いつの間にか、2024年もおしまい。
オブ・ザ・イヤーの季節となりました。
私の日々を潤したり、チルさせてくれたり、一息つかせたり、はたまた「もっと走れ」と焚きつけてきたり。
そんな後押しをしてくれた音楽たちに敬意を表し、今年はオブ・ザ・イヤーからミュージック篇を独立行政法人化しちゃいます。
■ソング・オブ・ザ・イヤー その1
『ブリキの宇宙船 / ヨットヘヴン』
Tin spaceship
最初に聴いた時には、メロディのフックとソウルフルな歌声に興奮しました。
コロナ禍の22年に発表されたアルバム『健康快樂』に収録。
出だしの歌詞、「あなたの話した声を数えている」が日本語的に面白い。
「声を聴く」でもなく、「言葉を数える」でもない。
サビ前に入る、アコギを叩く「コッ」の一音で持っていかれる。(0:20秒のところです)
イラストレーターさぶさんのジャケットも、とっても良い。
■ソング・オブ・ザ・イヤー その2
『May Ninth / クルアンビン』
Khruangbin - May Ninth (Official Video)
テキサスが誇るサイケデリック・トリオ、クルアンビン。
5年ぶりのアルバムを待つ中、3月に先行リリースされた新曲 May Ninth。
(曲名はレミオロメン風に言うと「5月9日」と言ったところでしょうか)
サイケどころか、ポップミュージックとアンビエントの中間くらいで鳴っている気持ちの良さで。
春先、これはもう本当にヘビー・ローテーションでした。
■ソング・オブ・ザ・イヤー その3
『世界 feat. Moto from Chilli Beans. & Who-ya Extended』
世界 feat. Moto from Chilli Beans. & Who-ya Extended
今年5月にリリース。
KERENMIが、その尋常ならざる音楽フェチぶりを遺憾なく発揮。
一度聴いてしまった後では、この曲のボーカルはこの2人のゲストボーカルしかあり得ない!と感じさせるハマり具合。
(途中でJポップ風のラップとか入ってこなくて助かった)
音作りはタイトなのに、ちゃんと大きく広がっていく。
こういうポジティブな音を、今、鳴らしてくれて本当に嬉しい。
■ソング・オブ・ザ・イヤー その4
『Be till mig / BROD3R & The Beatniks』
BE TILL MIG
今年3月、謎に満ちたリリース。
されど、情報過多な毎日で、もう吐いちゃいそうなこの時代。
情報って本当はこれくらいで良いのかもしれませんねぇ。
■ソング・オブ・ザ・イヤー その5
『dedede / ハク。』
ハク。"dedede" Official Music Video
青春ギターポップ路線で良いメロディーを書くバンドだな~と思ってましたが、7月、吹っ切れたような本楽曲をリリース。
格好いいリフとタイトな演奏が恰好良い。
サビからギターリフに戻るところが、広がったメロディがもう一回キュッとなって好きです。
■カヴァー・オブ・ザ・イヤー
『Take On Me / パシフィカ』
Pacifica - Take On Me (Official Live Video)
「ドラえも~ん! ストロークス がカバーする a-ha の ”Take on Me” が聞きたいよぅ!」
「のび太くん、また無茶なこと言って。そんなのある訳ないでしょ」(大山のぶ代の声で)
そんなドラちゃんとのび太くんも、きっとビックリしてしまう。
アルゼンチン の レディース・ロックデュオ、パシフィカ が80年代の名曲 "Take on Me" をカヴァー。
Veruca Saltか ? Bloc Partyか ? Yeah Yeah Yeahsか ?
いや、これは完全に The Strokes の再来です。
デビュー前は2人のギターとベースだけで演奏してたりしましたが、このカヴァーは、バンド風がイイなぁ。
■デビューアルバム・オブ・ザ・イヤー
『Pratts & Pain/ ロイヤル・オーティス』
Royel Otis - Adored (Official Music Video)
ロイヤル・オーティスはシドニー出身のポップ・デュオ。
最高のEP3枚で3年間も焦らされ・・・。
今年2月、満を持して最高のデビューアルバム『Pratts & Pain』をリリース。
疾走感、切なさ、そして「刹那」さ。
やんちゃそうな二人に、どうしてここまでキャッチーな曲を連発できるのか。
ちなみに Otis にはヨーロッパノガン(雁)という意味もあるので、一瞬、スペル違いで王家の(Royal)雁(Otis)という意味かと思っちゃいますが。
単に Otis Pavlovic と Royel Maddell のファーストネームのコンビネーションなのでした。
Royel君の顔出ししない作戦(いつもマスクをするか、前髪で顔を隠している)も応援したい。
ポップスターだって自由でいい。
■アルバム オブ・ザ・イヤー
『Kokomo Dirtbag/ *リピートリピート』
Adult Friend Finder
2013年結成の *repeat repeat はテネシー州イーストナッシュビル出身の Jared Corder と Kristyn Corder によるデュオ。
卓越したメロディーメイクと、良い意味でのガレージっぽさ。
80~90年代に私が恋焦がれた They Might be Giants 辺りを思い出させます。
アルバム・オブ・ザ・イヤーは、そんな*リピートリピートが今年発表したアルバム『Kokomo Dirtbag』で決まり!
・・・なのですが、ミュージッククリップ(と言うか、Visualiser)が全曲CGで、ちょっと目が痛くなるタイプの映像だったので(笑)
22年リリースの『Everyone Stop』から 私の大好きな "Adult Friend Finder" をリンクします。
この曲は私を90年代に連れ戻してくれます。
嗚呼。
2025年も沢山の音楽との出会いが待ってる!
[ 了 ]
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