風にまかせてふわふわり。。。

生きていると色んなことがある。

富士山登頂記 ~3日目~

2005年08月18日 00時40分08秒 | 歩く
午前4時半、起床。
…とは言っても、大きな空間にたくさんの人が寝ているので、起き上がって動き出したのが4時半。
着替えをして、顔を洗うわけでもないので、荷物の整理をして防寒着を身に付けると、用意完了!
その間に、山小屋の方から、朝食を配っていただく。
この日の朝食は、ジャムをつけた食パン1枚と、レトルトの五目御飯。

 4時50分。
御来光を見る為に、山小屋の外へ。
身震いするほど、寒い。息も白い。

 雲海が目前に広がり、その雲の向こうから太陽が顔を出し始める。
雲海が紅く、紅く染まっていく…。
こんなに素晴らしい光景は、当然ながら生まれて初めて目にした。
言葉に言い表せないほどに、神秘的。

 その時、山小屋の方が、小屋の屋根に上って大声で言った。
「こんなに美しく、雲海の向こうに見える御来光は、年に数回しか見ることは出来ません。
みなさんは、運のいい方々です。
今日のこの御来光と、皆さんの富士山登頂を祝って、万歳三唱を致しましょう!」

 何人の万歳三唱だっただろう…。
大きくこだまする万歳に背中を押されるように、そのまま出発。
後は下山のみ…。
 
 下山は登山道とは全く違う、下山道をただひたすらに下りていく。
溶岩と砂ばかりで、かなり足元は悪い。
油断すると、足をとられてバランスを失いかねない。
ただただ、足元にだけ気をつけて、黙々と下る。

 途中で、朝食を兼ねて休憩。
すっかり陽も昇り、爽やかな空気を吸い込む。
気がつけば、あれだけ痛かった頭のガンガンがとれてきている。
空気がそれだけ、濃くなってきた…ということだと、改めて認識する。

 約3時間あまりかけて下山。
五合目に到着し、富士山を見上げた時、本当に富士山に自分の足で登って、下りてきたんだ…と、実感する。
卓也も「あの山なに?」なんて言っている。
「あそこに登って下りてきたんやで」
「嘘や!すごいな!高いな!」と、満更でもない様子。

 それでも同じツアーの小父さんに「また、登ろな」と声を掛けられると、「もうイヤや」と応えていた。
そう、あの時は、私だって「もうたくさん!」と思っていた。

 
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 五合目を後にし、裾野にある休暇村でお風呂に入った。
心地よい疲れと、2日振りに入るお風呂の気持ちよさ。
生き返った心地がしたのは、言うまでもない。

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