情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

共謀罪で対決姿勢~小沢民主党

2006-04-25 21:47:54 | 共謀罪
 小沢民主党代表が,共謀罪の政府案について、「国家権力による強制措置がなされるので、国民の基本的人権を束縛する」,「厳格に犯罪構成要件が定められないまま、官憲の裁量を広げることになる」と批判したうえ,「民主党としてきちんとした考え方を決めないといけない」と述べ、今週中に、対象となる犯罪を政府案より限定する修正案提出に意欲を見せたという(朝日)。

 民主党が,共謀罪の修正案を検討していることは,ここ←でお伝えしたが,小沢代表が対決色を鮮明にしたことで,違いが明確となる対案,すなわち,対象となる団体自体を組織的犯罪集団に限定するような案がでてくる可能性が大きくなったのではないだろうか。

 民主党は,早ければ,明日26日の「次の内閣」で修正案を決めるらしい。

 民主党のHPでも,小沢代表が「単に、字句を修正すればいいというではなく、民主党の考え方を国民にきちんと知ってもらえるような方法を考えてもらいたいと指示した」とコメントしたことが引用されている(ここ←)。

 ホントに「犯罪構成要件を厳格化」するよう激励の声を届けましょう!


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無罪が有罪~共謀罪のおかしさ

2006-04-25 02:24:37 | 共謀罪
共謀罪は,例えば,窃盗罪で起訴したけれども,証拠がなく,無罪になったという場合にだって,適用されます。これっておかしくないですか?

例えば,窃盗団の一員だとして逮捕された人がいたとしましょう。その人,Aさんは無実なんだけれど,実行犯が監視役をした仲間を助けるために,Aさんが現場で監視役をしていたと警察に虚偽の供述をしました。ところが,たまたま,監視していたとされる場所を映画のロケーションがされていて,その場にAさんがいないことが立証され(立証されないと無罪にならないっていうのが日本の刑事司法の実態…),この被告人が無罪を獲得したとします。

ところが,さらに,確かに,Aさんは現場にはいなかったかもしれないが,それは単に監視をさぼっていただけで,共謀まではしたんだなどと供述するかもしれない。

そうなると,Aさんは,やっぱり,逮捕,有罪の可能性もある。

こう考えると,怖いよね。捕まったときに憎らしい奴の名前を出して,彼と共謀した,彼女と共謀したって言われたら,どうやって,身の潔白を立証することができるだろうか…。

東京新聞が、共謀罪について分析した記事をここ←に掲載しています。共謀罪の危険性が分かりやすい記事です。まだ,ご覧になっていない方は是非,ご覧下さい。



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入管法改正で1兆円プロジェクトを米国にプレゼント~アクセンチュアはほくほくだ

2006-04-25 01:48:15 | そのほか情報流通(ほかにこんな問題が)
日本に入国する16歳以上の外国人に、指紋など個人識別情報の提供を義務づける出入国管理法の改正案の正体が実は,日本人の海外旅行客の指紋,顔写真を収集することを可能にする「顔写真・指紋データ収集法」であることは,しつこく(ここここここなど)書いてきたし,実は,アメリカの世界戦略の一環であることもここ←で書いた。そして,日本の顔写真・指紋データ収集法の運用を米国の「アクセンチュア」という会社が受注したうえ,システムの一部を担うソフトウェアについて,アクセンチュアが自ら受注会社として選定していることが分かったことも書いた(詳しくは,どこどこ日記←)。


では,いかほどの利益をアクセンチュアは得るのか?参考になるのが,米国のシステムでの例。

何と,100億ドル。

【契約金額が最も多かったのは国土安全保障省(DHS)の107億ドル。うち100億ドルは、米国への入国者管理を強化するシステム「US Visitor and Immigration Status Indication Technology System」(US VISIT)に充てられている。】(ここ←)

100億ドルっていうと,1兆円くらい…。ということは,新年度予算約80兆円(ここ←)の80分の1だぁ…。日数に換算すると,80分の1×365日=2.5日…。1年のうちの2.5日分の予算を使うことになる巨大プロジェクトだ。

…ホントに米国の言いなりなり…。



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