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Euro2012
欧州選手権 その3(総括)
数時間前まで、遠くロンドンの地(ウェンブリー・スタジアム)でなでしこジャパンが米国代表と熱戦を繰り広げていた。
この、まさかのタイミングで「EURO2012」を振り返ってるヤツは日本中で俺一人である自信があるね。
いいんだもん!
好きな時に好きな事するんだもん!
■決勝(7/1)のこと : スペイン4-0イタリア
こんな決勝は見たことがない。
去年の12月、FIFAクラブW杯の決勝で、南米王者サントスをバルセロナが4-0で軽くいなす・・・みたいな事はままあるが。
それにしても、今回の決勝のスペインは桁外れ。
大会期間中、0トップ(セスクを囮の9番にして、エリア内に侵入したMFが点を決める)か、1トップ(古典的ストライカーを置く)かで揺れながら勝ち進んだが、蓋を開けてみれば、決勝で再び0トップ。
サッカーって点を取るスポーツだからね。
だから、これまで何年もの間、世界中が「点を取る専門職(ストライカー)」を必死で育ててきた訳でしょ。
こりゃあ、育成から概念変っちゃうね。
まあ、スペインからしたら
「だって僕たち、相手が一瞬でも隙を見せれば、プレイヤー全員が点取れるくらい巧いんだもーん」
って事なんだろうね。
結果オーライで4-0の圧勝。
セスクがシャビに向けて折り返したっぽい高速クロスに、至近距離で見事に反応したシウバの1点目。
ウイイレですか。
加えて、左サイドバックのJ・アルバが決めた2点目。
あれは世界中の子どもたちの脳裏に
「サイドバックって格好良いポジションなんだ!」
と強く印象付けたことだろう。
・・・対するイタリア。
6/10のグループリーグ初戦では急造3バックで当のスペインをあわやというところまで追い詰めた(1-1)。
しかし決勝の舞台では2年間練習を重ねてきた4バックで勝負。
交代出場したてのモッタが負傷したのはアンラッキーだったけど、ありゃ大勢に影響はないよ。
スペインがあの出来だと、仮に本命視されてたドイツが相手でも結果は変んなかった。
イタリアに関しては、とにかく彼らが
「もう、この試合には勝てない」
と分かった後も、試合を壊さなかった(走り続けた)ことに拍手を送りたい。
4-0でのされても、イタリアは無様ではなかった。
照れくさいけど言っておこう。
彼らは美しかった。
■暴言大賞 : ファビオ・カペッロ(前・イングランド代表監督)
「イングランドには落胆させられた。
試合も内容に乏しく、失望は大きかった。
ウクライナのようなレベルのチームに手を焼き、崩すこともままならない。
イングランドの限界を示す一戦だった」(ファビオ・カペッロ)
言うてるばやいかッ!
大会直前に、急に怖くなって
「僕ちん、辞ーめた」
とか言ってイングランド代表監督の座を投げ出した男が、言うに事欠いてイングランド批判っスか。
辞任時は、一応FA(イングランド・サッカー協会)と揉めた的な芝居をしてたけど、世界中が
「このオッサン、今の戦力じゃ、南アW杯に続いてEUROも惨敗だと気づいて逃げ出したな」
ってことは分かってたんだじぇ。
その経緯を丸っきり無視して、惨敗したイングランドを平気で批判できちゃうこの感性。
ちょっとついていけないね、礼節をわきまえた日本人には。
10年くらい前までは、まあまあ好きだったんだけどなぁ、カペッロ。
こないだロシア代表監督に就任したけど、もうこのオッサンの時代は終了しました。
■ジャイアン・リサイタル大賞 : ジャンルイジ・ブッフォン(イタリア代表GK)
決勝の国歌斉唱。
ブッフォンの音程を度外視したジャイアン的熱唱に、世界中がズッこけた。
「ぼえ~」
いや泣けたッす、フリースタイル具合にマジ泣けたっす!
ちなみにブッフォンは俺的には今でも世界No.1ゴールキーパーです。
■一生の思い出大賞 : 雷雨のウクライナ VS フランス(6/15 グループD)
TV 画面越しでも伝わってくるほどの恐ろしい雷雨に、試合は一時中断。
選手たちもロッカールームに引き上げちゃうんだけど、ウクライナの観客だけは雨の中はしゃいでいた。
そりゃ、そうだよね。
自国開催のユーロ初戦で、あんまり期待していなかった祖国の英雄シェフチェンコがまさかの2ゴール。
決勝トーナメント進出もあり得る状況で、第2戦。
それも、オラが町のスタジアム(@ドネツク)に、相手チームとしてあのフランス代表を迎えてんだからね~!
盛り上がらないわけないよね。
雨が小降りになり、約1時間後に試合が再開すると、結局ウクライナはフランスに0-2の力負け。
でもさぁ、あの日、あの豪雨のスタジアムに居た市民は一生忘れないと思うよ。
わくわくしながら雨に打たれた、あの数時間を・・・。
■まいどお騒がせ大賞 : フランス代表
つい2年前に、南アフリカの地から全世界に恥をさらしたはずなんだけどね。
彼らの辞書に「学ぶ」という言葉は無かった。
ナスリ : 初戦の会見でレキップ誌記者に暴言
ベンアルファ : ロッカールームでブラン監督と一悶着
ディアッラ : 試合後にナスリと言い争い
メネズ : 試合中にピッチでにGKロリスと言い争い
ナスリ : 最終戦後、記者に暴言again
アホなんでしょうか。
1998年W杯、2000年EUROの英雄、ローラン・ブラン監督も大会後に辞任。
まあ、これでこそフランスと言うべきかもしんない。
■印象的プレイヤー大賞 : アンドレア・ピルロ(イタリア代表)
大会の公式MVPはイニエスタで文句無しだけど、なんかあげようよ、ピルロに!
テクニックは昔から相変わらずだけど、戦う男になってたね、今回は。
イタリア代表といえば、カテナチオと言われつつも実は花形のアタッカ-が居て、それぞれの大会で主役はデル・ピエロだったりトッティーだったりした訳じゃない。
その間、ピルロは黙々とゲームを作り続けてた訳だけど。
さすがにこの地味な代表では
「俺がチームを引っ張る」
と決意せざるを得なかったみたいだね。
ピルロも33歳なんで今後何年トップレベルでプレーできるか分からないけど、俺的には今大会を経て、単なる「好きな選手」から「応援したい選手」に変わった。
そんなプレーだったよ。
■八百屋のおっちゃん大賞 : ディ・ナターレ(イタリア代表)
爽やかイケメン風ストライカーが増えているなか、この存在感は貴重と言えよう。
ゴールパフォーマンスも、ズバリこれ!
投げキッスとかじゃなくて良かった・・・。(さすが、分かってます!)
■おまけ
ほんじゃ、次回は2016年!
4年後も、サッカーを語りながら楽しく酒が飲める毎日でありますよーに!
■EURO2012の話
・EURO2012 その1
・EURO2012 その2
・EURO2012 その3(総括)