よろず戯言

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さようなら らあめんババア

2020-11-10 23:48:25 | グルメ

この夏、またひとつの駄菓子が姿を消した。

8月いっぱいで製造終了。

9月の内に出荷も終わり、10月には店頭からほぼ姿を消した。

 

スーパーやコンビニの駄菓子コーナーに並ぶ色とりどりの駄菓子たち。

そのなかでひときわ目を引いていたこのお菓子。

インパクト大のパッケージとその商品名。

食べたことはなくても、その存在感で認知していたひとも多いだろう。

よっちゃんイカや、タラタラしてんじゃねーよ!の、

あのよっちゃん食品工業から販売されていたスナック菓子、

その名も、“らあめんババア”!

 

 

 

麺状に成形した小麦粉を油で揚げ、

醤油などで味付けをほどこした、ラーメンを模したスナック菓子。

代表的なのは、やはりおやつカンパニーのベビースターラーメンだろう。

自分ら世代だと、おやつカンパニーって社名より、松田食品って社名の方が馴染みがある。

ベビースターは子どもの頃はしょっちゅう食べていた記憶がある。

もちろんパッケージが二代前のあの頃に。

 

いつの間にかイメージキャラクターが変わっていたベビースター。

前のマルコメ君みたいなのが良かった。

 

しかし、よっちゃんのらあめんババア、パッケージが面白いので、

よく甥っ子達に買ってあげていたものの、これまで自分が食べたことがなかった。

今回、製造終了の報をいち早くキャッチできたので、

なくなってしまう前に食べておこうと思い、

また、このお菓子を気に入っていた甥っ子達にも最後の別れにと、大量に購入した。

 

見つけたスーパーで、在庫の半分を買い占めた。

 

ベビースターミニよりもやや小さなパッケージ。

内容量もわずかだが、5gほど少ない。

価格は20円。

ベビースターよりも微細で、パラッパラに砕けた麺。

辛すぎず薄すぎず、ちょうどいい塩梅のほんのり醤油味。

 

パッケージには勢いよくラーメンをすするおばあさんの姿。

しわだらけの口で、おそらく入れ歯も外してあるに違いない。

そんな口で、ものすごい勢いでラーメンをすする。

頭はかんざしを挿した団子髪に白い割烹着姿。

ドリフのコントで、いかりや長介がよくこんな格好のババアを演じていたなあ。

なかなか昭和なパッケージだが、このお菓子が誕生したのは、実は平成に入ってから。

ベビースターよりも全然若い。

どうりで食べた記憶がなかったのだ。

 

らあめんババアよりもさらに小さい、10円のラーメンスナックも在る。

その名も、ラーメン屋さん太郎。

太郎って名前でピンと来るかもしれないが、

あの、餅太郎や、蒲焼きさん太郎などの菓道が販売している。

 

ラーメン屋さんなのに、なぜパッケージがボクサーなのか不明。

らあめんババアより、ベビースターよりも歴史が古い。

 

・・・と思ったら裏面で謎が解けた。

パンチの効いた味・・・ボクサーね。

 

初めて食べてみたが、まあ特にこれといった感想はなく。

らあめんババアはベビースターよりも味が薄く、

よりシンプルで素朴な味わいだった。

塩分を控えなきゃいけない、血圧高めの身にとっちゃ、

らあめんババアの方が体に優しいかもしれない。

 

そしてふと思い出したのが、子どものころよくやっていた、ベビースターの食べ方。

お椀に入れて、お湯を注いで数分待ち、チキンラーメンみたく食べる。

チキンラーメンと異なり、ただスナックがふやけるだけで、

そんな美味しいわけじゃあないんだけど、かさが増してよりお腹に溜まる。

なにより、おやつの時間に疑似ラーメンが食べられるってのが嬉しかったっけ。

 

そこで、貴重ならあめんババアを6袋も使って、

あの頃ベビースターでやっていた、疑似ラーメンを作ることに。

そこは大人になったので、ただお湯を注ぐだけじゃなく、

それっぽくなるよう、あれこれ具材を足してみた。

 

 

まずパッケージのババアが、ラーメンをすすっているイラストを参考にする。

具に なると,チャーシュー,長ネギが確認できる。

なるととチャーシューはいいが、長ネギは茹でる必要があるので却下。

鍋で作らず、あくまでもどんぶりにお湯を注いで作る。

長ネギは向かないため、ふつうの刻みネギで代用することにした。

これにメンマと卵をプラス。

 

 

どんぶりにらあめんババアを入れ、

中央にくぼみ、卵ポケットを作って生卵を投入。

その周りに、チャーシュー,なると,メンマを並べ、熱湯を注ぐ。

どんぶりより一回り大きい皿でフタをして数分待ち、

最後に刻みネギをちらして完成。

 

具が多すぎて麺が見えなくなった・・・。

 

あれ?

こんな美味いものだったっけ?

子どもの頃、ベビースターでやっていたものより、はるかに美味しいものが出来上がった。

具材がプラスされたおかげだろうか?

そして絶妙なのが、このスープの味。

あっさり醤油味だけど、これがなかなかどうして美味い!

チキンラーメンのスープは、正直、濃過ぎると思うが、

らあめんババアのスープは、ちょうどいい!

ふだんから濃い味の醤油ラーメンを食べている、

関東圏のひとには物足りないかもしれないが、自分にはちょうどいい!

 

ふやけた麺もまたいい。

 

公の場では、言葉づかいにイチイチ気を遣わなければいけない昨今。

昔は学校だろうが会社だろうが、ラジオだろうがテレビだろうが、

ふつうに使っていた言葉がNGになってしまい、

もしかして、“ババア”って言葉が好ましくないなどの理由で販売中止か?

なんてことも思ったけれど、製造終了は原料の高騰とコロナの影響らしい。

こんなことにも影響してしまうなんて、新型コロナウイルスは本当に厄介な存在だ。

 

1994年の販売から、26年目にして生産終了。

またひとつ、懐かしい商品が姿を消した。

とはいえ、1994年といえば自分は高校3年生。

すでに駄菓子屋通いはやっていなかった頃だったので、

思ったほど らあめんババアには馴染みがなかった。

自分の子ども達や甥っ子らによく買い与えていたので、印象に残っていたのかな。

 

 

 

ラーメン屋さん太郎には姉妹品として、やきそば屋さん太郎ってのも在る。

こっちは帽子がおしゃれなブタがパッケージ。

ラーメン屋さん太郎が、「とり味」、つまりチキン味なのに対し、

やきそば屋さん太郎は、「味」としか表記されていない。

なんだこれ?けっきょく何味なんだよ!?

そこだけ書き忘れたミスパッケージか!?

なんて思っていたが・・・そうか、ブタ味、つまりポーク味ってことか。

そう考えると、この陽気な雰囲気のブタがシュールになってくる。

 

ラーメン屋さん太郎,やきそば屋さん太郎の裏面にある図解。

この「召し上がり方」って要る?

ふつうに袋から手のひらに出して食ってるだけやん。

 

やったことない人はやってみよう!

チープでなかなか美味い。

らあめんババアは入手できなくなったが、ベビースターでやれる。

なんなら、ラーメン屋さん太郎ででも。

その際、12~15袋は要るな。

 

 



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