会社へ向かう車の中。
天気がすごい良くて、浅間山は確かに僕を見ている。
木漏れ日が滝のように幾千も流れ出し、僕の心に注入される。
冬の匂いがどこか寂しく、過去の友人を思い出させる。
車は法廷速度を越えて、それでも左足は感情に身を任せる。
そして、風が吹いた。
風のじゅうたんに乗って夢の町まで連れて行ってもらうところさ、
さらりさらりと流されていくのさ・・・。
やがて僕は、ひらひらと泳ぐ落ち葉になったようだ。
そして、どうやら空をずっと歩いているらしい。
車は、見当たらなくて、手も足もない、どうやら本物の落ち葉になってしまったらしい。
続く。