よろず戯言

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くら寿司×鬼滅の刃

2020-11-19 01:42:52 | 日記・エッセイ・コラム

誰ひとりとして名前が読めない。

あ、胡蝶しのぶさんだけなんとか読めるわ。

 

自分はかなり流行に鈍感な方だと思う。

テレビをそんな観ないし、購読している週刊誌もない。

友人も居ないので、家族や仕事の人間以外と会って会話する機会もない。

ネット環境はあれど、自分の興味あることのみの情報収集だと、

どうしてもトレンドに疎くなってしまう。

 

数年前に、やたら“進撃の巨人”というワードを見かけた。

今はもう判るが、世界じゅうで大人気の漫画,アニメのタイトルだ。

だが、大ヒットしていたあの頃、それをまったく知らず、

よく目にするそのワードも、巨人=読売ジャイアンツと脳内で変換。

その年のプロ野球リーグで、巨人が快進撃でも続けているのだろう・・・。

そんなふうに思っていたくらい。

 

それと同じように昨年からよく見かけるようになったワード。

“鬼滅の刃”。

さすがにこれは、アニメかゲームのタイトルだろうとは思った。

ただ、進撃の巨人のときもそうだったが、

その内容はまったく知らず、アニメも漫画もまったく知らない。

 

小学校2年生(当時)の姪っ子が、小さなビーズを組み合わせて遊んでいた。

ビーズを好きな模様や形に組んで、アイロンで押さえて固め、

ワッペンだかコースターみたいなのを作るもの。

他の子が色とりどりにカラフルなものを作っていたなか、

その姪っ子だけが、緑と黒のみを使用して、エラくシックな四角いものを完成させた。

ドット絵というか、市松模様というか、とにかく小学生女子のデザインじゃあない。

 

できあがったそれを誇らしげに自分のところへ見せに来たが、

その地味な作品をみて、「なんこれ!?スイカ模様?」と思わず訊いた。

そのとき姪っ子が、「きめつのやいばたい!しらんとぉ?!」と返してきた。

「なんか好きな漫画の登場人物の服の模様っち。」

うちのお母んが続けて加える。

ふーん、こんなスイカみたいな柄の服を着たキャラが居るったい。

ちょうど一年くらい前だったと思う。

鬼滅の刃ってのを知らず、そんな感じだった。

 

昨年の冬くらいだったろうか。

休日にボーっと福岡の情報番組をながめていた。

太宰府市のとある神社が大人気で、全国から観光客が訪れているという話題だった。

ああ、新元号、令和のゆかりの地として脚光を浴びた、例の神社やね。

ここもそのうち行ってみらんといけんな・・・そう思いながら見ていたら、どうもあの神社とは違う。

竈門(かまど)神社・・・?

令和の神社ではない。

同じ太宰府市にあるけれど、あっちは確か坂本八幡宮って名前だ。 

 

何のゆかりある神社なんだ?

そう思って、テレビを観続けていると・・・。

鬼滅の刃に登場する、主人公の名前と同じ名前の神社らしい。

また、この神社が太宰府の鬼門封じであること、

原作者が福岡県出身であることなど、

なかにはこじつけじゃなかろうか?と思えるものもあるが、

漫画のストーリーや世界観、設定と一致する点が複数あることから、

とくに原作側が公表しているわけでもないのに、

ファンが鬼滅の刃の聖地と崇め、全国から観光客が訪れているというものだった。

あの姪っ子の言っていた漫画って、そんな人気あるんだな・・・。

そんなふうに思っていた。

 

任天堂スイッチのソフト、大乱闘スマッシュブラザーズスペシャル。

ファイターエディット機能で、作ったオリジナルファイターを投稿できるのだが、

“ねずこ”というのは、しょっちゅう見かけるキャラクターだった。

 

同時によく目にすることがあったキャラクターが居た。

着物を着た女の子なんだけど、なぜか口に巻物みたいなものを咥えている。

巻物を口に・・・くのいちかな?

しかしくのいちにしては、このかぐや姫みたいな着物の格好は似つかわしくない。

不知火舞は行き過ぎだけど、もっとこう、軽装でないと動けない。

 

ある日、そのキャラクターを描いたとおぼしきものが、ちらっとだけゲームに出てきた。

ゲームそのものにキャラクターとして登場したのではなく、

世界じゅうのプレイヤーが、自身が作ったオリジナルキャラクターを投稿できる、

その一覧を閲覧していたときだ。

「ねずこやん!」

突然、隣でそれを見ていた甥っ子(5歳)が叫んだ。

「どれ?ねずこっち?」

「それたい!」

 

漢字バージョンは読めない。

 

画面に並んだキャラクター一覧のなかに、

例の巻物を咥えたかぐや姫みたいなキャラクターが居たのだ。

前々からこのキャラクターを作ったであろう投稿はちらほら見かけていた。

だが、名前が漢字だらけで、これが難読でキャラクターの名前が読めなかった。

なるほど、“ねずこ”って読むのね。

そういや、姓が“竈門”だ!

この巻物の女の子、鬼滅の刃のキャラクターだったか!

 

ファイターのみならず、ステージとしても投稿が多い。

 

鬼になると顔が怖くなるのね。

 

ようやっと鬼滅の刃ってのが、大人気アニメだと認識。

スイカ色した市松模様の着物を着た剣士と、巻物を咥えたかぐや姫みたいな女の子と、

それと、ミノタウロス・・・は牛だけど、そんな感じで頭がイノシシの二刀流の剣士。

この3キャラクターを認知した。

 

そして気付けば巷にあふれる鬼滅の刃グッズ。

子ども向けのお菓子や衣料品,文房具はもちろん、

こんなものまでコラボさせてどうすんの?ってな、日用品から雑貨までさまざま。

きけば子どものみならず、大人にも大人気だそうで、

ライターだの名刺入れだの、子どもは使わないものにまでコラボグッズはそろっている。

 

“ねずこ”でキーワード検索すると出るわ出るわ。

  

そうして先月公開された映画は、

コロナ禍にも関わらず、観客動員数,興行収入で記録を打ち立て、

今なおその記録を更新して映画界を席巻している。

もちろん違う映画だけど、そんなことは知らずに、鬼滅の刃公開直後に映画を観に行けば、

平日にも関わらず子ども連れでごった返していて驚いた。

 

香港では警察が著作権を無視して、キャラクターを流用。

批判に対し、香港警察はオリジナルキャラクターだと言い張っているらしいが、

作品に興味のない自分がみても、あれは明らかに真似ている。

中国へ返還されたから仕方がないが、一国二制度で行政特区とはいえ、

香港行政がすっかり中国化してしまっている証拠だといえる。

中国化を拒む人々らが起こす、過激なデモが収まらないのも解る。

 

富岡義勇ってのもよく見かける。

他にも鬼滅のキャラ、いろいろ混ざってるんじゃなかろうか?

漢字で剣士のやつは怪しい。

 

まあとにかく内外問わずに凄まじい鬼滅の刃旋風。

進撃の巨人や、君の名は。も凄かったけれど比にならない。

 

あと映画館で知ったのだが、これ、PG12作品じゃないか。

小3の姪っ子(ビーズで主人公柄のコースター作ってた子)なんて、

こないだ夜遅くまでテレビにくぎ付けだったぞ。

本来大人向けのストーリーらしいが、なぜかチビッコ達にもウケているようだ。

あまりに真剣に観ていたので、どんなものかと自分も少しだけ観てみたが・・・。

うーん、自分はあまり好きになれないかな。

ただ、イノシシ頭だけは気に入った。

 

そんな鬼滅の刃旋風まっただ中、何も知らずに昼食にと回転寿司店のくら寿司へ。

ちょうど鬼滅の刃のフェアみたいなのをやっていて、

メニューにいくつかコラボしたようなのが混ざっていた。

興味がないので、自分の食べたいものをどんどん注文する。

 

くら寿司はテーブルにある皿回収口へ、

食べ終わったお皿を投入すると、5枚ごとにミニゲームがはじまる。

まあ、オートで勝敗が決まってしまうのだが、

それをクリアすると、添え付けのマシンから、

子ども向けのオマケの入ったカプセルがもらえる。

この日は一回目のゲームが見事に当たってカプセルをゲット。

鬼滅の刃フェアだったので、中身は当然そのキャラクターのもの。

富岡義勇とかいう、ロン毛のキャラが出た。

名前はやはり、スマブラの投稿キャラで見たことあるぞ!

こいつも鬼滅の刃のキャラだったか!

姪っ子にでもあげよう。

 

デフォルメされていてよく分らないが、美形っぽいし人気ありそうなキャラだな。

 

前に名探偵コナンとコラボしていたときがあって、その時にゲットしたマグネット。

知らんキャラだ・・・というか、名探偵コナンのキャラクター、

コナンと一緒に居るドラエもんオマージュな少年少女3人組と、

いつも傍に居る女子高生と、銭形警部っぽいおっさん以外知らない。

 

ひととおり寿司を食べ、ラストにデザートとコーヒーを頼む。

くら寿司ではいつも、たっぷりベリーのアイスを頼む。

だが、フェア中なので、これに鬼滅の刃のキャラクターが被さっていた。

禰豆子のたっぷりベリーのアイス。

これ、禰豆子ちゃんの名前をこじ付けただけやん・・・。

 

そして到着したアイス。

なんかペラペラの小さい下敷きみたいなのが器に挟まれて来た。

デフォルメされた、禰豆子ちゃんのイラストが描かれたもの。

ああ、ただ名前を冠しただけじゃなくって、そのキャラクターのグッズが付いてくるのね。

これも姪っ子にやろう。

 

これ下敷きにしちゃ小さいし、コースターにしちゃ素材が向いてないし、

クリアファイルでもステッカーでもないし・・・一体なんだろう?

 

・・・。

平日の昼間。

少ない客。

ラストにこれを注文した中年男。

待て!

違うぞ、勘違いするなよ店員!

禰豆子ちゃんが欲しくって注文したんじゃないぞ!

 

・・・そんなことを思いつつ、しっかりそれを持ち帰った。

よく見るとかわいらしいキャラクターだ。

人気なのもうなずける。

だけど、やっぱり口に咥えたものが気になる。

これ巻物でもちくわでもなく、竹筒なんだな。

鬼になって人に咬みつくのを防ぐ猿ぐつわみたいなもんか?

 

こないだテレビを観ていた姪っ子に訊いた。

「このひとなんで口になんかくわえちょん?」

「おにやきたい。」

「なんで鬼なん?」

「おににおそわれたけん。」

「なんで鬼やったら口にこれくわえなん?」

「しらん。」

「これ何なん?」

「しらんっちゃ!」

「ちくわ?」

「ちくわじゃない!」

「ちくわの磯辺揚げやろうもん!?」

「なんそれ!しらん!」

うるさい、視聴の邪魔だから、あっち行け!

みたいな感じであしらわれた。

 

検索すると、ファイターもステージもたくさん出る。

人気あるなあ。

こういうのって大人の力作より、子どもが作ったであろうものの方が見ていてなごむ。

 



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