ふるさと!-秋田仙北平野を歩く-

ふるさと秋田の「仙北平野」をくまなく巡り歩き、その写真とエッセイを掲載します。

★旧千畑町千屋を往く-3(その2)

2019年06月19日 | 旧千畑町を往く

<「一丈木」の「千屋郵便局」脇の並木道>

●歩いた日:2019年6月4日(火)

●歩いた所

 ・本堂城回:若林、馬場

 ・土崎  :上野乙

 ・千屋  :上向野

 ・浪花  :南荒井

●歩いたログ(足跡)(道のり6.0km)

(以上の地図:国土地理院)

 「若林」のY字路を左に進むとすぐ小さな十字路があり、そこを突っ切ると道右手に面白い塀がある。

(「若林」の一角にて)

 頑丈そうな角材を立て並べた手づくりの塀である。材は枕木だろうか。高さが凸凹なところ、焦げ茶色に塗装したところなどに何とも言えない趣がある。「払田の柵」も巨木を立て並べた柵で囲まれていたというが、それにでも触発されてこんな塀を作ったのだろうか。

 右手前方に大きな森のような杉林を望みながら田んぼ中の道を東に進む。やがて道の右手に大きな家が建ち並び、その前を過ぎると左手に赤い鳥居が建っている。

📷003:「若林」の「暁稲荷神社」

 きれいに整備された広い境内に赤い鳥居が二つあって、その奥に社殿がある。手前の鳥居に「暁稲荷神社」の扁額がかかる。境内には一本の木もなく、社殿も参道脇のお稲荷さんの石像もそんな古いようには見えない。近年になって神社を勧請?することはほとんどないと思うので、どこからかこの場所に移転したと思われる。

 神社のすぐ脇が十字路になっており、「若林」から眺められた大きな杉林が右手前方、すぐ目の前に広がる。南に延びる道沿いは両側が杉並木になっている。その並木道を南に進む。杉並木が松並木に変わるとやがて県道と交わる五差路に至る。そこで振り返ってカメラを向ける。

📷004:「一丈木」の並木道1

 左右に走る道が県道である。五差路から北を望んだ写真で、奥から手前に来たところ。交差点近くになって杉から松に変わるが、見事な並木道である。道の右手の広場と白壁の建物は「トイレパークいちじょうぎ」で、道左手に郵便局が建つ。

 同じ交差点から反対方向の南を望む。

(「一丈木」の並木道2)

 こちらも松並木で、車は侵入禁止になっている。道の右手は「千畑小学校」、左手はグランドである。交差点脇に白い標柱と大きな看板が立つ。

(並木道の看板)

 標柱には「名勝 松杉並木道」、看板には「新日本街路樹百景 松・杉並木」とある。小さくて読みにくいので、看板の説明を抜き書きすると、「千畑町の松杉並木は、明治30年代町の先覚者坂本理一郎(東嶽)が、村の中心に位置する一丈木周辺の原野を切り開き、村の公共施設をすべてこの地に集中配置し、主要集落と連絡できるよう広い直線道路を放射状に配する田園都市構想のもと、道路両側に植樹されたものです。・・・現在赤松167本、杉268本を残し・・・・。読売新聞社の主催する新・日本街路樹百選に選出・・・。・・・日光杉並木や東海道松並木らとともに選定されたものです。」と解説されている。

 「坂本理一郎(東嶽)」は、文久元年(1861年)にここからすぐ南の「小森」に生まれた政治家、漢詩人で、農村建設のほか、地域の産業振興、農村青年教育に多くの業績を残した人である。

 (その3に続く)


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