tokyo_mirage

東京在住・在勤、40代、男。
孤独に慣れ、馴れ、熟れながらも、まあまあ人生を楽しむの記。

僕の中のキーワード(肯定的なこと)

2012-06-02 23:00:00 | 雑感
【転地】療養などのために他の土地に移り住むこと。

ひとつの場所に居続けると壊疽を起こす。ひとつのことばかりを考え続けると視野狭窄に陥る。それを防ぐために環境を変えることは大事だが、その一番手っ取り早い方法は、今いる場所からとにかくいったん離れてみること。「療養」などという仰々しい目的は持たなくていい。「他の土地に移り住む」などという大層な決断もしなくていい。ただ、今いる場所から少しだけ「ずれて」みる。いつもの段取りから少しだけ「はずれて」みる。そうやって「やり過ごして」みる。


【統御】全体をまとめて支配すること。思いどおりに扱うこと。

自分の人生は自分の統御下で整然としているのだと実感したい。部屋は掃除されている。下着は充分な数だけ畳まれてしまわれている。使用したタオル類はぴんと伸ばされて干されている。冷蔵庫内の食品は賞味期限内に使い切れている。役に立たない物、余計な物はきちんと始末されている。未完成の物は完成に向けて工程が組まれている。読むべき本、見るべき映画は手元に用意されている。そういった実感のひとつひとつの積み重ね。行き当たりばったりでもやもやとした懸案や屈託よ、さらば。

雨に濡れても構わない1日

2012-06-01 23:00:00 | 今日の出来事
休暇を取る。
天気が良くないのはわかっていたので、どこかに外出しようと意気込むこともなく、また、「家に引きこもっているのは不健全だ、外出しなければ」と自分を責め立てることもなく、家で過ごす。
読み終えた本を図書館に返しに行きがてら、今日の夕食(カレーにするつもりだ)の買い物にでも行こうかと支度をするが、外の雲行きはいかにも怪しげ。自転車に跨って家を出る頃には、顔に当たる雨粒がちらほらと。ならば用事も手短に済ませればいいものを、こういうときに限って図書館の本棚から気になる本が次から次へと見つかる。
6冊の本を抱えて図書館を出れば、外はますます薄暗くなっており、スーパーの屋根付き駐輪場に自転車を停めると同時に、滝のような激しい雨が降り出した。
これじゃしばらくは外に出られない。店内をわざと非効率に行ったり来たりして買い物をし、1台しか開かないレジの列にも時間調整のつもりで気長に並んで待つが、会計が終わってもまだ雨はやまない。
他の客のように店内で所在なげに外を眺めながら立ち尽くして待ってもいいが(なにしろ、今日のこの休日自体が僕にとって「所在ない」から)、大雨の粒の中を突っ込んで行くのもまた一興、と思い、飛び出していく。
タイヤが弾く路面の露が脛に当たるが、アスファルトが熱を帯びているためか、妙に温かい。ペダルを漕ぐ足に力を入れながら、そうだ、部屋の窓が開けっ放しだった、と思い出し、やはり悠長に店内に留まっているどころではなかった、と思う。
部屋に入れば、吹き込んだ雨が床に水溜りを作っていた。拭う雑巾を何度か絞らなければならないほどに。
雨に濡れても構わない、そんな1日の出来事。