「これ・・・、道、間違えてない? 熊、出るかもしれないんだけど」
「はあ、はあ、いや、確かこの道でいいはずなんだよネ・・・」
まあ、日本広しと言えど小生くらいのものでしょう。
上高地で遭難しそうになるのも・・・。
今回、梓川の西岸を下り、上高地浄化センター経由で大正池を周りこもうとして、
「アレ? この google先生 が出しているルート、実際は通れないんではないか?」
と途中で気づき、パニックに襲われた事は NSA(米 国家安全保障局。国防総省傘下の情報機関)に問われても「知らぬ」と言い通すほどの国家機密である。
焦ったぁ~(汗)
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さて、意味もなく不穏な始まりになってしまいましたが。
気を取り直して。
早朝の上高地の気分を一言で言い表すならば、「透明」という事になるのではなかろうか。
2005年に竣工した上高地観光センター(右)の付近は、ハイカーたちの集合場所になっている。
トレッキングコースへと分け入る人たちのワクワク感が伝わってくる。
清涼な空気のなか、霧がたなびきながら、昇る太陽に照らされ少しずつ晴れ間が見えていく。
こちらも休憩などでお世話になる、2003年開設の上高地インフォメーションセンター(右)。
バスターミナル付近は2000年代初頭に再度施設の開設が進んだ。
我が家が上高地に通い始めたのは確か2000年頃だが、この観光センターやインフォメーションセンターがなかった頃の姿はもう思い出せない。
近所の商店街とかでも、いざお店がつぶれると、その店の事はすぐに思い出せなくなる。
毎日、目にしていたのに。
そう言えば、ホフディラン の 小宮山祐飛 も近年の名曲『花』の中で、こう歌っている。
この目に映るのは 今の姿だけ
この目に映るのは 今あるものだけ♪
なるほど。
それにしても、この人の歌詞は真意が分からない事がとても多い。
若き今、未来を想い歌っているのか。老いた今、若き日の事を歌っているのか。
朝と言えども、いや朝だからこそ、カレーで腹ごしらえをしておいた方が良いだろう。
女子(おなご)だって遠慮してはいけない。
ここで一番美味いのは結局カレーなのだから。
まず、梓川に「おはようございます」と大きな声で言おう。
大の大人が急に腹から声を出す。
別におかしな事じゃない。
再び、どこもインバウンドの皆さんで一杯。
昼前にはここも激混みだが、早朝はこの通り、ほとんど人が居ない。
朝靄の中、足元の流れに足を入れると、とんでもにゃい冷たさなのだ。
ハイキングコースを上流へ向かう。
東京では味わえない時間だ。
それ以前に、普段こんな朝早く起きてないし・・・。
河童橋から上流へ3km。
天神橋を渡る辺りの、あの解放感。
紙一重の殺風景さもある。
何度も来ていると当然曇りの日もあるが、どういう訳か、この橋を渡る時は雲一つなく晴れ渡っている。
明神岳からの砂礫で梓川がせき止められ、明神池が出来た。
一之池と二之池。
以前あった三之池は消失。
美しい、伏流水。
お賽銭箱にトンボ。
さ、早朝散歩を切り上げて、いったん河童橋付近へと戻ろう。
<つづく>