これは数年前に、京都の骨董やさんで購入したもの。
シゴトではなく、自分が着たくて買いました。
色はかなり近くだしたつもりなのですが、
こげ茶とミルクココア色のやたら縞風。
けっこうなお値段だったのですが、実はあとになって
反省しきり…という着物だったのです。
価格が高いということではなく(高かったですけど)、
要するに自分が着たいものとしての価値判断基準を誤った、ということ。
まずは、最初に「縞」は気に入ったのですが、ところどころに飛んでいる
「龍の丸紋」柄、色がちょっと…と思ったのです。
でも、縞にひかれてしまいました。しなやかな紋錦紗であったことも…。
もうひとつは、かなり繰り回しをしたあとがある、ということも、
腰のところを継いでいる、というのは見たのですが、
単純に「おはしょりしちゃえば」…と考えました。
「ほしい」というキモチが、ちゃんと「マイナス要因」を見極める
判断力を鈍らせました。だから自分のものを買うと失敗が多いんですー!
結局持ち帰ったものの、まずは「ただの縞模様がほしかった」という
そっちのキモチが強くて、やっぱりこの飛び柄が気になりだしました。
決しておかしな模様でもないし、着物全体をみれば、この飛び柄が
けっこういいアクセントになっています。わるかぁないのです。
でも、縞だけだったらな…というのがどうしても抜けない。アホです。
それから腰の継ぎ、これ、よく見たら「継ぎ」は継ぎでも「はめこみ」
つまり、ウエスト部分の上と下をついだのではなく、12センチくらいの布が
はめ込んであるのです。そして衿もツギツギでした。袂も短いのです。
帯は丸帯、地紙に花のちょっと落ち着いた年齢向きのもの。
裏は濃い目の抹茶色、なので、半衿、帯揚げ帯締めを緑系で揃えてみました。
帯締めは「陽花 様」の作品!
こちらが「丸紋」柄のアップです。
黄と青、白が多く、合間に小豆色のものが飛んでいます。
赤いのがないといいのになぁ…。
そしてこれがおはしょりの中にでちゃった「継ぎ目」、
うまく縫い合わせています。手仕事ですねぇ。
こんなにいろいろ書いちゃいましたが、決して「キライ」とか「いらない」
というわけではないんです。そこがおかしいところですよね。
幸い、着物には「繰り回し」というテがありますから、
これは何かに作り変えようと思います。
これを買ったあと「古着買い」については、とにかくじっくり見て、
よく考えて、何を最優先にするか…と、気をつけるようになりました。
いい勉強になった一枚です。
それにしても、その後「古着」については山ほど見てきたのですが、
これは状態からいっても「高値」でした。実はこれを買ったころ、
ネットオークションが盛んになって、骨董市や古着屋さんでの価格が
ちょっと高くなった時期だったんですね。
他のジャンルについては分かりませんが、古い着物、だけで言うなら、
最近はオークションと実店舗の価格差がなくなってきたように思います。
きれいなものはどこまでいっても高いですけどね。
今年もとんぼは、目を皿のようにして…ではなく「とんぼの複眼」で、
しっかりきれいなものを見つけたいと思っています。
けど このずらし? あるいは、はずしといったらいいのか
この妙味、病み付きになりそうですね。
帯締めが映えて、とってもすてき。
こういう色目の縞は粋になり過ぎなくていいですね。
八掛の色で半襟や帯締め、帯揚げを合わせると少し
渋くなるようですが、それより華やかな黄緑色を
持ってこられてすっごくいいですね。
なるほど~と思い勉強になります。
お買い上げ頂いた笹の葉柄の帯締め載せて頂いて
嬉しいです。
ほんとにテゴワイんです。しかもなんていうのか
肩にかけると「着られてあげるわよ」と
いわれてるよーな気がする…。
難しい着物です。
陽花様
この組合せでは、けっこう気に入ってます。
この帯締め、とても締めやすいですよぉ。
明けましておめでとうございます。
とても遅いご挨拶で失礼します。
年末からずっと風邪をこじらせていまして未だに咳がでます。やっかいなことです。
風邪のせいでお正月休みも家に閉じこもり、着物も着ることがなくて、我ながらがっかりです。
私は縞の着物が好きですが、この縞でこの丸紋の組み合わせは「うまく着こなす自信があるなら着てみなさいよ」って言われているみたいな・・・でも、それだからこそ、妙があるというか、味があるというか・・・ 私はこういう癖のある?縞の着物好きです
あけましておめでとうございます。
カゼで年越しとは、たいへんでしたねぇ。
と言ってる私も、なんとなくいつまでも
スッキリしないんです。お互い大事にしましょうね。
この縞はほんとに「挑戦的」です。
「着たいわ」じゃなくて「着てやろーじゃないの」
なんて、何ケンカ越しになってるんだろと。
じゃじゃ馬ならしみたいですー。