「あなたはあなたのままでいいんじゃないんですか。」
PHPという雑誌にこのような言葉がありました。
確か十代の頃麻薬中毒でそれから立ち直りボランティアに勤しんでいる方の言葉でした。(うろ覚えです)
普通のカウンセラーだと、もっと頑張ればあなたは良くなる。みたいなことを言われるのだと思いますが、この人の場合は、あなたはあなたのままでいい。とあるがままの自分を認めてもらえる人に出会えたんですね。
「人間だから完璧じゃなくて当たり前だよ。弱いところもあっていいんだよ。悲しければ別に泣いたっていいんだよ。」
と、言われてから中毒症状から足を洗うことができ立ち直れたそうです。
否定ではなく肯定してもらえると人は変われるんですね。
人間ってこれまでは悪いところを直そう、直そうと自己改善を当たり前として、心理医療も病気の原因をつきとめれば直る、ように発達させてきたけれど、否定要因を探していくとそれらが拡大していってしまう面もあるのだと思う。
自分の悪いところを直そうとすればするほどその面が出てきてしまうけれど、直せないのなら、ひょっとしたらそれは長所なのかもしれない。
物事を逆の発想から見てみて、実は長期的に俯瞰的に見ると自分の短所と思っていたところが実は自分の為になっていた。
そのようなスタンスで物事を白か黒かと判断せず裏表も「ひとつ」としてトータルに捉えられる人は実は結構珍しいのかもしれない。
あのアインシュタインは学生時代は成績はそうそうたるもので落ちこぼれだったらしいですが…普通といった規範に適合できなかったことがあのような独自の観点を養っていったんだろうなと思います。
「決して枠組みといったものに固定することのない創造的アウトサイダー。それは自己という存在の支配者」