そう言えば…今日は彼女の結婚式の日。
今頃、ハワイの空の下で式を挙げていることだろう。
彼女と私は高校の同級生。
そして職場の同僚。
女というのは不思議なもので、結婚して退職してしまうと、どうも疎遠になってしまう。
偏見かもしれないけど、大抵の独身女性は、結婚した友達とは連絡を取りにくいようだ。
彼女もその一人。
私が退職して結婚してからは、何かあった時と、季節の便りを交わす程度のお付き合いになってしまった。
その彼女が結婚するらしい…と聞いたのはこの春。
本人から直接何も聞かなかったら、冷たいようだが私は知らん顔をしようと思っていた。
なんと彼女から『披露宴に来て欲しい』とメールが来たのは、それから間もなくのことだった。
“是非ともHiromiには来て欲しい”とメールには書かれてあった。
頑固で融通が利かなくて、そのくせ世間知らずで、お料理もお裁縫も何にも出来なくって、習い事は好きでお免状だけはたくさん持ってて、ブランド好きで、王子様は馬車に乗って自分を迎えにきてくれるって本気で思ってて…。
そんな彼女に「アンタ、アホちゃう?」と私はよく言った。
その彼女が結婚する。
7年前にお母様を突然亡くされた。
何もかも彼女の肩にかかってきたことだろう。
自分のことをヒトにあまり話さない彼女。
辛く苦しいことがたくさんあったことだろう。
それらを何もかも受け留めてくれる彼に出逢えた様だ。
彼女からのメールには、
“彼は自分の理想とは随分かけ離れている。
でも私が幸せに思うことを何より喜んでくれる。
それを私も嬉しいと感じられるから、この人と一緒に歩きたいと思った。”
と書かれてあった。
幸せになって欲しい。
心からそう思う。
今頃、ハワイの空の下で式を挙げていることだろう。
彼女と私は高校の同級生。
そして職場の同僚。
女というのは不思議なもので、結婚して退職してしまうと、どうも疎遠になってしまう。
偏見かもしれないけど、大抵の独身女性は、結婚した友達とは連絡を取りにくいようだ。
彼女もその一人。
私が退職して結婚してからは、何かあった時と、季節の便りを交わす程度のお付き合いになってしまった。
その彼女が結婚するらしい…と聞いたのはこの春。
本人から直接何も聞かなかったら、冷たいようだが私は知らん顔をしようと思っていた。
なんと彼女から『披露宴に来て欲しい』とメールが来たのは、それから間もなくのことだった。
“是非ともHiromiには来て欲しい”とメールには書かれてあった。
頑固で融通が利かなくて、そのくせ世間知らずで、お料理もお裁縫も何にも出来なくって、習い事は好きでお免状だけはたくさん持ってて、ブランド好きで、王子様は馬車に乗って自分を迎えにきてくれるって本気で思ってて…。
そんな彼女に「アンタ、アホちゃう?」と私はよく言った。
その彼女が結婚する。
7年前にお母様を突然亡くされた。
何もかも彼女の肩にかかってきたことだろう。
自分のことをヒトにあまり話さない彼女。
辛く苦しいことがたくさんあったことだろう。
それらを何もかも受け留めてくれる彼に出逢えた様だ。
彼女からのメールには、
“彼は自分の理想とは随分かけ離れている。
でも私が幸せに思うことを何より喜んでくれる。
それを私も嬉しいと感じられるから、この人と一緒に歩きたいと思った。”
と書かれてあった。
幸せになって欲しい。
心からそう思う。
「しずかな夫婦」天野 忠
結婚よりも私は「夫婦」が好きだった。
とくにしずかな夫婦が好きだった。
結婚をひとまたぎして直ぐ
しずかな夫婦になれぬものかと思っていた。
おせっかいで心のあたたかな人がいて
私に結婚しろといった。
キモノの裾をパッパッと勇敢に蹴って歩く娘を連れて
ある日突然やってきた。
昼めし代りにした東京ポテトの残りを新聞紙の上に置き
昨日入れたままの番茶にあわてて湯を注いだ。
下宿の鼻垂れ息子が窓から顔を出し
お見合いだ お見合いだ とはやして逃げた。
それから遠い電車道まで
初めての娘と私は ふわふわと歩いた。
・・・ニシンそばでもたべませんか と私は云った。
・・・ニシンはきらいです と娘は答えた。
そして私たちは結婚した。
おお そしていちばん感動したのは
いつもあの暗い部屋に私の帰ってくるころ
ポッと電灯の点いていることだった・・・
戦争がはじまっていた。
祇園まつりの囃子がかすかに流れてくる晩
子供が生まれた。
次の子供がよだれを垂らしながらはい出したころ
徴用にとられた 便所で泣いた。
子供たちが手をかえ品をかえ病気をした。
ひもじさで口喧嘩も出来ず
女房はいびきをたててねた。
戦争は終った。
転々と職業をかえた。
ひもじさはつづいた。貯金はつかい果した。
いつでも私たちはしずかな夫婦ではなかった。
貧乏と病気は律儀な奴で
年中私たちにへばりついてきた。
にもかかわらず
貧乏と病気が仲良く手助けして
私たちをにぎやかなそして相性でない夫婦にした。
子供たちは大きくなり(何をたべて育ったやら)
思い思いに デモクラチックに
遠くへ行ってしまった。
どこからか赤いチャンチャンコを呉れる年になって
夫婦はやっともとの二人になった。
三十年前夢見たしずかな夫婦ができ上がった。
・・・久しぶりに街へ出て と私は云った。
ニシンそばでも喰ってこようか。
・・・ニシンは嫌いです。 と
私の古い女房は答えた。
“彼は自分の理想とは随分かけ離れている。
でも私が幸せに思うことを何より喜んでくれる。
それを私も嬉しいと感じられるから、この人と一緒に歩きたいと思った。”
いいお話ですね~
お友達がきっと幸せになれますように祈っています
お互い余計な気を使わず、それでいて一緒にいてしんどくないのがいいな…と思っています。
今は子どもがいての関係ですが、トシを重ねていくとどんな夫婦に変わっていくのか…私自身も未知です。
“幸せ”それが一番ですね。
Michikusaさんのブログは詩でいっぱいです。
彼女が彼に出会えたと知った時、彼女がそれを知らせてくれた時、本当に嬉しく思いました。
そして心から幸せになって欲しいと思いました。
7年ぶりに会う彼女は、きっとキレイになっていることでしょう。
1週間余後の、披露宴が楽しみです。