先から出回る。

苗は購入する際に、花壇用か切花用か間違えないようにしなければならない。

切花用のケイトウは茎も太く背も高く、かなり大きく育つので、

花壇用と間違えてトレニアや日々草など、他の夏花などと寄せ植えしていると大変なことになる。

花壇用は矮性に品種改良されているものが多く、

"キモノ"や"キャッスル"と呼ばれる系統が主流。

極々小さな花穂が無数に付いて、見た目に華やか。

ただし、夏場のムレに非常に弱いため、葉が真っ黒に溶けてしまうことも。

暑さ自体には強いので、溶けるのを防ぐには、

風通しの良い場所に植えたり、日中の水やりに注意する必要がある。

 

 

 

花はけっこう長持ちし、切花でも一週間以上持つ。

ただ、長く飾っていると種を形成して、それが散らかることがある。

花瓶の下に、小さな黒い粒々が散らかっていたら、それはケイトウの種。

種が付く頃になると、花穂の下の方が黒ずんでくるのでよく見れば判る。

 

花壇のケイトウは秋になるとヨトウガの幼虫(ヨトウムシ)が付き始めるので注意が必要。

柔らかい葉っぱが食べ尽くされるので、ヨトウムシを見つけたら補殺すること。

夜に活動するので、昼間は見つけにくい。

葉の裏などに潜んでいるので探さなきゃならない。

 

フラワーケーキに使用されている無数の小さなキモノ系のケイトウ。

切花を使用したアレンジメントではなく、ふつうに土に植えられていた。

これは弟が母に贈った、母の日のプレゼントのもの。

 

ハナムグリがたかったケイトウ。

実際の花は鮮やかな上の方ではなく、ハナムグリ達が居る白い花穂の下の部分。

 

ピンクと黄色のツートンカラーの久留米ゲイトウ

 

秋も深まりだすと、やがてケイトウの時期も終わる。

寒さには弱く、一年草なので そのまま枯れる。

また来年の春、種まきか苗を植え付けてから新たに育てる必要がある。

モコモコ、フワフワした花は存在感があり目を引く。

畑や花壇の一角に、庭先のプランターに、色とりどりのケイトウはいかが?

 

 

ケイトウではなく、"セロシア”として販売されていることが多い、ノゲイトウ。

 

アップにすると、小さな花の集合体だと判る。

 

 

ノゲイトウのこぼれ種

 

 

 



2 コメント

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Unknown (osaruno-koke)
2016-09-20 02:29:51
武さん、こんばんは^_^
フラワーケーキって初めて見ました、ステキですね!
カラフルな小さなケイトウで作られて、華やか〜
母の日のプレゼントにピッタリですね^_^
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食べられません ()
2016-09-20 23:14:59
osaruno-kokeさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。
 
フラワーケーキ、実際は切花で作られるもので、
吸水性スポンジに花を生けて、ケーキに見たてて作られるアレンジメントなんです。
本当にケーキの形をした、それ専用のスポンジなんかもあるんですよ。
 
この小さなケイトウがびっしりと植えられた、
アレンジメントでないフラワーケーキは初めて見ました。
いいアイデアだな~って感心して思わず写真に残しておいたものです。
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