今月はじめだったか、先月末頃だったか、
スーパーのワゴンで大きなポップとともに、黄色い菓子パンがたくさん並んでいた。
ヤマザキパンの商品で数種類あったが、どれも黄色い。
パッケージは商品名のフォントと、小さなバナナのイラストだけの、
ごくごくシンプルなデザインで統一されている。
“もったいないバナナ”。
パッケージにはどれも、そう大きく書かれている。
ワゴンの背面に掲げられているポップにも、“もったいないバナナ”の商品一覧が掲載されていた。
ポップには10種類近い商品が掲載されていたと思うが、
実際ワゴンに並んでいたのは、5種類の菓子パン。
ロールケーキやシフォンサンド、ドーナツなど、甘めの菓子パンばかり。
どれもバナナピューレを使用しているとのことで、まあ甘い商品になってしまうのは仕方がないか。
もったいないバナナ・・・。
詳細は判らないが、おそらく熟れ過ぎとか、キズ物とか、規格外のものとか、
売り物にならず廃棄されるバナナを利用した商品ってことなんだろう。
昨今 巷でよく聞く、フードロスゼロを目指す活動の一環だろう。
それに貢献したいってわけじゃあないけれど、バナナは好きだし、
せっかくなので、並んでいた全種類を買って食べてみた。
クリスピーサンホルン
まずは、クリスピーサンホルン。
「もったいないバナナ」のバナナピューレ使用と書かれてある。
全商品のパッケージに、この文言は書かれてある。
スパイラルしたデニッシュ生地のパン。
中は空洞になっていて、そこへ もったいないバナナピューレ入りの
ホイップクリームがたっぷり詰まっている。
サクサクした生地で、なるほど確かに“クリスピー”だ。
中から甘いバナナ味のホイップクリーム、これは美味しいっ!
ただ・・・生地の皮が剥がれ、散らかるちらかる・・・。
中はバナナ味のホイップクリームがぎっしり。
生地の皮が散らかりまくる・・・。
デニッシュ生地の宿命といえるが、クリスピー生地なので余計に散らかる。
このクリスピーサンホルン、
リベイクしたら美味そうだったので、オーブントースターでリベイクしてみた。
外はこんがり焼けて香ばしくなり、さらにサクサク感がアップ!
中のホイップクリームがとろりと溶けて、めちゃくちゃ美味しくなった!
ただし、生地が余計に散らかうようになるわ、クリームがあふれ出してこぼれまくるわで、
過去最高に散らかり、手や口元を汚してしまうパンになってしまった・・・。
オーブントースターでリベイク。
皮は散らかるわ・・・クリームは溶けてあふれ出し、こぼれまくるわで、わやに・・・。
これはナイフとフォークで食べるやつ。
スナックブレッド バナナ風味クリーム
次いで食べたのが、スナックブレッド バナナ風味クリーム。
一見、シンプルなロールケーキのよう。
袋を開けると、ふわふわのカステラ生地。
ほんのり甘いバナナの香り。
見た目ロールケーキだが・・・
おもむろにかじる。
!
バナナ味のスポンジ生地なんだけど、どうも食感の異なる部位が。
ふんわりしていなくて、なんだか硬い。
しかも甘くなくて、ほんのり塩味を感じる。
なんだこれ?
かじりかけのそれを見る。
ロールケーキのように見えていたけれど、なんだか特異な形状のパンだった。
周りはふんわりスポンジ生地。
だが、中央部分が、四角い白い普通のパン生地。
これ・・・もしかして食パンじゃ・・・?
カステラ生地の中に食パンが・・・!
パッケージをよおく見ると、きちんと書かれていた。
>スポンジ生地にもったいないバナナピューレを使用したクリームを塗り、食パンに巻きました。
なぜ食パンに巻いた?!
誰がそんな発想を思いついた!?
・・・そう思ったが、すぐに思い出す。
以前、マツコ・デラックスが出演するバラエティ番組で、
ご当地菓子パンを紹介していたとき、こんなパンが紹介されていたような・・・。
裏面を見て、間違いないと確信する。
販売はヤマザキパンになっていたが、製造はイケダパンになっていた。
鹿児島にあるイケダパン。
スナックブレッドってのは、イケダパンの製造する鹿児島のご当地菓子パンだった。
いや、こんなカタチで、スナックブレッドに出会おうとは。
鹿児島にあるイケダパン。
かつては九州一円に販路を拡げていた中堅メーカーだったが、
現在はヤマザキパンの傘下になっている。
チョコバナナ リングデニッシュ
次いで食べたのが、チョコバナナ リングデニッシュ。
購入する際、ドーナツだと思い込んでいたが、違った。
やや大きめのリングデニッシュ。
生地表面には、粉砂糖がまぶされていて、べたべたしている。
中にはぎっしりとバナナ味のホイップクリーム。
さらにチョコクリームのおまけ付き。
いかにもハイカロリーそうな一品。
けっこう大きくて、食べごたえがある。
中にはぎっしりとバナナホイップクリームとチョコクリーム。
チョコとバナナって相性抜群だよなあ。
クリームは二層構造。
下部にチョコクリーム、上部にバナナホイップクリーム。
こんなにハミ出てしまったホイップクリームも。
甘いけれど、そんなにくどくない。
表面の溶けた粉砂糖のせいで ちょっと手がベタついてしまうけれど、
パパっと食べられた。
これひとつで満足できるくらいのボリュームはあった。
そしてこれも、リベイクしたら美味そうだと、
よせばいいのに、オーブントースターでリベイク。
オーブントースターでリベイク。
表面の粉砂糖でベタベタしていた部分が焦げてしまう。
ただ、カルメ焼きというか何というか、砂糖の焦げたいい匂い。
割れ目からは、やはり溶けたホイップクリームがあふれ出す。
そして、やっぱりそれをこぼして、衣服を汚す・・・。
ナイフとフォークでお上品に食べるべきだった。
溶けたホイップクリームがあふれ出る。
スイスロール バナナ風味クリーム
次いで食べたのが、ヤマザキのおなじみのロールケーキ、スイスロール。
食欲をそそる、黄色い美味しそうな色。
ふだん売られているスイスロールよりずっと小ぶりだが、
価格を他のものと統一するため、サイズを小ぶりにしているのかな?
3切れ入り。
ちょうどいい食べきり量。
間違いのない味、スイスロール。
バナナ味のまごうことなきスイスロール。
それにしても、なぜに“スイス”?って思っていたが、
調べてみたら、ロールケーキの発祥がスイスのお菓子って説が有力らしく、
欧米ではロールケーキ全般を、“スイスロール”と呼ばれているのだそう。
日本ではヤマザキパンが1950年頃に販売したのが最初で、
“スイスロール”というと、もっぱらヤマザキのこの商品を指し、
それ以外は、ロールケーキと呼ばれているようだ。
スイスロールの名前の由来を知れた。
やわらかシフォンサンドケーキ
次いで食べたのが、やわらかシフォンサンドケーキ。
スポンジ生地でバナナクリームをサンドした、シンプルな菓子パン。
王道っちゃ王道、間違いない味。
黄色のスポンジがシズル感を増幅させる。
やわらかい生地に、しっとりバナナクリームがたっぷり。
似ているけれど、スイスロールとはまた違う食感とおいしさ。
こっちの方もペロリといける。
コーヒーか紅茶と一緒にいただきたい。
自分はブラックコーヒーと一緒に食べた。
シフォンケーキが黄色いと、バナナよりも卵を連想させられる。
中にはしっとりバナナクリーム。
ダブルクリームケーキ(バナナカスタード&バナナホイップ)
ラストは、パン売り場じゃない場所で見つけた商品。
シュークリームやエクレア、プリンなどが並ぶ、
チルドの洋生菓子売場で見つけた。
パッケージ下部に“要冷蔵”の文字がある。
どら焼きを真っ二つにしたような形。
ふた回りほど小さく生地もずっと薄いけれど、
ヤマザキの菓子パン、バナナスペシャルによく似た形状。
これまでの菓子パンと異なり、黄色ではなく黒い色をした生地。
バナナではなく、ココアスポンジらしい。
バナナスペシャルとかによく似た、半月型のスポンジ。
中にはぎっしりバナナクリーム二種。
これまでにないくらい、たっぷりのバナナホイップクリームと、
その下にはバナナカスタードが詰まっていた。
冷蔵で冷やされているので、あふれ出る心配はない。
ひんやり美味しい。
ビターなココアスポンジに、ほんのり甘いバナナホイップ。
そして、ねっとりと甘い、バナナカスタード。
これは美味しい。
見た目とは裏腹に、ぎっしり詰まったクリームも全然 重たくなく、
ペロリといけた。
冷えているので、なかのクリームがあふれて汚れる心配もない。
さすがにこれをリベイクしようなんて馬鹿な考えは起こらなかった。
ヤマザキパンの、“もったいないバナナ”シリーズ。
売場で観たポップだと、他にも まだ数種類あるようだが、
現段階で見つけられた商品は、この6点。
今後も見つけ次第、買って食べようと思う。
これまで食べたものも、気に入ってリピートしている。
菓子パン、控えなきゃいけないんだけど、美味しいんだもの。
もったいないバナナのロゴマーク。
“もったいないバナナ”。
商品にはその詳細が記載されていない。
気になったので調べてみた。
主にバナナやパイナップルを生産・販売する多国籍企業、ドール。
そのドール・ジャパン社が提唱している、フードロス対策の一環。
年間、数千トンにも及ぶバナナが廃棄されており、
それを減らすため、もったいないバナナ・プロジェクトとして、
協力企業や店舗を募り、廃棄バナナを利用してもらっているという。
それ以外にも、動物園へ廃棄バナナを餌として利用してもらったり、
バイオマス燃料の原料としてもらったりと、活用方はさまざま。
こんな活動があったなんて知らなかった。
その活動に、今回ヤマザキパンが参画し、
これら商品の開発・販売に至ったということらしい。
・・・というか、裏面にでもそれを記載しなさいよと。
まあ、記載のないおかげで、自分でググって、
そういう活動を詳しく知れたってことかな。
それにしても、日本だけで数千トンのバナナを廃棄しているっていうが、
世界中だと、どれだけの量が廃棄されているのか?
いや、日本だけが特別に多いのかもしれない。
果物や野菜、極端に見てくれを気にする種族だからなあ。
“もったいない”って言葉が在るのは、日本だけらしいから、
もっとフードロスに真剣になるべきだと思う。
バナナに限らず、いろいろ もったいないことばかり やっているよ日本人は。
Dole「一本のおいしいが、世界を救う。」もったいないバナナプロジェクトムービー
今日、スーパーでこのシリーズを見かけて、とっても気になっていました^ ^
2種類しかなかったのですが、こんなにいっぱいあるとは!
参考にさせていただきますね。
おはようございます、コメントありがとうございます。
ちょくちょく置いてあるお店増えてきているようなので、
見つけたら是非、買って食べてみてください。
イケダパンの歌?
覚えているというより知らないです。
テレビCMはアニメショーンで、仔鹿?が、「イ・ケ・ダ・パーン!」って叫びながら、
岩場をジャンプするのを覚えているのですが、
たぶん小学校入学前くらいに流れていたと思いますが、うろ覚えです。
食べるのに数日かかってます。
若い頃ならイケたでしょうが、さすがにこの量は1日で食べきれません・・・。
1日2個程度で、後日リベイクして再度食べてみたりしているので、
記事に必要な写真が揃うのに、1週間くらいかかったかと思います。
おはようございます、コメントありがとうございます。
もったいないバナナシリーズ、こんなにたくさん在ったんです。
自分もまだ全てに出会えていないと思うので、
これからも探していこうかと思います。
ラストのダブルクリームケーキみたく、
パン売り場以外もチェックしないといけなさそうです。