職場で、患者さんに配布している「検便」のやり方の説明用紙が古くなったので改訂版を作ったという報告を受けました。
患者さん目線で眺めてみましたら、わかりにくい言葉遣いが多いのが気になり、検討し直すように提案しました。
医療者は専門用語を使うのが当たり前になってしまっていて、患者さんが理解に苦しむ・・・といったことが日常茶飯事で起こってしまっています。
「しゅししょうどく」
「さいにょう」
「さいたん」
「さいべん」
「けんたいようき」
現在は検査科に所属しているので、このような単語を検査技師さんたちが患者さん相手の話し言葉に使っているのをよく耳にします。
音だけ聞いてすぐに、「手指消毒」「採尿」「採痰」「採便」「検体容器」と漢字が思い浮かび、意味を理解するのは、医療現場を生活の場としていない人にとっては決して簡単ではないことを、医療者は認識しなければいけません。
当の説明用紙には、洋式トイレに通常とは反対向きに座れと書いてあることにもビックリしました。
便器の水溜まりにポチャンと落ちないようにするため?
そんなこと、私はこれまでやったことないです!
からだも便も固いので、そんな無理な姿勢では出るものも出ませんし、ひょっとしたら便器の外に粗相してしまうんじゃないかと心配になります。
確かめてみましたら、当院で使っている検便キットには、便器内に敷いて便を受け止め、そのまま水で流せるシートが、なんと付いていませんでした。
そういった事実をスタッフは知りませんでしたし、聞いてまわってみた限りでは反対向きに座って排便を試みたことのある人は誰もいませんでした。
それなのに、患者さんには平気で要求するって・・・なんか間違ってやしませんかね?
調べてみたら、世の中の人たちはみなさん検便で苦労しているようですね。
飲食にかかわる仕事をしている方々は、毎月のように細菌検査のために検便をしなければいけませんから、大変ですね。
来週、人間ドックを予定しているのですが、送られてきたのは流せるシート付の検便キットでしたので、まずその点では安心です。
便秘にならないようにだけ気を付けて、がんばります。