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寮管理人の呟き

広島県の教育を回想する(その7)


教壇につかつかと歩み寄った過激派は「三里塚に一緒に行こう」と語り始めた。ユーモア感覚ゼロのアジテーターは肺病を患う段田安則という風体で煮しめたような服を着ていた。いつもは無関心な学生を前にしてノルマを果たして帰って行くのだが、この日は冒頭から三原の日比野達郎によるねっちこい言葉攻めが続き、段田は調子を狂わされ顔を顰めた。

ニヤついた日比野は「いじり」の天才だった。論理性とフレキシビリティに乏しい過激派は10ほども年下の未成年にいいようにもて遊ばれたのである。私は教室のほぼ中央から滑稽な寸劇を冷ややかに眺めていた。

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