tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

妙高・戸隠の山 1日目 (妙高山)

2017-09-25 23:00:00 | 旅と散歩と山登り
自宅を5時頃出て、関越道・上信越道をおよそ270kmのドライブ、妙高山の麓、燕温泉へ。
8:18 急な坂道沿いに旅館の建ち並ぶ温泉街を登り始める。

右手に深い沢谷(その名も「北地獄谷」)を見ながら、細い山道を行く。

8:54 燕温泉よりさらに山裾にある赤倉温泉の源泉があった。この源泉の保守のためだろう、登山道もここまではコンクリートで舗装されている。横のパイプから出ているのはてっきり温泉かと思ったが、触ると冷たかった。

光明滝と、その上の称名滝が見えてきた。

9:01 登山道は光明滝の上に出る。滝を見下ろす。温泉成分のためだろうか、川は白くなっている。水底の岩を指で拭うと、ヌルヌルとした白い物がこそげ落ちる。

10:18 天狗堂。妙高高原スカイケーブル(ロープウェイ)からの登山道がここで合流する。

10:26 光善寺池を通過する。

10:42 8合目の「風穴」。穴に手をかざすと確かに風を感じた。

木々が赤や黄に色づいている。東京ではまだ浅い気配の秋も、ここではもう深まっている。

道の脇にヤマハハコが可憐に咲いている。

11:18 鎖場に到達。

岩場が続く。しかし空が抜けてきた。山頂はもうすぐだろう。

11:58 妙高山頂(南峰・2454m)。

雲がかかり頂上からの見晴らしは良くない。妙高山の外輪山が見えるだけで、その向こうにあるはずの、明日登る予定の火打山などは見えない。おにぎり弁当の昼食。

山頂一帯は、巨岩や紅葉の低木が織り成す姿が、まるで庭のようである。

12:21 妙高山には2つのピークがある。もう1つの北峰(2446m)を経て、山の反対側へ下る。

ダケカンバだろうか、白い幹が、薄暗い霧の中に妖しく浮かび上がる。山裾方向に大きく曲がった幹が、冬場の積雪の多さを物語る。

相変わらず霧が立ち込めているが、紅葉の鮮やかさが視界に飛び込んでくる。

13:47 湿原状の長助池。静かだ。

畔の紅葉・黄葉が池に彩りを沿える。休憩もとらず、無心に歩き続ける。

今回の山行でどの山でも見かけた。きれいなブルーをしたオヤマリンドウ。

15:09 大倉谷の沢を渡る。水量は多く、川岸の登山道が流れでごっそりと抉られていた箇所もあった。浸らない程度に川に足を踏み込まなくては先に進めなかった。

沢音が背後に小さくなっていく。再び黙々と林の中で歩を進める。

登山道が終わり、林道に出る。谷の対岸に細長い白い筋の滝があった。

15:56 燕温泉へ戻ってくる。今日はこの燕温泉に泊まる。山に突き当たって車道もここで尽きる、宿がわずか数軒のみの鄙びた温泉だが、その鄙びた風情が良かった。硫化水素の臭いが強くいかにも温泉らしい湯が惜しげもなくたっぷりと掛け流しにされた風呂も良かった。明朝は早立ちのため、夕食後に精算をしようとフロントに出向き「すみません」と声をかけるが、誰も出てこない。すると、ロビーでアイスクリームを舐めていた女の子が、「おばあちゃんは耳が遠いから大きい声を出さないと聞こえないんだよ」と、フロントのカウンターにもぐり込んでいき、奥の部屋に座っていたおばあちゃんを呼んできてくれた。
今日歩いたコースは僕の手持ちの山のガイドブックには載っておらず、ネットの山岳サイトで「所要6時間15分」と出ているのを見たのだが、とてもその時間では歩けなかった。やはりネットの情報では、個人差が均されておらず、誰が基準になっているかがわからない。相当な健脚者の記録も、一般的な登山者の記録も、区別がつかないのだ。ネットで山の情報を得るのは危険だと感じた。登山初日ということもあり、今回の山行でこの日が一番疲労を感じた。

  
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