きんえんSwitter

医者の心の目で日々を綴ります

えへらえへらの意味

2022年10月11日 | ヘルスリテラシー
ブースター接種と言われる3回目のあと、現在は4回目の接種も行われており、打つほうも打たれるほうも、当初に比べたら、だいぶ慣れてきた感がある新型コロナワクチン接種です。

ワクチンの製造元会社も複数あり、また、変異株に対応した2価ワクチンも承認されたので、その点を確認しながら問診する必要があります。

慣れてきたからとはいえ、何回目の接種であっても、問診票に「特に質問はない」とチェックされていたとしても、私は必ず「何かご質問はありますか?」とたずねています。

解熱剤の使用方法や、当日の入浴についてなどは、最近はあまり質問されなくなりましたが、今でも時々「アルコールはダメですか?」と訊いてくる人がいます。
もちろん、ここで言うアルコールとは、消毒のことではなくて、「今夜、晩酌をしてもいいですか?」という意味です。

接種日にはアルコールは控えるようにという指導がされているのが一般的だと思います。

先日は、4回目接種に来た40代男性がエヘラエヘラしながら訊いてきたので、私はちょっとイヂワルな気持ちになって、逆に質問で返してしまいました。

「これまではどうしていたんですか?」

「飲んでました(エヘラエヘラ)」

そうだと思いました。
たとえ医者にダメだと言われても、こういう人は飲んでいるのです。

ではなぜ、ダメと言われるとわかっていて、わざわざ訊くのか?

ひょっとしたら、少し酒を控えなくちゃなあと思いながらもついつい飲んでしまっているので、医者に背中を押してもらって、休肝日を設けるようにしたいのかもしれません。


薬は肝臓で代謝されます。
肝臓というのは、体に入ってきたほぼ全ての薬物・毒物の処理を請け負っている工場みたいなものです。
この工場はとても大規模なので、かなりの無理がききますし、少々の故障が起こっても、体制に支障は生じません。
だからといって、労わってあげないと、いつかは破綻してしまいます。


彼にはこんなふうにアドバイスしました。

「ワクチンは肝臓にとても負担をかけます。アルコールを飲むと、さらにムチを打つようなものです。ですから、わたしは今夜の晩酌はおすすめしません。どうぞご自分を大切にしてください」


さて先日、コメダ珈琲店に初めて入りました。
私は普段全くコーヒーを飲みませんが、この日はとても疲れていて、スーパーで買い物をしたあと、どうしても一息入れたくなって寄ったのです。
店が全席禁煙であることが、疲れた私の背中を押しました(笑)

そこで飲んだ「小豆小町葵」の美味しかったこと!
健康診断前に少し体重を減らしておきたくて、ずっと甘いものを制限していたせいもあるかもしれません。
優しい甘さに、疲れがいっぺんに吹き飛んだ気がしました。















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