十数年前、カプサイシンダイエットとかが流行って、
トウガラシを使用した激辛商品が数多く登場した。
ハバネロとかデスソースとか、未知のトウガラシが登場し、
カレー店や中華料理店などでも、50倍だの100倍だの200倍だの、
もはや美味しさ云々などは別の次元で、
新しい食の楽しみ方として激辛メニューが乱立した。
最近また密かな激辛ブームなようで、様々な激辛商品を見かける。
そんな激辛商品のなかで、カップ麺に絞って、最近食べたものを勝手に批評してみた。
自分もどちらかといえば辛いものが好きではあるが、
ラーメンやうどん,そばに一味などの香辛料はかけない。
パスタやピザにタバスコもかけない。
基本的に料理そのものの素の味が好きで、物足りないときだけ香辛料を使用する。
ちなみに市販のカレールーを使ったカレーにはガラムマサラをふりかける。
おでんには必ず練りからしを付ける。
刺身には必ずわさびを付ける。
まあ辛味の好みの程度は人並みだと思っている。
なので、“激辛”と表示されている商品への耐性も人並みだと思っている。
昨年の春頃だったかに発売されていた、日清のレッドショックヌードル。
期間限定で辛味三段階で、だんだんと辛くなっていく商品が三種類発売された。
レッドショックヌードルはそのうちのひとつで、最終段階の最も辛い商品。
パッケージにもえらく“衝撃の辛さ”とか、“口にした瞬間走る辛さ”など、
色々能書き書かれていたが、期待とは裏腹に大して辛くない。
激辛チゲ風となっているものの、チゲらしさはあまり感じられなかった。
とはいえ、美味しくないわけではなく、ちょっと辛目のカップ麺として美味しくいただいた。
同じく昨年の春頃に販売されていた、明星の赤いぜ!一平ちゃん。
“辛とんこつ”と表記されていたとおり、
とんこつスープをトウガラシの効いた味噌仕立てで辛くしたような感じだった。
これもさほど辛いわけではなく、まあまあ美味しくいただいた。
同時発売で、黒いぜ!一平ちゃんて商品もあった。
こっちは普通のとんこつに、黒マー油みたいなのが添付されていた。
にんにくがえらく効いていたような記憶が。
マスコットキャラクターのスコデビル。
フタの裏面にはスコデビルの詳細な生態などが書かれていた。
昨年夏に明星から販売されていた、すこびる辛麺。
スコビルとは、トウガラシの辛さを表す単位のことで、
辛味成分のカプサイシンの含有量で数値化される。
それを名前にあてがった商品。
スコビルと“すこぶる”をかけた、なかなか巧いネーミングだ。
で、これがかなり辛い。
すこぶる辛い。
真夏ということもあって汗が噴き出した。
味噌味と唐辛子は相性がいいが、濃厚味噌に乗って辛味が舌に絡まるので、より一層辛く感じる。
エースコックから販売されていた、チゲの真髄。
なんとも厳かな商品名。
そして、その下に書かれた、“圧倒的な牛の旨み”。
チゲっていったら、魚介系の海鮮スープを連想してしまうが、牛骨ですか!
そういや牛骨ラーメンが一時期ブームだったが、その流れかしら?
残念ながら牛骨だしはよく覚えていないが、
そんなに辛くなく、まろやかで凄く美味しかったのは覚えている。
やたら柔らかくてなめらかな豆腐もグーだった。
粒のままのニンニクに、ニラに、トウガラシ!
このかやくに圧倒される。
昨年夏にヤマダイから発売されていた、夏の激辛味噌麺。
味噌スープを作らせたら、右に出る者が居ないのではないかと思うほど、
ニュータッチの味噌系スープは出来がいい。
これも辛さと味噌のだしがマッチして、かなり美味しかった。
そして汗だくになるほど辛かった。
だが、このラーメンのもっとも注目すべきはかやく。
ニンニクとニラがどっさり!
しかもニンニクはスライスとかでなく、粒そのまんま!
スタミナ抜群だ。
臭いを気にする方は、絶対に食べられない。
ヤマダイから販売されている、仙台辛味噌ラーメン。
これは期間限定ではなく、レギュラー商品として今も販売されている。
仙台味噌醤油社(ジョウセン)の味噌を100%使用した濃厚な味噌ラーメン。
だしがよく効いていて、辛味もちょうどいい。
かやくのもやしとキャベツがシャキシャキで辛味噌スープによく合う。
ただ個人的に残念なのが麺。
ヤマダイの凄麺シリーズの麺が、自分には合わないんだよなあ。
日清から発売されている、とんがらし麺・激辛海鮮味。
魚介ベースのスープに、トウガラシの辛さがプラスされた海鮮チゲ味。
かやくに、イカとエビが入っていて、なかなか豪華。
かやくにはキムチまで入っている拘りよう。
また麺にもトウガラシが練り込まれており、辛さから逃れることができない。
別添の“超絶激辛オイル”を投入すると、辛さが倍増。
真冬に食べても汗がにじむ辛さ。
ちじれ平太麺に、とろみの効いた辛味スープがよく絡む。
寿がきやから販売されている、辛辛魚らーめん。
東京の人気ラーメン店とのコラボ商品。
まずインパクトのある名前もだが、パッケージのラーメンに乗っかっている、
真っ赤な粉末に興味津々。
正体は魚粉にトウガラシを混ぜたもので、まさに辛辛魚だ。
とんこつ醤油となっているが、スープにとろみがあり、
魚介のだしと、とろみのある濃厚なスープで、味噌のような雰囲気。
だもんで、やっぱり余計に辛味がまとわり付く。
真冬だけど汗だくだくになる辛さ。
日清から発売されている、セブンイレブン向け商品、蒙古タンメン。
蒙古タンメン中本という人気店とのコラボ商品。
まあ店の本家の味は判らないけれど、これまた凄く美味しかった。
醤油ベースのほどよい辛さのスープに太平麺がよく絡む。
キクラゲとキャベツの歯ごたえがいい。
チゲの真髄同様、豆腐がやたら、なめらかでおいしかった。
別添の辛味オイルが付いているが、これってとんがらし麺の超絶激辛オイルと一緒じゃ・・?
ヤマダイから発売されている、鬼金棒(きかんぼう)カラシビ味噌らー麺。
これまた東京の人気ラーメン店とのコラボ商品。
これは数年前にも食べたことがあるが、まず食い物じゃない。
ただでさえ辛い味噌スープに、さらに山椒が加えられているという鬼畜なスープ。
まさに鬼だ。
知っている方も居ると思うが、トウガラシの辛さと山椒の辛さが混ざると、
薬品というか洗剤というか、よく解らない化学的な味になり、ヘンな辛さで舌が麻痺する。
味蕾が死ぬわ・・・。
“シビカラ”という表現はここから来ているのだろう。
こんなのが大人気で、この店は行列ができるというから、世間の好みはよく解らない。
舌が麻痺する感覚がクセになるのだろうか?
山椒さえなければ、けっこう美味しい味噌ラーメンなのだけど、
そうするとこの店のウリが無くなるわな。
ここ一年で食べた激辛ラーメンをまとめてみた。
辛いものが苦手な方は、手を出さない方がいい。
どんな食べ物も、どんな味付けも、ほどほどがいちばん美味しい。
・・・と、激辛を否定してしまうような、元も子もない言葉で締める。
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