デュビアを購入いただいた落札者様から、イエコ(ヨーロッパイエコオロギ)の繁殖についてご相談をいただきました。
約1年間、イエコを繁殖していた経験からですが…
繁殖スピードは申し分ないです。
そりゃもう、嬉しくなるくらい増えます。
種親を100~200匹購入して、産卵させると、ワラワラ、ワラワラとベビーが誕生します。
ただ、このベビーの時にちょっと手間暇がかかります。
イエコの繁殖には、水場が必要です。
少し育ったイエコなら、普通の水場でもOKなのですが、ベビーは水にたどり着けませんし、水滴に簡単に溺れてしまいます。
また、イエコの繁殖は乾燥気味にする必要があります。
湿度が高いと、蒸れて全滅しますし、ダニが発生します。
ベビーの間は、コットン(化粧用のパフ)を湿らせて水分を摂らせてました。
我が家では、コットンが乾かないように、朝、晩、夜中にコットンに水を補給していました。
これがかなり面倒くさい。
3令になると、普通の水場で大丈夫です。
これくらいになると、昆虫ゼリーでもOKです。
あとは、餌をやって、1週間に1度ケースを掃除して、を繰り返していけば、プリプリの親に成長します。
そこに産卵床をいくつか設置すると、わんさか卵を産みつけます。
2〜3日で産卵床を取り出して、保温すると1週間から10日ほどでベビーが誕生します。
これの繰り返しです。
イエコの繁殖には、1週間に1度の掃除は必須です。
結構などころじゃない臭いがしますので、Max1週間ですね。
やはり、動物性の餌を(ドックフードやキャットフード、鰹節など)与えると、排泄物は臭いますね。
あと、掃除をしないと、自分たちの排泄物のアンモニアで全滅しますし、湿ってきても全滅します。
湿度対策には開口部の広いケースが必要です。
我が家は、深型の大きめの衣装ケースを使っていました。 奴ら衣装ケースの側面は登れません。
換気とコバエの侵入を阻止するため、防虫ネットをダブルクリップで留めて蓋にしていました。
隠れ家というか足場の工夫も必要です。
卵ケースが安価で取り扱いも楽なんですが、夏場は蒸れますね。(これは飼い主の個人的な感想です)
夏場は、プラスチックの園芸用ネットを丸めて足場にしていました。
脱走のほとんどが、掃除の時です。
奴ら気配を消して、スイっと逃げ出します。
逃げたイエコは、なかなかつかまりません。 逃げ足速いです。そりゃもう腹が立ちます。
家中に拡散します➡️家族の逆鱗に触れます。
ゴキブリホイホイを飼育部屋や、家中のあちこちに設置してました。
思った以上に脱走した個体が捕まっていました。
あとは、鳴き声ですね。衣装ケースが2個以上になると、風流だとか、可愛い鳴き声ですね、なんて言ってられないほどの大合唱です。
とにかくうるさいです。
①ベビーの水場
②1週間に1度の掃除
③夏場の蒸れ対策
④脱走対策
⑤鳴き声の我慢→家族の理解
⑥バタバタと落ちる(死ぬ)状況になっても精神的に耐えられる
上記の6項目がクリアできれば、繁殖はいたって簡単です。
餌としてフトアゴなどに与える時は、後ろ足を取って1匹ずつピンセットで与えていました。
そのままで放つと、逃げ足が早いので、フトアゴのケージの中で隠れてしまい、隙間を見つけて逃げ出します。
空の衣装ケースに、イエコを放り込んで、イエコパーティにしてもいいかもしれません。
我が家では、ある時から、samecoもcuzcoもパタっとイエコを食べなくなったので、繁殖を中止しました。
いろいろ試行錯誤しながら繁殖していましたので、それなりに楽しかったです。