『夜間飛行』

また靴を履いて出かけるのは何故だろう
未開の地なんて、もう何処にもないのに

夜間飛行的 鯨飲馬食日記(会食編)

2023-08-27 | Life(日常):書いとかないと、忘れちゃう


東京には星の数ほど飲み屋さんがある。

そんな中、また行きたいと思える店と出会えたらステーキな事だ。

書いとかないと忘れちゃう、そんな一期一会の記録。


■金曜日、Cさん、Nさんと広尾の和食へ

謎解きを楽しむ、楽しい夜。

メニューは月替わりコース1本しかないが、その分、一品たりとも駄作がない。

謎なぞの妨げになるので、詳細は書きませんが、最後の〇ー〇ーは、またすぐに頂きたくなる美味しさ。


■水曜日、Tさんと『馳走こんどう』へ

曙橋と四谷三丁目の間にある和食。

ここは何を食べても本当に美味しく、私など、全品「うーん、美味しい」と唸ってしまう。

接客も丁寧。帰りに大将にお見送り頂いて恐縮する。


■Tさん、Wさんと四谷四丁目『はらまさ』へ

ここの欠点は、入り口が分かりにくい事だけでしょうね。

料理も本当に美味しく、店員さんのホスピタリティも最高。

入り口付近の個室も気取らない雰囲気で。

様子を伺える小窓もあり、飲んでいるうちに我が部屋感も出てきます。

コースの、デザート前の最後を飾るトリュフかつ丼(↑)は、大将がこれでもかとトリュフを削ってくれる。

大澤酒造さんの『勢起 純米大吟醸』の19年物のヴィンテージなど頂きました。

数多の日本酒が、その素晴らしい美味しさにも関わらず、価格面で大きくワインの後塵を拝しているのは、このヴィンテージの概念がカギかと常々思っておりまして。

独り言ちながら、グビグビと頂いたのでした。


■金曜日、Kさん、Uさんと『銀座 水野』へ

宝町。

アスファルトの照り返しと、蒸し蒸しとした空気。

10車線の昭和通りに面した小さな引き戸を開くと、笑けるくらい、すぐに店内である。

涼しくてホッとする。

ここはカウンター席を除いて、完全に面会、接待などに特化している。

狭いが、キリっと清潔で、決してイヤな狭さではない。

いちいち、しっかりと個室の扉を閉めてくれるし、極力、お客を放ったらかしてくれる。

銀座で内緒話をするのなら、ここはベストだ。


■Tさんと、銀座の和食へ

銀座の好立地の雑居ビルにある、ミシュランでも星獲得の和食。

美しいカウンター席では、とても若いお客さんが常連らしく、大将と盛り上がっている。

奥にある個室へ。

困った。

お店ではなく私の舌が悪いのだと思うが、どの料理も何も感じない。

最後の炊き込みご飯は、大将が土鍋をもってきて接客してくれたのに申し訳ない。

女将さんも1階まで見送りに降りてくれたのに申し訳ない。

感動の無い一夜であった。

実はこの日、本当は赤坂の某店に行きたかったのだが、事情により急遽この店に変更されたのだ。

ひょっとしたらその気持ちが、邪念となったのかもしれない。

まあ、こんな日もあるさ。

営業妨害にならぬよう、店名は伏せつつ・・・、お酒は美味しかった。


■水曜日、Yさんと新橋『ぶどう家』へ。

ここは魚介を関西風に美味しく食べさせてくれる好きな店だ。

店名に京の名を冠していて、夏には鱧を出してくれる。

大将の無愛想さは、もはや芸術レベル。

不機嫌な訳ではない。

ただ、愛想を振りまくという文字が大将の辞書にはない、というだけの事。

バランスをとるかの如く、いや、明確にバランスをとっているのだと思うが、店員の若い女の方が気の利いた丁寧な接客で場の空気を和らげてくれる。

お店も早く閉まるので、ダラダラと長尻にならないのもいい。


■水曜日、Tさんと銀座 『櫓庵治』へ

銀座2丁目にある、伊万里発祥の本店お店。

佐賀牛を供するお店だが、コースは満遍なく美味しい。

個室で、日本酒を沢山飲みながら食べる。


壁に掛かっている書について聞くと「社長の直筆なんですぅ(笑)」というのが良かった。

しかし、伺った直後に、この銀座店は閉店となったのだった。(伊万里店はまだ有り〼)


■Yさん、Tさんと紀尾井町『桃の木』へ

桃の木。

三田で営業し、ミシュランで5年連続で星獲得をした中華で、2020年から紀尾井テラスに入っている。

美味しいなぁと心から思う中華。

パパイヤのスープはフォトジェニックで滋味たっぷり。

しかし、飲みながら、どこまで内側を削ても良いものか、迷ってしまう。

私のだけ内側からサクッとスプーンが突き抜けたら、どこまで削ってるねん、となってしまう。

量の多いコースを頼んでしまい、本当に本当に満腹。


■金曜日、Kさんとステーキハウスへ

マスターが一人で鉄板と接客と全部やられているステーキハウスがある。

都内駅近(地下鉄の出口から徒歩10秒)だが、この20年間、値上げをせずに頑張られている。

打ち上げで、Kさんと店に向かう。

東京には好きな街が沢山あるが、この街に来ると、唯一、仕事を完全に頭の中から追い出す事ができる。

和牛ステーキを2列たっぷり頂き、最後に『ご褒美』とでも呼ぶべきガーリックライスをかっ喰らう。

「ふまい、ふまい(美味い、美味い)」と呟いてしまう。

嗚呼、明日は水だけで暮らそう。

そう思っても、必ず明日も腹は減るのは、世界七不思議のひとつだ。


ステーキハウスを出て、すごく近くにあるバーで飲み直す。

ステーキハウスとバーの距離、徒歩4秒。

このスムーズな導線も私のお気に入りだ。

若いバーだが、ここは良い。

ドアが開いていて、外と繋がっている解放感と、穴倉感が両方ある。


■月曜日、Tさん、Kさんと日比谷へ

月曜日。

東京では、プリンを出す店が増えているように思うが、気のせいか。

これは日比谷にある、ハイボールと唐揚げを出す居酒屋のプリン。

この手の居酒屋では、唐揚げの油がハイボールを呼び、ハイボールの炭酸が唐揚げを呼ぶという好循環に陥りがちだ。

しかし、ラストにこないな良いものが控えているなら、お腹を良き塩梅に空けておく必要がある。

お店自体は大衆居酒屋の雰囲気をお洒落ビルに持ち込むという、この10年くらいの流行りのもので、料理に特筆すべき点はない。

でも、この硬めのプリンがあるんなら、スキですね、ぼかぁ。



<おしまい>


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