たいへん長らく、お待たせいたしましたー、というほどの記事でもありませんが…。
きらないで畳んで先におたいこを作る方法です。
崩れたり解けたりが心配な場合は、同じように作って、ポイントを糸で留めればいいわけです。
帯は地厚だったり刺繍があったりしますから、できれば針は通したくない方におすすめです。
名古屋帯、袋帯、どちらもできます。使う帯はトップ写真の名古屋帯。
写真撮り始めてから、なんて赤くて見づらいんだと…失敗でした。
今回すっきり写真じゃなくて、すみません。
用意するもの、洗濯ばさみを4~6個、ダブルクリップ1~2個。
洗濯ばさみはしっかりとまるもの、大きくてもかまいません。
今回は大きいと、写真に撮るのにちょっとジャマだったりしましたので、レギュラーサイズですが、
しっかり止るものなら何でもOKです。
ダブルクリップは、私のはおもしろクリップなので、こんな形ですみません。
大きいほうが2.5サイズ、小さいほうが1.9サイズ。この上は確か3、横幅の長さです。
帯の厚さなどで違いますが、小さいものでもけっこうちゃんととまります。
あとは普段使っている和装小物です。こんな感じ…。
ちょっと脱線、帯枕は、ひもを上に乗せて縫いつけたほうが、しっかりしまります。
いつも買うとこんな風に、ひもを付け直しています。ひもが短いときは、腰紐をカットして代用します。
ガーゼやストッキングなどで包みこむタイプをお使いの方は、必要ないワザですが…。
ではやってみましょう。
まず、帯をたれを向こう側にして裏向きにおきます。前に回るほうは右側に伸ばします。
(写真では三角部分が上に乗って見えますが、三角の右側の折り跡が深くついているだけで、
そのまま右に伸ばしてあります。柄がつながってますから、見ればわかりますよね)
名古屋帯の場合はこのままでいいのですが、袋帯の場合は「三角のヤマ」がありませんから、
自分で場所を決めて三角に折り、形を整え、三角の根元の部分をダブルクリップで留めます。
このとき、傷や跡をつけたくない場合は、ガーゼや羽二重のハギレなどをカットして当て布をしてください。
右に伸ばした「胴」に回るほうを、「1」のように「て」になる部分をUターンさせ、
三角の下を通して左に出します。
左に出したところが「て」ですから、長さは帯幅プラス「いつも左右に出している<て>の分を足した長さ」です。
つまり「て」を左右に3センチくらい出す、なら帯幅に6センチプラスした分、左に出るわけです。
「て」になる分を「2」のように折り返して「て」を作ります。
右へ折り返したようす。「て」とある分が、おたいこにしたとき、左右に出る部分です。
一度「て」を元に戻してから、おたいこの三角のすぐ上に「帯揚げをかけた帯枕」をのせます。
「たれ」を上からかぶせるようにおろしておたいこの形の作り、左から「て」を入れます。
つまり普通の帯結びと同じです。
すわって手前から見ていると、微妙に形が違いますから、真上から見下ろす形で、
柄の出ぐあいやおたいこの大きさ、たれの寸法、ての出具合を確認してください。
形が決まったら、ポイントになる部分を洗濯ばさみでしっかりはさみます。
写真では4箇所ですが、帯の重なりなどではさみきれなかったり、
はさんでも持ち上げると重さで外れてしまうなどがありますから、
大きいものを使うとか、数をたくさん使うなどして、おたいこの形と「て」がしっかりとまっているように。
たれや、中に折りかえっているところなど、全部しっかりはさんでください。
裏側はこうなります。胴にまわす部分は、先が「輪」になっています。
これをおたいこのヤマをもって背中に当て、帯枕のひもを前でしっかり結びます。
大きい洗濯バサミは、助手がいないのでかわりです。
このとき、帯を背中にのせたら、深くお辞儀をする形で帯枕のひもを締めないと、
「胴に巻く部分」の重さで、せっかくの洗濯ばさみもずれたりすることがあります。
こんな感じ…後ろは見えませんので、ついゆがんだままになったりします。
これを防ぐには、背負う前に「胴に巻く分」をちょっと畳むか、巻くかして「おたいこ」の中に入れてしまいます。
これで背負うと、おたいこが曲がりません。
それと写真を撮り忘れましたが、帯締めもこの時点でおたいこの中を通してぶらさげておきます。
おたいこをきちんとせおって、帯枕のひもをしっかり結びます。帯揚げは仮結びしておきます。
胴に回る部分をそっと引き出します。大きな洗濯ばさみで抑えてあるのが、胴に回る分です。
右の端が「輪」になっていますから、そこをきちんと決めて右脇から左へと巻きます。
左が前、右がおたいこです。矢印の方向に巻きます。
左脇まできたら、出来上がっているおたいこの「下」に入れ込みます。
わかりづらいでので「たれ」をぐっと持ち上げています。
その下に「回ってきた帯の端」が入ります。矢印のところが「輪」になっていますから、
ここからは、この「輪」の部分に指先を入れて「右へ右へ」としっかり引っ張ります。
だいぶ右まできました。実際にはおたいこをこんなにあげていませんから、
地道におたいこの下で、しっかりやってください。
片手でおたいこの中をしっかり抑えて、いつもどおり帯締めでしっかり締め、帯揚げの始末をして終了。
洗濯バサミを全部外します。残っていたらカッコ悪いので気をつけて全部外してくださいねぇ。
帯締め一本なんて…このままでは緩むのではないか…という心配があります。
普通、帯結びでおたいこが滑ってズレることがありますね。
更に胴に巻いた分までズレたらかっこ悪いですから、隠しクリップ!
見えていませんが、下は「胴に回ってきた『輪』になっている部分」と、右に回し始めの部分を
全部まとめてクリップで留めています。写真のクリップ左の折れたあとの見えるのが「て」です。
これで、作り帯の胴巻き部分をひもで結んで締めたのと同じ状態になるわけです。
クリップは小さいほうで間に合いましたが、しっかり締めたければ大きいクリップがいいです。
結び終わると、こんな感じ
それでも「なんか解けそうで怖い…」場合は、おたいこのポイントを糸で留めつける方法をお勧めします。
更に、巻いたときの輪になる部分と、帯の巻き始めの部分の下に、ひもを縫い付けて、
巻いたら後ろ手ひもを交差するようにまわして前で結ぶ方が、より安心です。
ずっと言い忘れていましたが、作り帯の場合には、ひもは下に付けます。
帯は下がしまっていることが大事で、上を締めると苦しいし、下がゆるみますから。
えらそーに書いていますが、私、この作って背負う方法は2回くらいしかやってません。それも昔々…。
そのころはまだやせていましたので、巻いた帯もずいぶん右に巻き込めましたから、
クリップも(そのころダブルクリップなんか知りませんでしたわ)使わず、帯締めだけでしたが、
緩んだという記憶はありません。今なら…まず、帯がおたいこの下まできてくれるかの方が心配ですがな…。
というわけで「切らずに縫わずに、おたいこを結ぶ方法」でした。
この方法はいろいろなサイトでも紹介していますが、けっこう大丈夫みたいですよ。
おかげさまで、台風も割りと淡々と過ぎてくれまして、被害はありませんでした。
代わりに今日はまた、暑かったです。ご心配いただき、ありがとうございました。
今でも「先に形作れば?」と言われますが、やり方が今の今までわかりませんでした。教えてくださってありがとうございました。
全く帯をいじらないのですから究極の作り帯ですね。
トライしたこともあったのですが、問題はやはり、もし解けたら、という不安感でしょうか。
案外大丈夫と言う話も聞くのですが気分の問題でしょうね。
慣れると良い方法かもとおもいます。
少し練習してみようかな~~
一度も経験がないので、へぇー、
ほぅーそんな風にするんだと、勉強
させて頂きました。
子供の帯は飾り結びですし、結ぶときも子供だと
立たせておくのもたいへんですしね。
我が家も作り帯でしたよ。
同じ帯を何年か使うのに、母が適当に作りかえていたような…。
それにしても、小さい子の着物姿、みませんねぇ。
胴に回る方は「クリップ」でなんとか、と思いますが、
お太鼓が心配なのは、縫い合わせない作り帯の場合は、
ずっとついてまわる心配です。
慣れなんでしょうけれどねぇ。
肩がしんどいとか、前柄がちゃんと来なくなったとか、
そういう時には便利なんですけど、
やっぱり「緩み」が一番気になります。
一度やってみると感覚的にわかるんですが、
もう何十年も前のことで…覚えてないんですよー。
脇がキチンと合わないのでは無いかと不安になり家人に確認をするのですが
一人で着れないなら着るなと言われ…(T.T)
糸で止めたりもするのですが、
ついつい脇が綺麗に揃っているか気になってしまって…(*_*;
「て」もきっちりしたいとおっしゃってましたね。
私は自分があんまり細かいこと気にしない方なので、
少しくらいのズレは、ちょいちょいとなおしながらでいいや…みたいな?
これからの季節なら、心配な時は「羽織」というてがあります。
帯結びが苦手になって 羽織を誂え出しました
そして 思いっきり 半幅帯
着た時にきちっとしていれば あとはまあ良いかという人ではあるのです
羽織が短かった頃は、私も嫌いでしたが、
大人になって、なんだ長くてもいいんじゃんとわかったら、
数ほしくなりました。
帯がごまかせるのは、ありがたいです。