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子供の頃、蟯虫(ぎょうちゅう)検査というのがありました。
丸い印が書かれた青いセロファンシールを、お尻の穴にギューッと押し付け、寄生虫を検出するというスクリーニング検査が、学校の健診に組まれていたのです。
自分でできるようになるまでは、母にやってもらっていたのですが、母の「ギューッ」がとても痛くて、すごく嫌でした。
今日は、職場に併設された保育園の子供たちのPCR検査をしなければなりませんでした。
病院玄関前のロータリーに、お母さんたちが運転する車に載せられた子供が次々と到着。
チャイルドシートに座らされた子供に、ドライブスルー方式で検査をします。
嫌がる子供をじょうずに押さえつけながら、大人用のスワブ(綿棒)を子供の小さくて狭い鼻腔に入れるのは、かなりの技術が必要です。
泣いてしまう子も多く、危うく指を噛まれそうになったり、手がヨダレにまみれるなど、大人相手に検査するよりも、こちら側の汚染リスクも非常に高いです。
もちろん、N95マスク、フェイスシールド、ガウン、二重手袋のPPE(個人用防護具)姿で臨みますが、どんなに笑顔で優しい声をかけてあげても、かえって恐怖感を与えているのだろうなあと思うと、切ないです(笑)
そう考えれば、蟯虫検査なんて、「屁のかっぱ」だったなあ、今は未就学児にとっても受難な時代なのだなあと思った1日でした。