粗つき餅

　

昨年秋ごろから、よく買って食べている和菓子。

福岡県広川町にある菓子製造メーカー、三富の小さなパック入りの和菓子。

シンプル質素な透明プラ容器のなかに、小ぶりの大福のようなものが二つ入っている。

パッケージもシンプルで、地味目の筆フォントで、“粗つき餅”と書かれてある。

　

おっ！美味そう！

和菓子党の自分。

初めて見つけたとき、手に取ってまじまじと見た。

表面はうっすらと焼き色が付いており、これがシズル感抜群。

粗つきの文字どおり、見た目は大福なのだが、その表面はデコボコしている。

完全につききれておらず、粒のまま残っているもち米も確認できる。

それで表面がでこぼこしているのだ。

なるほど、それが“粗つき”って意味なのだろう。

　

粗つき餅 つぶあん

　

粗つき餅 よもぎ

　

価格も100円ちょっとと安かったので、ひとパック購入。

これが、チープだけど美味しくって、以後、頻繁にリピートすることに。

決して和菓子屋さんの大福餅のように、豪勢なものではないけれど、

もち米が残る、ちょっとザラつく食感と、絶妙なあんこの甘さ。

あんこは粒あんで、小豆粒の残り具合もこれまた絶妙なのだ。

　

もち米が完全につききれておらず、

粒の形を留めているものが残っており、表面がでこぼこしている。

これが“粗つき餅”の名前の由来だろう。

　

甘さも小豆の粒の残り具合も絶妙なつぶあん。

　

よもぎは含有量そこまで高くはない。

　

この三富というメーカー。

昨年、ぶどう味のわらびもちを食べたときに知った、

八女郡広川町にある菓子製造メーカー。

よく知らないので調べてみたら、なんでも酒まんじゅうのみで、

九州一円のスーパーやコンビニ、ドラッグストアなどをカバーしており、

他の和菓子商材でも、じわじわと販路を拡げている模様。

よそ様のブログで、とりあえず兵庫県あたりでも売られているのが確認できた。

　

粗つき餅 砂糖しょう油

　

食欲そそる色合いをしている。

　

九州人好みのフレーバー、砂糖しょう油。

　

意識して探して見れば、なるほど粗つき餅のみならず、

ぼたもちや柏餅，桜もち，きな粉もちなど、いろんな和菓子も売られており、

どこのスーパーでも見かけるので、思ったよりも大きなメーカーなのではないかと思う。

また、仕事で出入りしている、大手運送会社のチルド食品物流倉庫内にも、

“三富”と書かれた、専用バースが在るのが確認できたので、

やはりそこそこ大きなメーカーなのかもしれない。

ただ、自社サイトは有していないようで、検索しても、らしきものが出てこない。

　

粗つき餅、見つけたばかりの頃は、だいたい128円とかそのくらいで売られていたが、

ここ最近は、98円とか88円とか、100円を切る価格で販売されていることもあり、

その安さと、小ぶりで二個入りという食べきりサイズなのものあり、

ますます買う頻度が上がっている。

　

現段階で確認できているのは、当初からあった、つぶあんとよもぎ。

そして少し遅れて登場した、砂糖しょう油の三種類。

どれも美味しいけれど、やっぱりノーマルのつぶあんが一番好きかな。

砂糖しょう油はちょっと くどいかも。

九州人好みの味ではあると思うけどね。

　

広川町かあ。

八女方面は行ったことがないから、一度行ってみたい地域ではある。

広川町はガーベラの一大生産地でもあるし、

園芸店で働いていたときは、その生産農家を見学してみたいと思っていた。

八女は九州でも有数の電照菊の生産地でもあるし、

なんといってもお茶ですよ、玉露ですよ、岩戸山古墳ですよ、星野の平和の塔の原爆の火ですよ。

八女は本当に一度行ってみらんといけんね。

　

素朴で美味いのよ、これが。

　

粗･･･荒つき餅。