2階に上がると、妹がラジオを聞いていた。
ラジオから香取慎吾の声が聞こえてくる。「さあ、つながるかな…?どうでしょうか…?」
部屋の床に落ちていた僕の携帯が震えだした。
妹がラジオと僕の携帯を交互に指差す。咄嗟に意味が分かった。
ラジオ番組のプレゼント企画で、香取慎吾が聴取者に電話をかけ、
つながった相手にクイズを出題し、それに見事正解すると5万円がもらえる、
というあれである。
「もしもし」。僕は電話に出る。応答がない。
「もしもし」。もう一度喋ると、自分の声が少し遅れてラジオから聞こえてきた。
やはり。ラジオ局からの電話だ。
「もしもし」。と香取慎吾が言う。
「もしもし」。と僕。
「良かった。つながりましたね。ではクイズを出題します。
先ほど番組で紹介した店の名前を教えてください」
僕は妹に目で助けを求める。
妹は口を開こうとするが、僕は「紙に書いて」とジェスチャーで示す。
妹が手近な紙にペンで走り書きをする。
「自転車屋台の焼きそば屋さん」僕はその通りに読み上げる。
「ん…?それで全部ですか?」と香取慎吾が納得いかない様子で言う。
妹が紙に何かを書き加える。
「銀座 自転車屋台の焼きそば屋さん」と僕はそのまま読み上げる。
「それが答えですか?」と香取慎吾が言う。
妹が頷くので、僕は「はい」と言う。
「残念…肝心なワードが抜けてしまっていますね…不正解です」
そこで目が覚めた。
自分が見る夢なんだから、少しは自分に都合のいい展開になれよ…腹が立った。
ラジオから香取慎吾の声が聞こえてくる。「さあ、つながるかな…?どうでしょうか…?」
部屋の床に落ちていた僕の携帯が震えだした。
妹がラジオと僕の携帯を交互に指差す。咄嗟に意味が分かった。
ラジオ番組のプレゼント企画で、香取慎吾が聴取者に電話をかけ、
つながった相手にクイズを出題し、それに見事正解すると5万円がもらえる、
というあれである。
「もしもし」。僕は電話に出る。応答がない。
「もしもし」。もう一度喋ると、自分の声が少し遅れてラジオから聞こえてきた。
やはり。ラジオ局からの電話だ。
「もしもし」。と香取慎吾が言う。
「もしもし」。と僕。
「良かった。つながりましたね。ではクイズを出題します。
先ほど番組で紹介した店の名前を教えてください」
僕は妹に目で助けを求める。
妹は口を開こうとするが、僕は「紙に書いて」とジェスチャーで示す。
妹が手近な紙にペンで走り書きをする。
「自転車屋台の焼きそば屋さん」僕はその通りに読み上げる。
「ん…?それで全部ですか?」と香取慎吾が納得いかない様子で言う。
妹が紙に何かを書き加える。
「銀座 自転車屋台の焼きそば屋さん」と僕はそのまま読み上げる。
「それが答えですか?」と香取慎吾が言う。
妹が頷くので、僕は「はい」と言う。
「残念…肝心なワードが抜けてしまっていますね…不正解です」
そこで目が覚めた。
自分が見る夢なんだから、少しは自分に都合のいい展開になれよ…腹が立った。
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