サンダー杉山blog

まあいろいろと。音楽主体かな。あと本とかアニメとか。

SF-A2開発コードmiki

2009-12-27 00:44:46 | 機材
なんだかんだいって、結局、SF-A2開発コードmikiをインストールした。フルカワミキさんのうた、実は結構好きです。まあ、vocaloidと中の人は別もんなんだけどね……。

SF-A2開発コードmiki

さすがにvocaloidが6人(+1人)入ると、なかなか豪華な感じです。

vocaloid2

今年、思った以上にいろいろ作れたのは、vocaloid2が大きいんだけど、それだけではない。

まず、ドラムに関して、EZ DRUMMERである程度落ち着いたという感じはある。単体だとちょっと弱いんだけど、拡張音源、EZX DRUMKIT FROM HELLEZX JAZZEZX LATIN PERCUSSIONくらいいれると、たいていのことはできる。

シンセドラム系はハード/ソフトいろいろ集めてたんだけど、生ドラム系の打ち込みができるようになったというのは大きい。

EZ DRUMMER

当然のことながら、上位版のSUPERIOR DRUMMER 2.0より高くつくんだけど、EZ DRUMMERは上位版についてるエフェクターがないから、複数立ち上げても軽い。好みのvstで処理できるというところがある。

もう一つ大きいのがREAL STRAT。歌、ドラム、ギターとなんかやろうと思った時、まず人に頼もうと思っていたパートが、打ち込みでまあまあできるようになっちゃったわけだ。

REAL STRAT

とはいえ、vocaloid2もEZXも全部が全部集めてるときりがない……。さらに、REAL STRATのシリーズで、レスポールのモデリング、RealLPCなんかまで出てきちゃって。

本当に、ここ2,3年でめちゃくちゃ便利になった。

というか、ここまで便利になれば、やらざるを得ないわけだ。

SmartMedia

2009-12-25 22:33:57 | 機材
すっかりSDカードが主流になってしまいましたが。
スマートメディア、集めています。
いくつか、スマートメディアを使わないとバックアップをとれない機材があるので。けっこう安めの機材に採用されていたりする。

SmartMedia

32MB、64MB、128MBと3枚揃いました。

メディアはもう作ってないのらしいのだけど、DELLのPCやら汎用カードリーダーにはスマートメディアの受け口がついていたりする……。

ワイヤリング

2009-12-22 21:46:10 | 機材
サウンドハウスに注文していたケーブルが届いたので、ミキサー周りのワイヤリングを微妙に変えた。なんというか飽きっぽい性格なので、たまにやりたくなる。

ケーブル

今回、取り寄せたのはフォーン・フォーンのLR仕様2mを5本。

なんだかんだ言っても僕のシステムの中心はいまだにミキサーです。

MACKEY 1202VLZ3

別に音色云々ではなく、使いやすい。

もはやミックスはコンピューター内部でやるんで、いろいろ取り込み口兼モニターアンプなんだけどね。

1202は2バスなんだけどちょっとしかけがあって、ALT3/4出力というのがある。

ALT 3/L4/R

本体のmuteボタンを押すと、ALT3/4出力から音が出る。

MUTE

このALT3/4をオーディオインターフェースの入力にさしているわけです。

いまだに外部デバイスを多用するんで……。ソフトシンセは苦手です。

とはいえ、きりがないんで、実質8ch(モノ×4、ステレオ×4)で収まる数だけをとっかえひっかえしてるわけだ。

で、しばらくこれで行こうというセッティング。

今のセッティング

1→korg ER-1(リズム・マシン)
2→korg EA-1(ヴァーチャル・アナログ・シンセ)
3→korg EM-1(いちおうワークステーション?)
4→korg ES-1(リズム・サンプラー)
5,6→korg EMX-1(ワークステーション)
7,8→microKORGXL(シンセ)
9,10→korg ESX-1(サンプラー)
11,12→オーディオインターフェースの出力

とまあこんな感じ。アナログ系はいまは突っ込んでない。実はもう一系、MACKIE1604があって、古いG4macとDELLのwinマシンをワイヤリングしてる系統があります。こっちはいろいろネタ作ったり、ターンテーブルやらCDJがつながってて普通に音楽聴いたり、ネットやったりする環境になってます(とっ散らかってるんで公開できません)。

ワイドコンバージョンレンズ

2009-12-08 21:40:47 | 機材
まず最初に、恥をかくのを承知で告白すると、「ワイドコンバージョンレンズ」略して「ワイコン」というものお存在をつい最近まで知らなかった。

だいたいにおいて、ビデオ・カメラほど規格がぐちゃぐちゃになっているものはないと思う。一般に普及しだしたのがバブル以降で、まさに使い捨て家電の走り、といった印象がどうにも強くある。

業務用のビデオ・カメラならともかく、僕が使っているのは、NV-GS320 という、テープ式の最後のモデルだ。

幸いにも純正品のワイドコンバージョンレンズ、VW-LW3707M3がamazonに残り2個在庫があったのでゲットした。純正品じゃないのもいろいろあるようだが、何せ初心者だし、値段もものすごく差があるというわけでもないので決めた。

ワイコン

仕様的には0.7倍になるという。

さっそく試してみた。

撮影風景

まあ、狭くてあまりきれいじゃない部屋でお恥ずかしいのだが、マイク・スタンドに先日ブログで書いた昼光色ランプをつけたクリップライトをつるしている。ビデオ・カメラの三脚は目いっぱい伸ばしてある。それで、被写体との距離は65cmとれる。

実際比較するとこんな感じになる。

ワイコンなし

ワイコンなしだと、KORG ELECTRIBEが1.5台分しか入らない。まあ、一個でBeatMakingするならなんとかできる感じか。

そして、ワイコンあり。

ワイコンあり

お、これならKORG ELECTRIBEが2台と、micro KORG XLまでばっちり写る。

べつに、Beat Makingする場合、画面に映っていない機材、たとえばPCとかがなっていても、かっこよければOKな世界ではあるが、KORG EMX、ESX、microKORG XLの三点セットで殆どのことはできてしまう。

はてさて、あとはプレイするだけって感じなんだけど、とりあえずESXに初音ミクを仕込んだ。手のかかることをやっていても、クールでちょこっと笑えるものがやっぱり面白いわけで。

あとは、発表するまで練習ですな。

まあ、ビデオ編集については少し不安があるのだけれど、その辺も勉強のつもりでいろいろ調べてみようと思う。

ライティングについてのお勉強

2009-12-07 22:34:39 | 機材
いわゆる、「beat making」と言われる動画がyoutubeに大量ある。

機材をいろいろ並べて、操作している動画を見たことないですか?

いまは、初音ミクをメインにしたVOCALOID楽曲をニコニコ動画に投稿しているわけだが、もともと興味を持ったのは、「beat making」動画である。

去年の夏に、なにか一人で完結できて、発表できる音楽活動のスタイルは何か模索していた。幸か不幸か、KORG ELECTRIBEシリーズによる、「beat making」動画が多く、個人的にも、5台のELECTRIBEを持っていた。

ただ、ビデオに関する知識があまりなく、VOCALOIDのほうが1枚絵に歌詞が流れるだけでも何十万再生されているものがあったので、VOCALOIDをはじめた。僕のVOCALOID楽曲はかなりの音色をELECTRIBEで作っている。

しかし、性格的に、知識がないからできない、という自分が許せないもので、少しビデオの勉強をすることにした。

「beat making」動画は機材がカッコよく映ってないと話にならない。蛍光灯で照らした動画なんて、もうみる気さえ起きない。この世界の第一人者で、僕を初音ミクの世界に引きづり込んだ(勝手にね)、Denkitribe氏のブログ、Radium Softwareの記事をもとに、ちょっと自分で撮影してみた。

普通の白熱灯をクリップ・ライトで照らして撮ったものだと、なんか赤みが気になる。ビデオ・カメラのマニュアルを読むと、ホワイト・バランスで調整しろと書いてある。とりあえずホワイト・バランスを調整して、撮影してみた。
普通の白熱灯

ビデオ画像その1

だいぶましになったのだけれど、なんかまだ気に入らない。むかし、ちょこっと写真をやっていたので、その時の知識をもとに、フィルターを自作しようと思い、東急ハンズに行った。

東急ハンズで、まず画材コーナーへいき、「セロファンはあるか」と聞いたら、いろいろ見本を見せてくれたのだが、色が濃すぎる。そこで、ビデオ撮影用に使うと言ったら、撮影フィルターは照明のフロアだと言われた。

照明のフロアに行き、撮影フィルターを見せてもらったのだが、店員との会話で、ビデオの赤みが気になる、という話をしたらこういうのもある、といって「昼光ランプ」を出してくれた。

昼光ランプ

お、これは自作の手間が省ける、と思い、380円で購入。

さっそく試してみた。

ビデオ画像その2

なんか、光量は若干、下がるけどかっこいい。

欧米圏の、「beat making」動画は、自然光のものが多くてカッコいいのだけれど、我が自宅スタジオは日当たりが悪い。

こうして、最初の関門、照明の問題はクリアした。


ハンズに行ったついでに、いわゆるカメラ店が発展した家電量販店に行き、ビデオカメラ用のワイドコンバーターを見に行ったのだが、もう店頭在庫は置いてなくすべて取りよせとのこと。家に帰ってamazonで見たら在庫があったので、ポチった。

というわけで、次回はワイコンについていろいろ書こうと思う。

「beat making」動画作家デビューへの道のりは続く……。

気分転換

2009-12-06 21:50:00 | 機材
ちょっと気分転換に、ミキサーのワイヤリングをちょっと変えてみた。

しばらく使ってなかったKORG KAOSS PAD KP-1をMACKIE 1202-vlz3のAUX1につないでみた。

まあ、プラグイン主流のいまの時代、ハードのエフェクターを通すとどうしてもS/Nは悪くなる。と言っても、ちょこっとしたダブっぽい処理なんかはKAOSS PADで触ってやったほうが、楽と言えば楽。最終的にKAOSS PADの音を残すか、プラグインでやるかわわからないけど、ぱぱっと試せるのはやっぱ、気分的にもいい。

あとなんつうのかな、アナログ・ミキサーを知らないでDTMをやってる人が結構いて、驚かされることが多い今日この頃。別に知らなくても、DAWがミキサーみたいなものなんだけどね。

2年くらい前に、モバイル中心の音楽制作環境を作ったのだけど、ミキサーは迷うことなく、MACKIE 1202-vlz3にした。ちょっと面白い仕掛けがあって、muteボタンを押すと、メイン・ミックスから消えるのは当たり前なんだけど、そのmuteした音がALT3/4バスに出る仕組みになっていて、僕は、ALT3/4をオーディオ・インターフェースの入力にさしている。

あれこれ外付け音源を使う僕からすると、これはすごく便利です。ある程度、音が固まったら、DAWのオーディオ・トラックに取り込むわけなんだけど、ボタン一つで、オーディオ・インターフェースに送れるわけです。

あとあれこれ差し替えるんで、入力が上向いてるのも便利だしね。

KORG KAOSS PAD KP-1

MACKIE 1202VLZ3

I like it PLUG_INS#1antares_Harmony_EFX

2009-11-25 00:23:05 | 機材
えー、ハード・ウェアのネタは尽きないのですが、けっこうプラグイン好きでもあります。まあとりあえず、年内は特別価格で販売中のみなさん気になってる、Harmony EFXについてレビューします。

Harmony EFX

はい。写真で値札が見えるかと思いますが、税込6,090円。シェア・ウェア並みのお値段ですね。

まあ、先月、antaresからお知らせメールがきて、さっそく試供版をインストールして、イーフロンティアに電話して発売日を問い合わせちゃったくらい、待ちに待ったプラグインです。名古屋ツアーの直前にゲットしたんで、「名古屋EP」では使ってませんが。

まず、この手の、ハーモニー・ジェネレーターは個体のエフェクター時代からいろいろあったのですが、やっぱ、かかりが悪い。タイミングが遅れるわけです。たとえば、オクターバーをよくベースにかけていたわけなんですが、やっぱ若干タイミングを前走りにして弾かなきゃならなかった。

しかし、Harmony EFX、かなり切れます。

サンプルとして、macのスピーチ機能、ヴィクトリアさんの声をどんどん変調していきます。

[VOON] victoriaharmony20091124

素の声から、デフォルトのD Maj、MIDI入力と声が変わっていきます。

D Majスケール

この価格帯で、何が買いかっていうと、MIDIで4声のハーモニーをジェネレートできるところですね。兄弟の、Auto-Tune EFXではMIDI入力が省かれていました。この機能のおかげで、ボコーダーのようなちょっと変わったハーモニーが作れるわけです。

MIDI入力

まあ、いまのDAWを使えば、オーディオ編集でいくらでもコーラス・パートの作成はできるんだけど、やっぱ、いまみたいにイベント領布CDを作っていると、どうしても時間との勝負になってくる。そういう場合は、かなり武器になると思うし、ちょっと思いついたコーラス・フレーズも簡単に試せる。この辺がいろいろな発想を取り込めると思う。

これは今後、バンバン使っていくプラグ・インになりそうですね。

興味がある方は、ぜひお買い得な年内スペシャル・プライスでお求めをお勧めします。







I LOVE Synthesizer #6_TR-808キック

2009-11-16 20:10:16 | 機材
いわゆる4つ打ちのキックというのがあるのですが、この音をどうするかで音楽のジャンルが決まってしまうといっても過言ではないでしょう。

実際に90年代、まずハウス・ミュージックがドンドンと4つ打ちのキックを鳴らし始めて、90年代中ごろからは、いわゆるテクノと言われている音楽が同じような4つ打ちのキックでドンドン鳴らしだしたわけです。

実際に、ハウスとテクノではグルーヴが違うわけですが、その話はまた別の機会に。今回は音色を中心にいろいろと考察をしてみようかと思います。

まずは実際に音を聴いてみましょう。
808の4つ打ちのキック
[VOON] 80801

909の4つ打ちのキック
[VOON] 90901

さすがにぼくも909の実機は持ってないんで、いろいろ手持ちの機材から一番、909っぽいKORG EMX-1の「BD_99」というプリセットとROLAND TR808実機の音を比べてみます。

おそらくほとんどの人が、808は軽い、909は重いと感じたのではないでしょうか。「重い」「軽い」というのは抽象的なんだけど、じゃあどっちが低域が出てるかっていうのを実際、スペクトラム・アナライザで見てみましょう。

808の波系。
808

909の波系。
909

比べてみると実は808のほうが低域はでているんです。だいたい100hzから200hzの間にピークがあるのが909で50hzから100hzの間にあるのが808なのです。

まあ、どっちが重い軽いというはなしは別にして、実際使うときに非常に大変なのが、いまどきのドンシャリ、超高音圧サウンドを作る場合です。だいたい人間の耳に聞こえる音はだいたい50hz以上。しかしデジタル・オーディオを扱ううえで、ピーキングしやすいのが50HZ以下の低い音なわけだ。そうなったときに808の個性を損ねず、音圧を上げるために、そこそこ工夫がいるわけです。

先日のボーマス10で発表した曲のキックを例に、まあ僕なりの処理を書きます。

まず完成形のキックとその波系。

[VOON] 808finish

808完成形

もと音よりややピークをあげ目にしてます。

実はこれは一つのキックからもう一つのコピートラックを作り、高めのキック、低めのキックの二つの混ぜ合わせで音を作りました。

808高め。
[VOON] 808hi

808高め波系

イコライザ処理はこんな感じです。ちなみにSSL Gシリーズの5バンドEQのエミュレータ(focusrite LiquidMix)を使っています。

808高めEQ設定

低めはこんな感じ。
[VOON] 808low

808低め波系

5バンドEQの設定はこんな感じ。

808低めめEQ設定

まあ、この二つの音をミックスして808らしさを生かしつつ、いまの音に仕上げるわけです。

めんどうくさいって??

そういう方は、どうぞサンプリングライブラリーをそろえてください。逆にぼくからすれば、何千、何万のキックの音から使える音を探すほうが苦痛何で、探すより作るってやり方でやってます。

あとは、その楽器に対する愛情かな……。







ネットラジオ三種の神器??

2009-11-14 00:33:13 | 機材
そうしょっちゅうでもないけど、skype経由でネットラジオとかニコ生とかでしゃべる機会がある。その時に使う三つの小道具。まあ、お遊びだけどね。

まずはサンプラー。
KORG ES-1
まあネタを仕込んどくと、話題に詰まったとき何かと役に立つ。

それからボコーダー。これもなにかと驚かせられる。
KORG microkorg

それで、それらをまとめるミキサーとまともな会話用のマイク。


けっこう年季が入ってきたMACKIE 1604-VLZ proとSHUREの58。
ミキサー&マイク

まあミキサーにはターンテーブルやCDJもつながってるんで、なんでも流せるわけだが。

はやくネットラジオ始めたい……。

I LOVE Synthesizer #5_MS-20外部入力

2009-11-08 17:19:18 | 機材
来週のTHE VOC@LOiD M@STER 10の準備に追われてますが、ちょっと息抜きに。

KORGのシンセサイザーには伝統的に外部入力が付いていますが、そのルーツってことで、MS-20の外部入力についてみていきたいと思います。

え?またMS-20なの、って言われそうですが、ELECTRIBEにしろmicroLORGを見ていくにしても、やはりその元祖はMS-20なんで、少し丁寧に見ていこうと思います。ただシンセ教室をやるつもりはないんで、シンセそのものの原理を知りたい人は別のサイトへ。個人教室は要望があれば受け付けますが(有料)。

MS-20のパッチがたくさんある中で、一番下の一列はある意味、独立している。EXTERNAL SIGNAL PROCESSOR(ESP)というのだけれど、外部入力をいろいろ変換するものなわけだ。

パッチを取り出す位置で、いろいろ取り出せる要素が変わる。

まずはなんか突っ込んでみる。
ヴィンテージとは言えない、ただの古いリズム・マシーン、ローランドTR-505。ぼくが最初に買ったリズム・マシーンです。
TR-505

音はこんな感じ。

[VOON] TR505

まあ、バリバリ初期型PCMな音で、ちょっといまどき需要がない感じですね。

これをMS-20の外部入力につないで、ローパス・フィルターとハイパス・フィルターをかけてみます。なぜ、フィルターを掛けた音を取り出せる仕様にしたのかは謎です。
Signal In→Band Pass Filter Out
そうすると、なんか音に個性が……。

[VOON] filtersound


謎の仕様なんだけど、このフィルター、人気があって、これが使いたいがためにレガシーコレクションを買った人は結構いるはずです。ソフト版だと複数チャンネルにかけられるので。

ただ、本来は、ボイス・シンセとかギター・シンセみたいな使い方を想定しているので、シンセの内部を通る信号として邪魔な音域を排除するためにあるってのが、まっとうな考え方だと思います。

じっさいに、MS-20をコントロールするトリガー信号に変換して慣らすとこんな感じになります。パッチのTRIG OUTをTRIG INに入れて、音が出るタイミングをコントロールする。
Trig Out→Trig In

まあTR-505のリズムのタイミングでMS-20がなるわけです。

[VOON] triger


さらに、ピッチ情報をCV信号に変換して取り込めます。
CV OUT→CV IN

ちょっとオシレータをノイズ波系にして、リズムっぽくしてみる。
聴いてみましょう。

[VOON] synthDr


これで、シンセ・ドラム完成、ってわけです。

まとめるとするならば、キーボードの代わりにリズム・マシーンをつかったり、今回はやらなかったけど、ギターやら声やらを使うためにこういう外部入力があるわけです。

これが好評だったのか、以後、KORGのシンセサイザーには外部入力がついてるわけです。この当時は、まあ使える、使えないってことより、できる、できない、ってことが重要だったわけですな。

I LOVE Synthesizer #4KENTON PRO-2

2009-11-02 12:56:41 | 機材
今回はシンセサイザーではありません。
しかし、現在のMIDI環境で、ヴィテージ・アナログ・マシーンを使うことに、なくてはならないデバイス、KENTON PRO-2を紹介したいと思います。
KENTON PRO-2

ここで紹介させてもらった、TR-808は1980年発売、MS-20は1978年発売です。

いまはDTMとセットで考えられているMIDI規格ができたのは、1983年。まあ、MIDIについては細かく書きませんが、当然のことながら、それ以前の製品にはMIDI端子は付いていません。

TR-808については本体でプログラミングして、DIN端子でクロックを受診させて同期する方式、MS-20はHz/Vという外部入力を受けられます(シーケンサーとの連動はここ参照)。

ちなみにMS-20と同年代のROLANDのシンセサイザーはCV/GATEというコントロール・システムを採用していました。

MIDIは便利なわけで、その原理は、現在MIDIケーブルという概念すらなくなって、パソコンの中に入ってるソフトシンセもMIDI信号(電気的な信号ではないが)で動いているわけです。

というわけで、MIDI以前のデバイスはある意味ジャンクになる運命が待ち受けていた。

そんな1992年に現れたのが英国KENTON ELECTORONICSのPRO-2というデバイスでした。

これはMIDI信号をHz/V、CV/GATEに変換してくれるものです。さらにはMIDI クロックをDINクロックに変換してくれる、という優れモノです。


これのおかげで、ぼくの家でもノイズ発生マシン(ぼくはほとんど鍵盤弾けません)になっていたMS-20がコンピュータを中心とするシステムでよみがえり、いまほど高価ではなかったけれども、すでにヴィンテージ・マシーンとして発売当時の価格くらいまで中古相場が上がっていたTR-808を購入させるきっかけとなったわけです。

イギリス人というのは伝統的に古いものを大切に使う習慣がある。例えばアンティーク家具とか。そういう思想がKENTON PRO-2のような製品を作らせたんだと思う。

ただ、本来の日本文化もそういったもので、木造の日本家屋は数百年、千年ともつわけです。室町時代に作られた日本刀はいまでも人が斬れる。

日本車は値段の割に耐久性がいいといわれたり、SONYも安価で頑丈なトランジスタ・ラジオで、世界的なブランドになった。

それがいまや、SONYタイマーと揶揄されるように、品質保証期限が切れた途端に壊れる、なんて、何とも嘆かわしいと思う今日この頃です。




I LOVE Synthesizer #3MS-20+SQ10

2009-11-01 00:51:53 | 機材
えーもう11月か。THE VOC@LOiD M@STER 10、まであと2週間。てなわけで、ほとんど制作実況に近い形で進めていきます。

KORG MS-20はMIDI対応していないので、いまどき使えないじゃん、という前に。そもそもMIDIが生まれる前はどうしていたのでしょうか?

リアルタイムで演奏して多重録音という話は先日書きました。

しかし、このMS-20には専用シーケンサーKORG SQ-10というのが存在しています。
いわゆるアナログ・ステップ・シーケンサー。いまはあまりこういうものはありません。


MS20+SQ10

どういう音がするかというとこんな感じ。
[VOON] sq10originalroop

まあ、テンポもピッチもアバウトなわけですが、昔の人はこれでも自動演奏ができてすげー、ってことで、アバウトなつまみをぐりぐり回して調整していたわけです。

いかにもシンセ初期って感じですが、昔の人はすごかったわけだ。クラフト・ワークマジで尊敬してます。

時はいま、すでに21世紀。素材さえあれば何でもできる。

まずはプロトゥールズに取り込んで、ループを組み、bpm=130になるようにタイムストレッチ。上がオリジナルのループで、下がタイムストレッチしたループ。

PROTOOLSでタイムコンプレッション

するとテンポが一定になるわけだ。
[VOON] SQ102009103102

さらにCUBASE5に取り込んでピッチを解析。
CUBASA5でピッチ解析

だいたいBからB♭くらいですね。いま作ってる曲はDなんで、それに併せてピッチを矯正します。

CUBASA5でピッチ修正

これで使える素材、でき上がりってわけです。

聴いてみましょう。
[VOON] 20091101sq10roopDmaj

なんでこんな面倒くさいことをするかというと、なんかこう、DTMで理屈っぽく作っていくと、なんか偶然性がほしくなるわけです。ある程度、コントロールできないというか。ギターでいうところのハウリングを利用したフィードバック奏法みたいに……。

どんな楽器でも、触っていて楽しくなる感じってあるでしょう?そんな感じです。

まあ、実際はKENTON PRO2を使ってMIDI同期をとることが多いわけなんだけど。

この辺の話は、また次回。

ハロウィンは嫌いです。

I LOVE Synthesizer 番外編メンテナンス

2009-10-30 18:50:17 | 機材
えー。忙しいです。

このブログでも告知してますが11月は2本イベントに参加します。てなわけで、シングル2枚作ろうとしてます。

11月15日がTHE VOC@LOiD M@STER 10、11月22日がVOCALOID PARADISE 2となっておりますので、お時間が取れる方はぜひ、遊びに来てください。当然、領布がメインですけど、スマイル0円なので視聴だけでも来てくれると嬉しいです。

とまあ宣伝はさておき。

KORG MS-20についてはもう少し書きたいんで、つづくってことなんだけど、久しぶりに電源をいれたんで、あちこちバリがでる。ただ、一日、二日通電すると結構なおることも多い。

でもまあ、30年前の代物なんで、たまにはメンテナンス。一番手軽なのは、接点復活剤をさすことです。

接点復活剤

いちおうこれをさすのにボタンをはずす。
ボタンはずしたところ
たいていは、強く引っ張ると取れます。重要なのはフルテンかゼロかでメモリを併せてはずします。

それから、OAクリーナーで拭いてから、接点復活剤をさっとひと吹き。
でボタンを戻す。

はい、もと通り

後はぐりぐり回して、接点復活剤を慣らします。

最後にお願い。

こういうことはすべて自己責任でお願いします。
お金がある人は楽器屋さんにやってもらいましょう。まあ、古すぎて断られることが多かったり、かなり高額な金額を見積もられることもあります。
この辺もよく調べて、自分が納得する形でやりましょう。

というか、こういう判断ができない人に、人に聞かせる音楽を作る資格なしです。



I LOVE Synthesizer #2MS-20_01

2009-10-28 20:36:54 | 機材
はてさて。

今回取り上げますのはKORG MS-20。
MS-20全体

このシンセサイザーについては、もう一回じゃ、紹介しきれないんで何回かに分けて紹介します。

まず、なんといってもぼくにとっては初めて触ったシンセサイザーです。あまりきれいじゃないですが、ワン・オーナーの代物です。正確に言うとオーナーはぼくの親父。といってももう一人暮らしを始めてから、ずっとぼくの手許にありますが……。

うちの両親は音楽が好きで、実家の応接間を開放して音楽会をやったりしてるので、社交家のように思われてるかもしれないけど、社交的なのはもっぱら母親で、親父はどちらかというと、オタク・タイプ。なにせ、一番の趣味がアマチュア無線だから。

ぼくが小学校の高学年の頃、YMOブームのころなんだけど、富田勲がシンセサイザーでオーケストレーションをやりだした。一人でシンセサイザーを使って。たぶん、親父もそういうことがやりたかったんだと思う。なにしろオタク・タイプだから。

それである日、とつぜんKORG MS-20を買ってきちゃったわけです。ただ、いろいろ仕事が忙しかったのか、アマチュア無線が忙しかったのかわからないけど、けっきょく放置するようになってしまった。

それをぼくが使い出したわけです。子供だったんで半分はおもちゃ感覚。ノイズで風の音作ったりとにかくパラメータをいじくりまわして、音がどんどん変わっていくのが面白かった。

前置きが長くなりましたが。MS-20は大きく分けて二つのブロックからできています。右側のいわゆる、VCO、VCF、VCA、LFO。
MS-20左側
それと左側のパッチセクション。
MS-20右側
基本的には左側の操作で大概の事は出来るんだけど、パッチ側をいろいろコネクトすることで、さらにできることが増えるわけです。

とりあえず今回は左側を使って、ちょっといろいろ音を聞いてみましょうという感じです。

とにかくシンセサイザーの当初の売りは、すべての楽器の音が再現できる、っていうことだった。まあ実際、いま富田勲のオーケストラなんかを聴くと、モンド色、蒼然なわけですが。

実際ドラムを作るとこんな感じ。
[VOON] ms29dr
ずれてるとかいじわるはナシね。とりあえずメトロノーム聴きながら手打ちしたんで。いちおうキックとハイハットとスネア。もうここまでで3回ダビングしてます。なにしろMS-20はモノフォニック・シンセサイザーなんで、1音色しか出ない。

次にベースを作ってみます。基本的にサイン波で作るとこんな感じ。
[VOON] ms20sin02
これも手で弾いたからよれてるっていじわるわ止めてね。というのは、MIDIでコントロールする方法も実はあるのです。それはまた次回。

で個人的に好きな矩形波でベースを作ってみる。
[VOON] ms20pluse02
これなんかか、まさに最近のKORGの音だよね。

で、今日のまとめでこれらをミックスするとこんな感じ。
[VOON] ms2002
ちょっとノイズが大きいけど、これは急いでやったからスミマセンてっ感じ。ちょっと久しぶりにミキサーにつないだんでレベルの設定間違えた。ほんとはこんなローファイじゃないです。

<つづく>


I LOVE Synthesizer #1TR-808

2009-10-26 20:16:19 | 機材
まあDTMというか、打ち込みっていうかそういうことをはじめて結構歴は長い。そんな中で、いま、すごく使ってるものとか、絶対、手放せないものなんかを紹介していこうと思う。

まずはROLAND TR-808。
TR808


もうこれは何の説明もいらないくらい、有名な「リズム・マシーン」。というかこれ以前のものは厳密にはリズム・ボックスということになる。リズム・マシーンとリズム・ボックスはどう違うかといえば、プログラム機能があるか、ないかだ。とにかくTR-808が画期的だったのはその出音とプログラム機能である。例えばこんな感じ。
[VOON] 808master
まあ、いまからするとポコポコしたいかにもテクノ・ポップかオールド・スクール・ヒップホップな音なんだけど、当時はこれがすごくリアルに聞こえたわけだ。

まあちょこよこと音を出したり引っ込めたりしてるけど、カウベルやハンド・クラップの音はいまだにほかのリズム・マシーンでは再現が難しい。この実機がいまだに手放せない理由として、キックのディケイやスネアのスナッピーがつまみで変えられるからだ。これをサンプリング・ライブラリーにするなんて、気の短い僕には到底無理。

TR-808は生音でも使えるんだけど、隠し味としてもつかえる。たとえばこんなグルーブ。
[VOON] back02master
実際に聞こえるのはEZ Drummerの音なんだけど、聞こえるか聞こえないかの音量で、TR-808の音が入っている。こういう風に。
[VOON] 808kicksnaremaster

この聞こえるか聞こえないかの音によって、グルーブが出たりするわけだ。

このテクニックは、屋敷豪太氏がSOULⅡSOUL「BACK TO LIFE」で発明したものだ。

発売後30年を経て、影に日向に大活躍できるリズム・マシーンなのだけれども、一つだけ欠点があって、MIDIに対応していないことである。

一時期、MIDI改造してくれるお店があって、石野卓球氏所有のTR-808はMIDI改造されている。ぼくのは改造していなくてMIDIクロックをsynk 24に変換するKENTON PRO2という機材を使って、コンピュータ・ベースのシステムに取り込んでいる。

かってMIDI改造していた原宿のfive.gという楽器屋では、TR-808がMIDIコントロールできる、KENTON Pro-KADIを販売している。とはいえ、若干の改造は必要なようなので、個人的には取り込んでは加工して、みたいな使い方をしている。


TR808