tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

結婚について考えさせれた2つの番組

2012-11-11 23:50:43 | 今日の出来事
結婚について考えさせられた2つの番組。

まずはETVで9日金曜にやっていた「バリバラ」。

発達障害の夫や妻のいる2組の夫婦の話。

障害のため、家の中を片付けることができず散らかし放題。
同時に2つのことができないので食事中に会話をすることができない。
物の置き場所を変えるとパニックになるので物のありかに執拗にこだわる。
「お風呂を見てきて」と言われ、浴槽からお湯が溢れているのをただ見ていたりする。

2組とも、それが「障害によるものである」とわかったのは結婚後のことだそうだ。

つまり、それが障害とカテゴライズされて原因と対処法がわかるまでは、
「行動が相当ヘンな人」と見なされていたはずなのに、それでも結婚はできているのだ。

もちろん、「障害者は結婚できないはず」などとは思っていない。
でも「ヘンな人」は結婚するのは難しいんじゃないかと思う。
それでも、その「ヘンさ」を乗り越えて結婚しているわけだ。
愛の強さというか、心の広さというか、懐の深さというか。
自分にはできていない、足りていないことなので、考えさせられる。

もうひとつは、フジテレビで9日金曜の深夜にやっていた「離婚旅行」。

離婚を考えている一般人の夫婦が、夫婦思い出の地をたどる旅に出て、
帰宅したところで離婚届に判を押す。その34時間を追う。

ドキュメンタリーとして面白いと思う。
でも、こういう企画には根本的な疑問がつきまとう。

「なんでこの夫婦はテレビに出るの?」

離婚の顛末や最終決断という“究極のプライバシー”を、
他人(スタッフ)の前で明らかにし、その上電波にまで乗せてしまおうということに、
この出演者たちはどんなメリットを見出しているのか?

森本レオがあの情感たっぷりの(それゆえわざとらしい)ナレーションを読み、
これまた過剰にセンチメンタルな(それゆえ白々しい)BGMが流れる。
自分たちの離婚劇をそんな風にドラマチックに演出することを望んでいるのだろうか?

だが、出演する夫婦に「テレビに出る」「カメラに撮られる」という気負いや芝居臭さは見えない。
とてもリアルだ。
これが「やらせ」なら相当よくできたやらせだが、
でも、その夫婦の立場に立って「テレビに出るメリット」を考えたら、
大金を詰まれた末の「やらせ」出演であるほうがむしろ腑に落ちる。
夫婦が自分たちからテレビ局に出演を売り込むとも思えないから、
こういう夫婦を探し出してきて、出演を口説いた有能なリサーチャーがいるのだろう。
でもその「有能」さはとても薄気味悪い。

この番組には「ゴールデンブレイク」というサブタイトルがついているが、
これは、ゆくゆくはゴールデンタイムで番組化することを狙ったパイロット版、
ということなんだろうか?

「ある夫婦が離婚を決断する局面」は、確かに見世物として面白いと思う。
でも、「その夫婦はそれをなんでわざわざテレビで公開するの?」
という疑問にちゃんと答えられないと、無邪気に楽しめる娯楽とはならないだろう。

そういえば昔、みのもんた司会で、離婚寸前の夫婦をスタジオで大喧嘩させる番組があったけど、
あれも「やらせ」が発覚して終了したな。あれもフジテレビだった。

なんでも演出という味付けを施して食卓に出せばいいってもんじゃないよな。

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