紙芝居屋が来ていた神社境内のそばにザクロの木があった。悪童達は木に登って自分の掌よりも大きなものだけをもいだ。そして口が真っ赤になるほど豪快にかぶりついて種を吐き捨てたものだった。 神輿が町内を練り歩く10月中旬頃(昭和50年代初頭)の話である。我々の遊び場だった神社のザクロの木が伐られてから約30年が経過した。