さっきちょっと外に出たら、月が出ていました。
少しかすんでいましたが、優しいクリーム色の月でした。
今夜の月は暦でいうと「更待ち月」(ふけまちづき)。
日本には、美しい言葉、粋な名前、優雅な表現・・なんていうのが
たくさんありますが、月の呼び名もそのひとつだと思います。
満月は「望月」、次は「十六夜」その次は「立待月(たちまちづき)」
あとは「居待ち」「寝待ち」「更待ち」と続きます。
満月は月の出が早く、それからだんだん遅くなってゆく・・
今日はまだ立って待っていればでる、次の日は「ちょっと座って待つかな」・・。
とまぁそんな情景ですね。
月というのは毎日50分くらいずつずれていくそうで・・。
だとしても「更待ち」なんてまるで真夜中のような感じに聞こえますが
それほど遅くはないんですね。
昔は今のように照明が発達していませんでしたから、
陽が落ちればもう夜の入り口、闇の中、だったわけです。
そんな暮らしの中で、夜空に浮かぶ輝く月はどれほど明るいものだったでしょう。
僅かな灯りしかない座敷の中で、比べ物にならないほど明るく輝く月を待つ、
今日は縁先にすわって、虫の声など聞きながら・・
明日はゴロリと横になって「酒(ささ)」など脇に置きながら・・。
いにしえびとは、暮らしてゆくには不便かもしれないけれど、
私たちが知らない楽しみを持っていたのだと思います。
こうしてみると、今当たり前のように家の中は昼間と同じように明るく、
更に細かいシゴトならスタンドがあり、外へ出ても街灯があり、
人は闇をかなりの部分で克服してしまったわけです。
便利になった分、日の出とともに起き、日暮れとともに休む・・という
自然に合わせた暮らしが遠のきました。
今更灯りのない暮らしなぞ、この国で暮らす人にはとんでもないことでしょうが
たまには部屋中の灯りを落とし、窓から入る月の灯りだけで
部屋の中を振り返ってみる・・なんてぇ昔の人の「ぜいたく」も
味わってみるのもいいんじゃないかと、秋の夜長、ふと考えたことでありました。
少しかすんでいましたが、優しいクリーム色の月でした。
今夜の月は暦でいうと「更待ち月」(ふけまちづき)。
日本には、美しい言葉、粋な名前、優雅な表現・・なんていうのが
たくさんありますが、月の呼び名もそのひとつだと思います。
満月は「望月」、次は「十六夜」その次は「立待月(たちまちづき)」
あとは「居待ち」「寝待ち」「更待ち」と続きます。
満月は月の出が早く、それからだんだん遅くなってゆく・・
今日はまだ立って待っていればでる、次の日は「ちょっと座って待つかな」・・。
とまぁそんな情景ですね。
月というのは毎日50分くらいずつずれていくそうで・・。
だとしても「更待ち」なんてまるで真夜中のような感じに聞こえますが
それほど遅くはないんですね。
昔は今のように照明が発達していませんでしたから、
陽が落ちればもう夜の入り口、闇の中、だったわけです。
そんな暮らしの中で、夜空に浮かぶ輝く月はどれほど明るいものだったでしょう。
僅かな灯りしかない座敷の中で、比べ物にならないほど明るく輝く月を待つ、
今日は縁先にすわって、虫の声など聞きながら・・
明日はゴロリと横になって「酒(ささ)」など脇に置きながら・・。
いにしえびとは、暮らしてゆくには不便かもしれないけれど、
私たちが知らない楽しみを持っていたのだと思います。
こうしてみると、今当たり前のように家の中は昼間と同じように明るく、
更に細かいシゴトならスタンドがあり、外へ出ても街灯があり、
人は闇をかなりの部分で克服してしまったわけです。
便利になった分、日の出とともに起き、日暮れとともに休む・・という
自然に合わせた暮らしが遠のきました。
今更灯りのない暮らしなぞ、この国で暮らす人にはとんでもないことでしょうが
たまには部屋中の灯りを落とし、窓から入る月の灯りだけで
部屋の中を振り返ってみる・・なんてぇ昔の人の「ぜいたく」も
味わってみるのもいいんじゃないかと、秋の夜長、ふと考えたことでありました。
「闇」って私たちの日常であまりないですよね
東北に旅行してみて、夜になるとあまりにも暗くてビックリしました。
(それでも街灯はちらほら見えるのですが)
夜でも明るい生活してますものね~
以前、谷崎の陰影礼賛という本を読んでいて、
日本の漆器などは、燭台などの暗い明かりのなかで黒光りするのが美しい
ということを読みました。
私は、そういう状態を経験したことがないのですが、
想像すると漆器が今までと違った印象に思えるのです。
便利さと引き換えに、私たちは色々なことに気づかなくなってしまっているんですね。
ところで。
とんぼさんのブログのリンクを貼らせていただいてもよろしいでしょうか??
書き込みありがとうございます!
リンク、どうぞ貼ってください。
私はまだ始めたばかりで、
トラックバックや画像も、
もうちょっと勉強してから・・
のつもりなんです。
着物や道具の画像もちゃんと貼れるように
がんばりますねー。
よろしくお願いします!
もうご存知かもしれませんが、梨木香歩の『マジョモリ』です。
実際にその言い回しがでてくるわけではありませんが・・・
コノハナサクヤヒメは清酒もつかさどるとそれには書いてあり、うちに棲んでるうわばみも、そのせいかと納得いたしました。
「女房言葉」というものでしょうか。
何でも「お」をつける、直接はっきり言わずに
「・・の字」とやたら「字」をつける、
不吉だからと「なし」を「アリ」
「する」を「あたる」と言い換える・・。
中学の時トモダチが
「じゃスリッパはアタリッパかねぇ」と言いました。
ウチにも生息しておりますウワバミは、
「ささ」も清酒より「ウイスケ」の方が好みです。