ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

水が恋しい?

2007-06-04 19:50:27 | 着物・古布
南はもう梅雨入りしたそうですが、こちらはまだピーカン。
今日はまた暑かったです。少し蒸した感じ、夏の練習??
こんなときは「水に関係のある柄」を…。
これたぶん以前にもアップしたと思うのですが、
「お預かりモノ」です。そろそろお届けすることになっているので、
記念に?写真をたくさん撮っておこうと思いまして…。
実物の方は、もう少し平面的に見えます。
写真写りのいい??柄ですね。
アップで鯉さんを…。とてもリアルですよね。
描いた人の力量に脱帽です。


 
                


元々じゅばんとして染められたものだと思います。
花柳界のかたのものではないでしょうか。
もう古くてよれよれ、穴もあり何度も繰り回しされたようで、
ギリギリの大きさしかありません。よほど気に入ったものだったのでしょうね。
残念ながら着ることはできず、古布としても「力」が残っていない様子なので、
これはもう「飾っておく?」くらいしかありません。
それにしてもすごい一品だと思います。
オークションで落札したのは私ですが、どんどん上がっていくので、
依頼主に電話で確かめながらの入札でした。
ひとさまのお金なので「はいはい」と入れてましたが、
自分じゃとても参戦できない金額になりました。

もう一枚涼しそうな柄を…、こちらは「おもだか」です。


            


これも古いちりめんで、色柄からいって単で着たものだと思います。
白いところが少しくすんでいるところもありますが、
比較的状態はいいほうです。今日あたりこんな着物をきたら、
見てる人は涼しいでしょうねぇ。

おもだかは「沢瀉」が家紋で使われる字、植物学では「面高」のようです。
花より葉の方が特徴ある形をしています。葉の形が矢じりに似ているとか、
「面高」という字が「面目を立てる、カオを立てる」
という意味に通じるところから、成り立ちは古いのですが後年は、
武家の家紋として使われました。
歌舞伎では、えっと「市川段四郎」系が「沢瀉屋」でしたっけ。
そっちは明るくないので、まちがってたらごめんなさいです。
実際の葉はもっと直線的です。それにしても「絵」になる植物ですね。

さて、今日の昼間、私と一緒にグテッとしてたのは「アジサイ」さんでした。
ここ数日で一気に青さが増しました。周りしっかり八重です。


         
       

写真を撮ったすぐあとで、急に大粒の雨になり、ちょっとのぞいたら
なんかイキイキして見えましたわ。
額アジサイは、普通のアジサイと比べると、ちょっと華やかさにかけるのですが、
真上から見ると「花火」みたいできれいですね。
これを見ると思い出すのが「さだまさし氏の父上」のお話、
真ん中の小さいのも全部順番に咲いていく、と言ってきかなかったとか…。
いや、私も小さいときは、そんなふうに思ってました。

もうひとつは「ゼラニウム」です。
これって丈夫なんですね。元々一鉢あったのですが、
ある日、太い茎が一本ポキリと折れてしまいまして、
もうダメだと思って後で捨てようと、
あいた鉢のところに置いといてわすれてしまいました。
ところが、そこから根を張ったわけで…。
びっくりしましたが、あわてて植え替えたら、
ちゃんと咲いてくれたというわけです。
我が家の植物は「サバイバル」でして、手入れも水も手抜きなので、
生き抜くのはたいへん!根性いります。
したがって、今咲いているお花さんたちは「根性の花」です。
手入れ悪くてごめんねー。




             

コメント (12)    この記事についてブログを書く
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12 コメント

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涼しそうですね・・・ (Suzuka)
2007-06-04 21:26:52
オモダカの小さい芽を、めだかの水鉢にいれたところです。
ことし、咲いてくれるのだろうか・・・

いっそ、親戚のクワイにしといたら、お正月に間に合ったかもなんて。
返信する
Unknown (陽花)
2007-06-04 21:30:56
面高は本当に見ていて涼しそうな
色使いですね。
そして、八重の額紫陽花も素敵な色に
染まってきましたね。ぼかしになって
いるところなんて何とも言えないいい色
で、こういう色大好きです。
返信する
Unknown (とんぼ)
2007-06-04 21:31:06
食べるなら、水鉢いーっぱいに育てないと!
めだか追い出して?
おもだかの花もかわいいですね。
ついハッパばっかりに目が行きますが、
なんというか露草系の小さい花、かれんです。
返信する
Unknown (とんぼ)
2007-06-04 21:33:20
陽花様
こういう色柄は、今はありませんね。
これ着て黒い右近ゲタかなんかで歩いてみたいです。

ほんの三日ほどで、あっという間に
こんなにいい色になりました。
このまま写し取って、着物の柄にしたいところです。
返信する
額紫陽花私も育てていました。 (otyukun)
2007-06-04 23:33:46
鯉のお襦袢、沢瀉の小紋は繊細ですばらしいですね。
型紙も、最早残ってはいないでしょうが、それを上手く摺る職人さんもいないかも知れません。
こんな形で残るしか無いとは、残念な事です。

紫陽花の中でも額紫陽花が大好きで沢山育てていました。
挿木で増やせるので、よく人に配っていました。
鹿沼土を混ぜてやると用土が酸性になって、青めの花が咲いてとても美しいものです。
梅雨の季節には青めの額紫陽花が良く似あいます。
マンション住まいになって、とても懐かしい気分になりました。
ありがとうございます。
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風の森 (Unknown)
2007-06-05 09:08:16
鯉の柄は、日本贔屓の外人さんがテキスタイルに使いそうですね。
オモダカ、とっても素敵。
シンプルなプリンセスラインのワンピースに仕立てたいです。
丈の短い 藍のボレロを羽織ると、良さそうだなぁ。
・・・と、イメージだけは湧くのですが
いかんせん、実行力が・・・。
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えへっ (風の森)
2007-06-05 09:11:56
↑ あれ?
名前とタイトルを、逆に入れちゃった!!
ありゃりゃんりゃん。
返信する
Unknown (とんぼ)
2007-06-05 11:54:21
otyukun様
今はもう…というのが、だんだん増えていくようで、
寂しいことですね。できるだけせめてはぎれでも、
「こういうワザがあった」と残したいと思います。

アジサイの色はほんとに日々かわりますね。
今年は自分でやらなかった「朝顔」を
いただけることになっているのですが、
頂いたら、隣に並べて「夏の色」を
競ってもらいましょう。楽しみです。

風の森様
私はSuzuka様のお名前か書かずに
コメントしちまってます。はっはっは
(笑ってる場合じゃない)

こういう柄は今は「着物」でもありませんからねぇ。
たとえ「デジタルなんとやら」でも、
このちりめんに乗せた味わいは
だせるもんじゃありません。
残念ですねぇ。

Suzuka様
トラックバックありがとうございます。
うさぎだぁ~~。
コメントの返信にお名前忘れてすみませんでした!
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古いものなのに新鮮 (もも)
2007-06-05 14:44:59
今にも動き出しそう!
こんなにリアルに、繊細に描けるなんて
昔の職人は、時間を惜しみなく使ったのでしょうね
しかし、これを着こなす人も見事!
隠して着るところがまたイイですね。
良い遊び。
オモダカ模様の縮緬、とても新鮮。昔に描かれたと思えない現代的な新鮮さがありますね。
きれいな縮緬だこと

二つとも、布なのに絵画的として見事ですね。
返信する
Unknown (とんぼ)
2007-06-05 20:32:08
もも様
昔の柄はまさに「絵画」ですね。
名もない職人が、精魂こめて作ったもの、
今でも十分通用すると、知らせたい思いです。
作家であるとかないとかじゃないなぁ…と。


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