「傾聴」による気づきと学びのセミナー

対人援助と自己援助を考えるセミナー、から「傾聴」による気づきと学びのセミナー、と改名いたしました。

あとわずかで年明けですね、新しい年をいっぱい創っていきましょう!

2024年12月30日 16時38分14秒 | 傾聴セミナー
 みなさん、こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。

 31日、もうすぐ午後10時を迎えようとしています。大掃除、年賀状、餅つき、お買い物、お正月飾りなどなど終えられましたか。

 すでに旅先で優雅に過ごされている方、海外で年越しをされる方、それぞれの場所でいまを感じていることと想います。今年をふり返るには最適の場所です。

 人間関係、仕事、身体、健康、研究、趣味…、思い出されることは何でしょうか。苦しかったこと、安堵したこと、怒ったこと、笑ったこと、泣いたこと、悔しかったこと、あきらめたこと、挑戦したこと、達成できたこと、うまくいかなかったこと、それでもちゃんとここにいます。ここで自身と向き合えています。それは、生きているということでしょうし、そのことは当たり前すぎて気づきにくいかもしれませんが、幸せなことではないでしょうか。その幸せは感謝を寄せ集めた結晶なようなものに思えます。

 今月、第2回 傾聴セミナーを終えました。朝から夕方まで3名の方と大切なお時間を共に過ごされました。終わってからすぐに思ったこと、こうして時間が経ってみてようやく気付かされたことなど様々な感慨がおありかと思います。改めて、傾聴セミナーをみなさんと一緒に創り出そうとしている自身について考えてみました。一番最初に、自身の話を本気になって聴いてくれることが日常大変少ないなかで、このセミナーでは存分に聴いてもらえることです。もちろん話される内容はご自身でアレンジされ、何を話されるか、どう伝えられるかはご本人に委ねられています。そうした臨み方をご自身で更に思い起こされることにもなります。そうした意味からセミナーの場は貴重であると思います。そして、本気で相手の話を聴こうとする態度や姿勢の醸成は自身の気持ちに耳を傾けようとする際に活かされるだろうと期待する点です。このことも大変重要な意義です。いかがだったでしょうか。改めてふり返りからもう一度思い起こしてみてください。それらをぜひ来年の抱負にしていってください。

 そして、グループ・エンカウンター・セミナーでじっくりと研鑽してみませんか。せっかく身につけられたものをぜひとも活かしてください。1年の始まりにふさわしいセミナーだと思います。是非ご一緒ください。心よりお待ちしています。

 傾聴セミナーに参加された方々のふり返りです。掲載許可をもらった方々のものを順不同にあげました。お読みください。


〈ベーシックス・コース〉

 これまで、話し手が言葉を止めて考え始めたときに、話し手に視線を向け続けるのは相手のプレッシャーになると感じて自分の視線を下に落としていた。ルールの中でこれが対話の場から降りていたと知り、今後気をつけていこうと思った。また、沈黙の間は何に迷っているのか、何を考えているのか、など相手のことを考えていたが、これは自分軸に立っての考えだったということにも気づいた。相手軸に立ち、情景を想像しながら考えていくものだということを学んだ。傾聴姿勢として、普段は笑顔で話すように心がけていた。振り返ると確かに場に不自然だったかもしれないと思い反省した。会が終わると自身も疲れ果ててしまうことが多く、エネルギーを使う先を間違えていたように思う。
 演習では、話し手の情景を相手に返そうと思い浮かべようとしたが、話しの要約のようになってしまい、まだ相手軸に立てていないな、と感じた。一方でこのセミナーに数回参加したという方はうまく情景を例えられており、情景を浮かべる経験を重ねていく必要があると感じた。
 今日はとてもエネルギーを使い、変な汗をかきました。笑最後に、自分を褒めること、いつもしていないなぁと反省しました。これから自分を労わりながらやっていきたいと思います。本日は大変貴重な経験になりました。ありがとうございました。


 今回、初めて参加させていただきまして、ありがとうございました。今後、学習したことを継続して意識し、実践してみるようにしたいと思いました。早速本を買いました。
 実は、理論的にも技能的(実践において)にも感覚的にも、ぼんやりとしか分かっておらず、勉強不足を痛感いたしました。具体的には、自分軸や相手軸の感覚はよくわかりませんでした。それから、相手軸に立ってイメージをしてみるというやり方も難しかったです。自分のジャッジを出さないように聞くことが難しいです。しかし、そのように真摯に他者の話を聞くことが、自分の心にとって大切な部分に気づくことになり、結果、自己理解へと返ってくるということなので、やってみたいと思います。


 職場の上司に勧めていただき、初めて傾聴セミナーに参加させていただきました。
 はじめに、「あっという間の1日になると思います」と堅田さんがおっしゃっていましたが、本当にその通りで充実した1日でした。
最初に自己紹介をして、お互いの色を言っていくことが、とてもおもしろいと思いました。一人のひとに対しての印象が同じところもあれば全く別であったり、同じ色でも違う表現の仕方があったりと、その時点でも人それぞれの感じ方や考え方が違うことを再確認できました。また、人それぞれ色の持つ意味が異なることを知ることができたのは、傾聴するときの「先入観にとらわれない」という部分につながるのかなと思いました。
 実際に演習を行ってみて、聞き手の時に自分軸をなくすことが1番難しかったです。言われていることは理解できたのですが、自分の経験してきたことが、頭の中に出てきてしまい、話し手のいた空気の中に自分がいるという状況にはできていないと感じました。完全に相手になりきれていないので、どんな返答をしたらいいのかを常に考えてしまい、あえて「間」を作るのではなく、変な「間」ができてしまったような気もします。自分が、第三者で会話を聞く場面(画面・音声off)は、ずっと目を閉じて聞くことが出来たので、自分が聞き手の時より少しイメージや返答内容を考えやすかったです。
 私は人の話を聞く時に、人をすぐに褒めたり、同調したり、アドバイスをしないといけないと思ってしまうところが癖だということが今回のセミナーを通して分かりました。それは相手の考える力を奪ってしまうことにつながることを知り、今まで話を聞いてきた人に申し訳ないと思いました。今後は意識して減らしたいのと、また、労いの言葉の引き出しが少ないなと感じたので、労いの言葉の引き出しを増やして、必要な場面で使えるようになりたいです。
 今回参加させていただき、「傾聴できた!」と言えるようになるには、まだまだ程遠いと感じましたが、練習をしてイメージできるように、さらに傾聴の学びを深めていきたいと思いました。ありがとうございました。


 このたびは大変お世話になりました。初めてお会いする方と、リモートで、お話などできるのだろうか・・・という不安の中で参加させていただきましたが、始まってみれば、あっという間。同じグループになった方と最後にお別れするときは、名残惜しくて仕方ありませんでした。
 「傾聴」について、まだ多くは理解できていませんが、話しながら涙ぐんできたとか、初めて話したとか、そんな言葉がドンドン出てきて、心が開かれるということなのかなあという漠然とした感覚を得ました。何かと格好つけたり、壁を作ったり、警戒心を持ったり・・・心が疲れがちな日々の中に、とても不思議で心地よい一日を過ごすことができました。同じ時間を過ごしていただいた皆様、本当にありがとうございました。それぞれの場で、できる傾聴を試して、自分にも他人にも優しくできたらいいですね。


 初めて、このセミナーに参加しました。最初は、どのようなセミナーになるか緊張し、最初の自己紹介ではぎこちなくなってしまうほどでしたが、同じグループの方のフォローもあり、あっとういう間に時間が過ぎた一日でした。その分、セミナー終了後はどっと疲れを感じました。
 傾聴の癖について、自分の傾向を客観視することができ、その理由に目を向けるきっかけを持つことができました。『アドバイス志向をやめる』という部分では、堅田先生からの具体例を聞く中で、はっとさせられることが多くありました。また、グループで自分の話を聞いてもらう中で、自分の考え方の癖や感じていることを認識する機会にもなり、良い経験となりました。
傾聴の演習の中で、自分軸から相手軸へと思っていてもなかなか難しく、深める為の問いかけというのも、具体的にどうしたらいいか戸惑っていました。途中、情景を浮かべる時に色や質感などイメージに置き換えられた時に、私自身の中でふっと話を伺っている方と共感できた瞬間を経験でき、「相手軸」というものを体験できたと感じました。逆に、自分が聞いてもらう立場の際も、イメージを共感できた時に「聞いてもらえた」という感覚にもなりました。
 普段の仕事柄、傾聴の大切さを感じていましたが、セミナーに参加し体験したことで、本当の「傾聴」のスタートラインに立った状態だなと感じています。堅田先生が最後に話されていた「自分の声に耳を傾けられると、相手の声にも傾けられるようになる」という言葉が、ぐっと胸に刺さっています。自分が聞き手の立場でも話し手の立場でも、この言葉と客観視する自分とを持ちながら、傾聴のトレーニングをしてきたいなと思います。


① 自己紹介のセッション
・色で例えられるのは、新鮮であり、心地良かったです。
② モデルの2例
・よくある悪い聞き方、良い聞き方のようなわかりやすいデモンストレーションではなく、一見良さそうな落ちいりやすい聞き方と、より相手の情景を浮かべた聞き方の2例があった。話し手が率直に違いを話してくれたことで、より相手が聞いてもらえたと思える聞き方を実感することができました。
③ グループでのセッション
・話を聞く人がアドバイスをする、まとめるという聞き方ではなく、聞いてくれました。なので、話をきいてもらっている感じがよくしました。15分という時間の長さもちょうどよかったです。
・アドバイスをする、分析するという方法はしない、「相手が自分で解決するということを信じる」曖昧なことや分からないことは確認するということを大事に聞くようにしました。
・情景をうかべる聞き方はまだ仕切れませんでした。「相手の身になる」時にわからない部分を確認することを心がけました。朝から同じグループであることで。
・オンラインで空気感をつくれるか、不安がありました。自己開示する姿勢により、グループ内の信頼性が深まるように感じました。
④ 自分の課題
・これまで私は小刻みにうなずく、相づちする聞き方が多かったので、深いうなずきを意識することが難しかったです。堅田先生の手本、画面を通してよく分かりましたし、「深い」うなずきが相手の深い思考にもつながると思いますで、これから意識したいと思います。
・「どう話を返そう」と考える自分軸ではなく、相手になりきる、相手の軸にのるため、情景が一致するような確認を怖がらずにしていきたいと思いました。
 対面のカウンセリング研修だけでなく、オンラインでも経験できることが実感できたことが大きな発見でうれしく思います。また、ご一緒に勉強させてください。


 参加させていただきありがとうございました。
 2回目の参加でした。1回目は自分軸、相手軸、情景を思い浮かべるなど、教えていただきながらも、なかなか理解できていませんでした。今回は、話を聞くときに、先入観をもったり、自分の思い、意見を考えたりせず、相手の世界に入って一緒に話を聞こうと思いました。他のペアの方が話をしているときも、自分も一緒に情景を思い浮かべながら話を聞くようにしました。情景を思い浮かべるということは、相手になって、相手の世界に一緒に入りながら聞くということなのではないかと感じました。自分が話をしている時にも、聞き手の方が私の立場に立って、情景を浮かべながら聞いて下さっていることを感じました。自分の世界や思いを聞き手の方に共感してもらいながら話をしていると、奥底に閉じ込めていた言語化されていない思いや考えが出て来そうになり戸惑いました。今回は話し手でしたが、私が聞き手の立場になったときに、話し手の方の思いを引き出せるのか、そしてその思いを受け止められるのか、傾聴する、話をする、話を聞くとは、大切なことでかつ簡単なことではないと思いました。学びを深めていきたいと思いました。ありがとうございました。まとまりのない内容になり申し訳ありません。

〈アドバンス・コース〉

 昨年から「日々人の話を聴くこと」が仕事になり、その話の中から本人や家族のニーズを汲み取っていく為に、今の私の聴き方でよいのだろうか?という再確認と、今回のセミナーのテーマにある「傾聴の強みを活かす」というところに魅力を感じ参加させていただきました。
 何度かこのセミナーに参加する中で自分に身についてきていると感じてきた事は、傾聴姿勢について、ルールを守る事。特にアドバイス志向を止める事についてです。改めて、話を聴くうえで自分でも意識できているなと感じました。ですが、私自身の中でどうしても「相手に軸足を置く=とことん相手になってみる」事が苦手であり、話の内容を一生懸命に聴くあまりに、情景が浮かびません。話し手がどんな気持ちでいるのか、感じているのか・・・については、こんな感じ?と確認する事ができていても、イメージ(情景)としては出てこないのです。そこが毎回の課題でした。堅田先生は、「そこは出てこないからといってあきらめない。自然に出てくるようになる」とおっしゃっていました。研修中もじっと目を閉じながら、聴き手の時には話し手の情景を浮かべようと努力しました。それでも中々イメージが上手に湧きません。上手じゃなくても、それでも、感じたままお伝えしました。中には「嬉しいです」と言ってもらえたり、そのイメージからまた想像を膨らませてお話ししてくださったりと、グループではとことん付き合ってくださる安心感を感じました。その場は安心した場であったので、間違ってもいいのだという気持ちで伝える練習をする事ができ、本当にありがたかったです。自分が話し手の時の事です。話を聴いてもらう中で、「その人を例えるならどんな姿ですか?」と聴かれ、「〇〇かな…」と伝えた瞬間、そこからみるみるうちに自分の中にもぶわっとこれまで話してきた内容の情景が浮かび、私と聴き手の方が同じ景色を見ながらじっくりと話をすることができました。
その情景が共有できた瞬間、私は涙が止まりませんでした。こんなに聴き手の方に自分の思いや気持ち、伝えたかった事が伝わるんだ…という気持ちだったからだったと思います。情景を共有出来ることで、相手の寄り添いが深く感じられ、その後話す言葉や話す内容も私自身が変わった気がしました。聴き手の方から、私の話しに対しての「質問」を繰り返してもらうにつれ、自分の気持ちやこれからどうしていきたいと思っているのか、今どう思ったのかなどの「気づき」を自分自身で振り返り、丁寧に感じる事ができました。驚きと共に、素晴らしい体験でした。また、研修の中では、聴き手としての感想ももらう事ができ、普段自分の話の聴き方の反応や感想を聞くことが出来ないのでその経験は今後の強みとして伸ばしていきたいと思いました。
まだまだ傾聴できています!と胸を張って言う事はできませんが、小さな事でも意識していくことで変わっていくと実感しています。これからも仕事もプライベートでも活用できる「傾聴」を学びを続けていきたいと思います。

〈両コース〉

 両日の参加をさせていただきました。ありがとうございました。
 研修後の翌日は充実した疲れで、でもスッキリとした気持ちで出勤しました。疲れているはずなのに、いい週末だったと思える自分がいました。これまでの私なら、“明日から仕事なのに、来週のこと何も出来てない”と焦る自分がいたはずです。来週のことができていなくても“いい週末だったと思える”今のほうが、自分のことを好きでいられています。
 ベイシックスセミナーでは、初めて参加された方、ZOOM も初めてという方とペアになりました。最初の自己紹介から“難しい”と素直に言われていて、忘れかけていた自身の初心を思い出しました。ペアの方には、“このセミナーに参加されたこと、まさに自分で扉を開けて、ご自身の足で大きな一歩を踏み出したのですね。すごいチャレンジですね”とお伝えしました。ペアの方に伝えながら、自分自身にも“初めて参加したときのドキドキした思いに寄り添い、しっかり耳を傾けられたね。今回も歩みを続けることができたよ”という言葉を投げ掛け、自分を褒めることができました。ペアの方と創りあげた今日の時間に感謝すると同時に、これまでセミナーでご一緒してきたセミナー仲間の方にも感謝の気持ちが沸きました。これまでご一緒した方々に支えてもらっていた自分を忘れないでいたいと思っています。
 アドバンスセミナーでは、心と心がつながるやりとりができたと感じる時間になりました。“ほんものの深い傾聴”とはまだ断言できませんが、少しずつ近づいてきたことを実感しています。今回は、『問いと確認』が自然にできるようになったと思える自分がいました。学びを重ねるっていいものだなと感じることができました。
 今日は、大晦日です。今年も傾聴セミナー、エンカウンターセミナーを受け続けることができたことを幸せに思います。堅田さんに出会ったこと、学びを続けさせていただいていることで、自分が変われていること、成長できていることを実感できています。本当にありがとうございます。事務局の西尾さん、そして堅田さんにとりまして、明年が良い年でありますように心よりお祈り申し上げます。


 「人の話が聴けるようになりたい」という真摯な気持ちの原点に返ることができた二日間でした。先入観を持たず、思い込みを意識的に横において話を聴くこと、そして「タイミング」や「間」についてあらためて考えることができました。
 ベーシックスでは、初めてセミナーに参加されるお二人の方とご一緒させていただきました。傾聴を学びはじめた頃の自分はどうだっただろうと思い起こしました。「話し手のいる広場に出かけて行き、その人の隣に座って同じ風景を見る」という傾聴の姿勢を知った時の新鮮な衝撃と感動。それを心がけながら、それができるようになりたいと思って必死に取り組んできたこれまでの学びの経過をふり返りました。果たして自分はできるようになってきたのだろうか...
 演習が始まりました。最初は観察者として話し手、聴き手の方の様子を見させていただきました。自分が聴き手だったら、どんな風に聴くだろうと思いながら臨みました。いざ始まってみると、話し手の隣に座って同じ風景を見ようとしても、気がつくと話の内容やそう考えている話し手の考え方を評価しそうになっている自分がいました。そういう自分に気がつくたびに「ちがうちがう。相手の見ている風景を見ようとしなくては」と自身に言い聞かせるのですが、気がつくとまた「そんな風に考えなくていいのに」と自分軸の姿勢が表れてきます。そんなことの連続でした。また、聴き手の方の聴き方についても拝見しながら、ところどころ、「そこをもう少し深めてはどうかな」「自分だったらここでこう伝え返すな」と考えている自分がいました。そこでまた、「いや、聴き手にもそのように聴く背景があるのだから」「聴き手の姿も先入観を持たずに見よう」と思い直していました。対話の時間が終わり、観察者としての感想も伝えさせて頂きました。そうして演習の時間が終わり、休憩時間に入った時に忘れられないことが起こりました。話し手の方がそれまでの語り口からは想像もできない表情になり、わっと涙を流されたのです。それは、聴いてもらったことでご自身の思いを深め、自分の気持ちに気づきながらお話することができたのだなと感じられる姿でした。解説の中で「当事者がどのように受け止めたかが大切である」という「当事者性」のお話がありました。まさにこれだと思いました。聴き手の傾聴のスキルではなく、真剣に聴こうとする姿勢が大切で、そのことによって話し手がご自身で大切なことに気づいていくのだ、すごい!と感動しました。話し手にも考える時間が必要であり、大切なことは対話の後半、限られた時間の最後に、またはその後で語られることもあるのだとあらためて感じました。自分の不遜さを反省すると共に大切なことにあらためて気づかせてもらえたありがたいベーシックスでした。一日目の学びを心に留めて、翌日のアドバンスに臨みました。
 アドバンスでは、まだ傾聴を学びはじめたばかりの方と、何回も学びを重ねておられる方とご一緒のグループでした。初めて参加される方は、「難しいです」「できないなぁ」と、くり返しおっしゃるなかでも、「まちがってるかなと考えずに、どんなことでもいいから思い浮かんだことを伝えてみます」と決意を言葉にされ、一所懸命に取り組まれていました。真摯な姿勢はとても尊く思えて、自分も原点に戻って、何回も学んできたとは思わず初めてのつもりで臨んでみようと思えました。
 一日目と同様に最も学べたのは観察者になった時でした。「どんなことでもいいから思い浮かんだことを伝えてみます」と臨まれた聴き手の方の伝え返しの中に、話し手の気づきを促すようなキラっと光るキーワードがいくつかあり、話し手の方がそれを見落とさずにしっかりとキャッチして、それをきっかけにさらにご自分の気持ちを深めていかれました。話し手の方が聴き手の方にそのことを伝えると、聴き手の方の表情の硬さがふっと溶けたように柔らかくなりました。初めてでとても緊張しながら参加されていたその方の気持ちも少しやわらかく軽くなられたのではないかと思いました。それはとても温かい空気で、仲間と共に学び合える喜びを感じた瞬間でもありました。このような中で最後の演習では初めてと言ってもよいくらいに自分のことを存分に話すことができました。信頼できる聴き手に、意見やアドバイス、自分のことを話されてしまうこともなく、ただひたすらに聴いてもらえることの温かさと喜びをじわーっと感じながら2日間のセミナーを終えました。
 ご一緒してくださった仲間に感謝し、このように学び、少しずつ自己成長ができることが本当にありがたいと思いました。原点回帰できたセミナーで感じた気持ちを大切に、来年も自分を大切にするためにも傾聴を学び続けたいと思いました。
どうもありがとうございました。


 この度は、たくさんの貴重な学びをありがとうございました。
 1 日目のベイシックス研修では、昨年に引き続き参加させていただきました。昨年は自分の中で相手の話を聞く際に、イメージをもつ、情景に置き換える、ということがうまくできず、どのように考えていけばイメージに繋がるかが分かりませんでした。そこで今回は、「イメージをもつ」を自分のテーマにして、相手のお話をある情景に置き換えられるよう意識しながら聴きました。昨年のグループでの研修の際、相手の方がとても伝わりやすくイメージされたことを言葉で表現されたので、今回はその場面を思い出しながら挑戦してみました。そうすると、「この場面はこんな風景に似てるな」とか「今、この状況はこんな様子と合致する」など、ほんの一部分ですがイメージをすることができました。すると、「今、この部分が大変なんだろうな」とか「実際は、この人はこのあとどうしたかったんだろう」という疑問が浮かび上がり、質問したりお話を伺ったりすることができました。イメージをしたものを相手に伝えることで、より相手の方の思いを、自分の中に形作りやすくなったような、そんな気持ちになりました。このことは自分の中で大きな発見でした。完全に相手軸に立って話を聴くことはまだ難しく、気が付くと自分軸に立っている自分がいるのですが、相手のその時の気持ち、置かれている状況など聴き取りながら、自分の受け止めた感想も相手に確認しながら深めていく、その部分をもっとできるように目指していきたいと感じました。
 2日目のアドバンスコースは、初めて参加させていただきました。相手の方の話を傾聴しながら、確認だったり問い返したり、伝え返しの部分に意識をもちながら、理解を深めていく傾聴をするプログラムでした。私は、伝え返しが苦手で、深めていくことが本当に難しかったです。相手の方の話を聴くのですが、すんなりと聞いてしまい、内容を理解していないわけではないのですが、自分の中に情景を浮かべることも困難でした。今回私は「イメージをもつ」を目指して参加しましたので、イメージをもつことに集中しました。無理やりな部分もあったのですが、相手の方のお話のイメージをなんとか描くことができる部分もありました。また、自分が語る番のときには自分の中に浮かんだイメージを聞き手の方にお伝えしたところ、相手の方から、「イメージを聞けて、情景が自分も思い浮かんだので問い返しができましたよ」と言って頂けたことが、この日の私の一番の喜びでした。
 今回学んだことで、今後やっていきたいことは、相手の方のお話を伺う際には、イメージをもつこと、そして時折聞き取ったキーワードを伝え返すことを目指して、聴きとれるようになることです。また、自分の話を相手に伝える際には、まずは自分がイメージをもつこと、そしてそれを相手に伝えてみること、そのことで相手の方とイメージを共有して、さらに一歩自分の思いに近づけるようになること、これが自分のやっていきたい取り組みです。これからも練習をしていこうと思います。貴重な学びを本当にありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。


 今回の傾聴セミナーは今から6年前の2018年6月9日に大阪での対面によるセミナーから通算40回、41回目となりました。参加するごとに本当に意義のある研修だと感じてきました。事務局となってからは心から多くの方に体験いただきたいという願いも募ります。特に初めて参加される方には「こんなにも聴いてもらえた」という経験をいかにしていただけるかがより重要です。これまでとことん聴いてもらえたという体験をしたことがない方も多くいますし、聴いてもらえたという経験が、自分もよい聴き手になりたいというモチベーションにつながるからです。
 今回のベーシックスコースでも堅田先生のデモの話し手になりました。最初のデモでは、聴き手は分析と整理をしながら進めておられたのですが、いつもと違ったのは最後まで嫌な感じを受けずに終えたことです。聴き手の分析するための問いはいつもなら自分にとっては詰問のように、あるいは聴き手の自分軸として問いとして感じてしまうので、そのうちに、答えをもっているのがあなたなら、早くアドバイスしてほしいという感覚になり、だんだん早く終わってほしいという気持ちになります。が、今回はそれほど嫌な感じはしませんでした。ただ、2回目の伝え返しをしながらの聴き手になると、明らかに自分の声をしっかり聴こうとする自分がいました。そのため結末が変わり奥深さが出て、自分のことを応援したくなる感情さえも生まれました。一見違いがわかりにくかったかもしれませんが、聴き手に問いに答えていくというのではなく、2回目は自分に問うことが多かったのです。
 今回はデモを4セッションも行わせていただきました。その都度の話題提供をどうしようかと悩みました。3回目までは、本当に堅田先生に聴いてもらえてよかったと心から思いました。そして、そのデモを見てくださる方もかなり聴き手としての参考に、あるいは、語り手としての姿の変容に得るものがあったのではと思いました。しかし、アドバンスの4セッションめのデモでは、自分と家族のことについてなんとなくもやもやしていることを話題にしてみました。しかし、参加者のなかに知り合いもいるなかで、他のデモの時よりも自分の気持ちにブレーキをかけてしまいがちで、自分の在り方を問い、深く探るよりも、家族との関係性について、あるいは家族への愚痴のようなものが浮かんでしまい、終わったあとなにか中途半端なデモになったのではないかと思い、デモとして提供した話題を変えればよかったとさえ思いました。しかし、その日のグループセッションのなかで「人のせいにするから不安が大きくなる」と話されたことばを聴いてはっとしました。これからのことを描きたいのであれば、やはり語り手としての自分も、とことん自身に向き合わないとだめだと思えたのです。セミナーが終わってじわじわと自分の在り方に気づいた私はいつの間にか心が軽くなり、家族にも感謝の気持ちでかかわることができました。
 初めての方とのやりとりでは、語り手に自分がイメージを伝えたときよりも、語り手にその心情をイメージで伝えてもらったときに、よりその方のしんどさや苦悩が伝わってきました。聴き手である私自身もその苦悩の大きさをあらためて感じてとても心が揺さぶられる経験をしました。日ごろ、なかなかイメージで語り合うことはできていないのですが、イメージすることでその方の感情や自分とのずれがより深くはっきりしてくるのではないかと思えました。そして、今、自分自身がどういう感情の中にとどまっているのかをまず知ることが必要で、そのうえでこれからを描いていけるとよいと思いました。
 さて、今回のアドバンスコースでは人数の調整のなかで私はオブザーバーとしての参加になりました。自分も演習に参加したかったのですが、オブザーバーになることでとても大きな気づきがありました。1つめは、リピーターの方の初めての方へのアシストの姿勢です。そのアシストがとてもあたたかく、初めての方のいいところや言葉を即時に伝え、包容力がありました。そのグループのなかで初めての方の存在が次第に大きくなっていることに私も胸が熱くなりました。近年は初めての方と同じグループになることが多くなっていましたが、これまで自分はこのようにアシストできていただろうかとまたとないふり返りの機会となりました。初めての方が安心して参加できることはもちろんのこと、どこかリピーターとしての気負いもあっていいモデルを示したいという自分軸の思いがあったのではないかと思いました。2つめは、初めての方が傾聴のルールを意識しながら取り組もうと一生懸命な姿や「イメージは無理」と口に出しながらも自分なりにイメージされようと言葉を紡ぐ姿勢でした。傾聴の力量をつけることにどこかとらわれて、うまくなりたいと思っていた私にとってその初めての方の学ぼうとされる姿に、まずは、一生懸命に聴こうとするその行為そのものこそ、尊いのだと感じました。
 堅田先生の講師の力はもちろん、こうしておひとりおひとりの真摯に向き合う姿勢やあたたかな包容力がこのセミナーを支えてくださっています。また、皆様とご一緒に学び合える日を楽しみにしています。



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