『THE SUKIMONO BOOK 06 SUKIMONO MAP』原田学(日:1972-)2014年・Mo-Greenスタイリストの原田学氏が110店のヴィンテージ・ショップを紹介する本書。これはもう筆者・原田さんの古着屋へのラブとリスペクトが爆発した一冊。各店に対し140文字くらいの寸評がついてて、あとはイラストだけ。イラストもご本人の手書きで非常に味があるんだけど、決して店の全貌を描いたも . . . 本文を読む
『groovisions 100 tools グルーヴィジョンズの道具大全』グルーヴィジョンズ(日:1993-)2015年・扶桑社++++LINN LP12これは、1972年にイギリスのオーディオメーカー、LINNによって発売されたターンテーブルです。過去にもターンテーブルの名作はいろいろありましたが、40年以上のロングセラーでなおかつ現行品というモデルは他には見当たりません。(中略)このモデルは . . . 本文を読む
『虫眼とアニ眼』 養老孟司(日:1937-)宮崎駿(日:1941-)2002年・徳間書店2008年・新潮文庫++++生まれてきてよかったねって言おう、言えなければ映画は作らない。自分が踏みとどまるのはその一点でした。そこで映画を作るしかないと。++++1997年、98年、01年に三度行われた養老、宮崎両氏の対談。97年は『もののけ姫』、01年は『千と千尋の神隠し』が公開された年である。(もののけ姫 . . . 本文を読む
有史以来、今ほど「キャンプしようよ」と言って女性を誘える時代はないかもしれませんね。みんな、あの恰好がしたくてしょうがない訳で。例えば野外フェスに行っても、皆さんフル装備です。2000年代初頭みたいに恰好にバラつきがなくてね。なんかドレス・コードあるみたい(笑)さて、BRUTUS 802号はキャンプ特集で、2012年の732号『キャンプしようよ』の続編。前回の732号は「キャンプ・カタログ」がマジ . . . 本文を読む
『太陽は気を失う』乙川優三郎(日:1953-)"The Sun Also Falls Into a Faint"2015年・文藝春秋++++東京に近づくにつれて、何もなかったように平和な町のようすに私は言葉をなくし、イタリアンだのハンバーガーショップだの、これ見よがしに灯る飽食のサインを小気味悪く眺めた。初めて東京へ出てきたときから四十年近く、そんなふうに感じたことは一度もなかったが、そ . . . 本文を読む
『日々ごはん<3>』高山なおみ(日:1958-)2005年・中央出版アノニマスタジオ
++++図書館で本を選んでいたら、同じコーナーにいたおじいさんが、ぷ~~~っとおならをした。けっこう大きい音だったけれど、私は何ともない振りをして、静かに向こうのコーナーに移動した。分かるんです。私も図書館にいると、いつもおならが出そうになって我慢したり、小さく出したりしているから。夜ごはんは、白いご飯が残って . . . 本文を読む
『去年の夏、ぼくが学んだこと』片岡義男(日:1939-)2015年・東京書籍
++++冷蔵庫には卵とベーコンがあった。ベーコンを炒め、油を捨てた同じフライパンで、目玉焼きを作った。小松菜の残りすべてを洗ってちぎり、これは軽く炒めた。その三種類をオレンジ色の皿に載せた。きれいだ、と僕は思った。そして食べた。1967年1月8日にひとりで食べる食事だ。++++去年の夏・・・、と言いつつ冒頭から真冬か~ . . . 本文を読む
『スプートニクの恋人』村上春樹(日:1949-)1999年・講談社2001年・講談社文庫
++++「どうしてそんなにあっさりとピアノを捨てることができたの?」とすみれは遠慮がちに質問した。「べつに話したくなければ、話さなくていいんだけど、なんていうか、ただちょっと不思議な気がしただけ。だってピアニストになるために、あなたはそれまでずっといろんなことを犠牲にしてきたわけでしょう?」ミュ . . . 本文を読む
『友だちはいらない。』押井守(日:1951-)2015年・テレビブロス新書++++若い子たちがファミレスでご飯を食べている姿を見て驚くのは、ふたりがしゃべってるんじゃなくて、それぞれがスマホをいじっているところ。みんな誰かしらにコンタクトを取ろうとしていうんだろうけど、そういう関係って結局”ストック”を増やしているだけなんだよ。―――友だちのストック?そう。ストックが100 . . . 本文を読む
(メモ)今回、この記事を書くことで、私は地下ネットワークにより消されるかも新米(しんまい)。その時は、下水溝を探して欲しい。場所は中目黒と自由が丘のちょうど中間地点である。あなたの栗琴豚(くりきんとん)より。メモ終わり。終わりっス。===========トマス・ピンチョンの『競売ナンバー49の叫び』を読まれたことがあるだろうか。28歳の独身女性エディパ・マーズが、不動産王であった元恋人の遺産整理に . . . 本文を読む
『酒呑みの自己弁護』山口瞳(日:1926-1995)1973年・新潮社1979年・新潮文庫2010年・ちくま文庫++++それが、すっかり、変ってしまった。「ルパン」で飲もう、「ボルドー」で飲もうというのではなくて、どこそこのナニ子ちゃんに会いにいこうというふうになってしまったのである。銀座の酒場がキャバレーになってしまった。女郎屋になってしまった。酒場は、一人で静かに飲んだり、友人と話をしに行くと . . . 本文を読む
『サンドウィッチは銀座で』平松洋子(日:1958-)画・谷口ジロー2011年・文藝春秋2013年・文春文庫あー、だめだ、平松先生とY田青年の関係が気になって料理に集中できねー。というのは冗談です。しかし、名人芸だなぁ。おいしーものを食べたり、皆とわいわい飲む楽しさを、こんな風にそのまま文章で伝えられるのって。そんな訳で平松さんは、成田でうなぎが食べごろとなれば飛んで行き、池袋で中華(東北)料理を満 . . . 本文を読む
『ひと皿の小説案内 主人公たちが食べた50の食事』ディナ・フリード 著阿部公彦 監修・訳2015年・マール社目が・・・、目がぁッ!とか言って、毎日ムスカっとる訳です。花粉症にて。日ごとに症状が違いまして、今日はもっぱら鼻でしたね。皆に「クスリ飲め」って言われるけど、花粉症の薬って基本、朝夕2回なんだよね。ほら、夕となると小生の場合、紳士の嗜み(お酒)がね。結局、薬よりお酒の方をとっちゃうわけで。本 . . . 本文を読む
さっき最終便で関西から帰ってきたとこなんだけど、TVをつけたらフランクフルトとケルンの試合が始まってしまったので、もうしばらく寝れないのだった。(結果知ってるんだけどね・・・笑)
ちなみに今季のこの対戦は、フランクフルトに長谷部(No.20)と乾(No.8)、ケルンには大迫(No.13)と長澤(No.25)がいて、日本人ダービーの様相を呈している。思えば、高原直泰(現:SC相模原)が単身ハンブル . . . 本文を読む
『オリーブ少女ライフ』山崎まどか(日:1970-)2014年・河出書房新社++++18歳の時に、私は彼とパリに行った。ロンドンに語学留学している時に、彼が訪ねてくれたのだ。週末を利用して二人でパリに行くことを決めた時は有頂天だった。大好きな人と、世界で一番ロマンティックな街に行くんだ。「オリーブ」のパリ特集に毎回失望していたことも忘れて、私の心はときめいた。でも、行く前から暗雲が立ちこめている旅行 . . . 本文を読む