世界が新型コロナウィルスに翻弄されて早1年以上。
コロナ禍が終息するには、まだ時間が必要ですが、人類はこの新型ウィルスに相対しながら、様々な知見を積み、着実に前へ進んでいっています。
もちろん、「人類は」などといった大げさな話だけでなく、私たち個人個人についても、同じです。
昨年はあらゆる学校行事が中止になったりして、子供たちも大人以上に大変な1年をすごしました。
しかし今年は、知見に基づいて、的確な対策をしながら、色々なことが再開されていくようです。
水泳授業をするうえでの感染予防対策について教えてほしいと、教員をしている友人からお題をいただきました。
プール授業も中止になっていたんですね。
プールでの感染予防対策には、まずは「設備」と「使う人」にわけて考え、チェックする必要がありますね。
「設備」のなかには、水質管理をはじめ、脱衣所やトイレの衛生管理が含まれます。
ガイドラインをもとに、保健所や学校薬剤師さんなどとよく連携して、適切に行う必要があります。
施設面での管理は実際には学校側が行うことですが、水質管理や入水前後のシャワー浴や眼球洗浄などの意味について、子供たちにもぜひ理解してもらいましょう。
使う人の感染予防対策は、基本的にはこれまで言われていることと変わりありませんが、水泳授業では「唾液や鼻水などの体液が感染を拡げる」ということを改めて認識しておく必要があるでしょう。
水泳授業では具体的にどのような感染経路がありえるかといったことをあらかじめ先生と子供たちとで一緒に考え、どう予防対策をとったらよいかということを考える時間を授業に盛り込むのはどうでしょう?
「こうしなさい」と一方的に指導されるだけよりは、自分たちで考えて、その意義がきちんと理解できれば、しっかりとした実践にもつながります。
単なる泳ぐ体育の時間が、広く深い保健学習の機会になりそうですね。
コロナのおかげで、現場教育がバージョンアップされると考えたら、こちらまで楽しくなってきました(笑)
最後に、参考になりそうなサイトや文献をいくつかご紹介します。
①と②は設備面について、③、④は使う人の注意点について参考になりそうです。
①財団法人学校保健会
「学校における水泳プールの保健衛生管理」(H21年5月)
②㈱南海化学
一目でわかるプールの水質管理
③一般社団法人 日本スイミングクラブ協会
「スイミングクラブにおける新型コロナウイルス 感染拡大予防のためのガイドライン」
④東京都水泳協会
「新型コロナウイルス感染対策 ガイドライン」
お題の提供ありがとうございました。
またのご相談、お待ちしております!