幼い頃、液体調味料をたっぷり使い食事をしていたのをふと思い出した。特に学校給食の時間は酷かった。私達は鯨の竜田揚げや南京の天ぷらや刻みキャベツにウスターソースをジャブジャブかけたものである。アルミの皿にはソース溜りができた。
校長は奇妙な状況を見てよく尋ねてきた。
「君らはほんまにようけソースを使うのぅ。それでおいしいんか?」
子供らの答えはいつも同じだった。
「校長先生。ようけかけるけーおいしゅうなるんじゃが」
校長は馬鹿たれが、というような目つきをして立ち去っていた。調味料をたくさんかければ食材の味が向上すると愚かにも信じていた時期が私にもあったのである。
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