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『シッピング・ニュース』
"The Shipping News"
監督:ラッセ・ハルストレム
脚本:ロバート・ネルソン・ジェイコブス
2001年・米
++++
ニューヨークの新聞社でインク係として働くクオイル。
厳しかった父へのトラウマで無気力な人生を送っているが、ある日、突然、両親が自殺したという知らせが入る。
その直後、ビッチ系な妻ペタルは、無気力男クオイルを見限り、他の男と駆け落ちするが、途中で自動車の転落事故が起き、急死する。
後で分かったことだが、なんと悪妻ペタルは一人娘バニーを人身売買組織へ売りつけ、身柄を届けるところだった。
娘を取り返したクオイルは、ニューヨークの生活を捨て、父の異父妹アグニスと共に祖先の地ニューファンドランド島へ向かう。
ニューファンドランド島には、アグニスの生家が50年経つ今もまだ残っていた。
ニューファンドランドの田舎町の、小さなコミュニティになじめないクオイルだが、なんとか地元紙に就職する。
そこで彼が命じられた仕事はシッピング・ニュース(港湾情報)の記事を書くことだった。
元々、ただのインク係だったのに、どうしよう・・・、戸惑うクオイル。
しかし、その頃、クオイルが残したニューヨークの家では、鼠が下水管を食い破り、トイレが詰まり始めていた・・・。
++++
E・アニー・ブルーが93年ピューリッツァー賞受賞作した原作の映画化。
俺はもう、隠すことができない。
雪の降る小さな街への郷愁を・・・。
とか言って、毎回、田舎町への憧れと悪口を交互に書き連ねるのだった。
まあ、ストーリーはどうでも良いとして。(←)
この街はいいね。
イカ下足バーガー食べられるしな、食堂で。
地元の新聞社で、オンボロのタイプライターしか用意してもらえないクオイル(ケヴィン・スペイシー)。
ところが、自身のコラムが好評を博し、嫌味な同僚タートの鼻をあかすと、急に天狗になってタートにパソコンを要求する。
「日本製のまがい物じゃないぞ。IBMだ。アイ・ビー・エムを要求する」
えっ・・・2001年時点で、日本製PCってまだそんなイメージで?
はっ!
これだから田舎もんは・・・。(←)
それにしても、悪妻を演じるケイト・ブランシェットの、そのビッチっぷりには度肝を抜かれる。
この人はなんだって出来るのだ。
あ、こっち見ないで。
ニューファンドランド島でクオイルが出会うヒロイン、ジュリアン・ムーアの顔、白っ!
まあ、でも前妻がアレだったからね。
こっち系に走るの分かるよ>クオイル
(ジュリアンは撮影当時40歳!)
この映画で一番いいのは、たぶん、アグニス役のジュディ・デンチが、岩場で詩集を読んでるシーンだろうね。
断崖絶壁で、海の風に吹かれながら。
あそこはなんかいいよ。
※今年1月に亡くなった、ミスタ・コバヤーシことピート・ポスルウェイト(本作では嫌味な同僚タート役)に哀悼の意を表する。
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