ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

羽裏 動物がら・しり~~ず!

2005-11-14 22:29:57 | 着物・古布

先日「ライオン」の羽裏をご紹介しました。
今日はなんと「たぬき」です。たぬきの柄の場合あの信楽焼で有名なスタイル、
あれは見かけるのですが、こんな図柄はあまりありません。
この柄、たぬきさんの衣装は「和尚さん」、茶釜があってその下に
「茂林寺」とあれば、これは当然「分福茶釜」・・ですね。
でも、ちょっと・・・なんでたぬきさんが「和尚さん」の衣装なんでしょう。
まぁ、そのまんまたぬきの茶釜を描くより、こうして描いたほうが、
イメージが強く前に出る・・とかそういうことでしょうかね。

このたぬきさんはちょっと「ほそおもて?」のような・・・。
野原の真ん中、静かな夜のようです。
灯明が一台、周りは秋草が茂っています。秋だと思うのは
「経机」の上の柄が「紅葉」だから・・。
もしかすると、かつて「和尚さん」のところで「茶釜」に化けたたぬきさんが
後年、住み慣れた野原の一角で秋の夜長、あれこれあった楽しい昔を、
懐かしく思い出しているところ・・なのかもしれません。
そう思ってよく見ると、このたぬきさん、ちょっと白髪がチラホラと・・。

毎度同じコメントですが、昔の羽裏はおもしろいです。
これは「羽二重」という薄い絹ですが、一時期「緞子(どんす)」という
厚地の織物の羽裏が流行したことがありました。地厚なので暖かいし、
染め柄よりも、重厚さがあります。織りですから帯のような感じです。
緞子の羽裏の場合は、益々「絵」の感覚で、とても凝ったものが作られました。
「額絵」とも呼ばれます。確かに、切り取ってそのまま額にいれても
そのまま飾れそうなものが多いです。次にアップする羽裏は
「緞子」のものの中から選んでみましょう。お楽しみに。

今夜は寝る前に「おときばなし」の絵本でも見ようかな?
そういえば私、小さい頃「分福茶釜」がちゃんと言えなくて
「ぶんくーちゃ・ま・が」と言ってました。ちゃがまっていいにくいですよね。


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ジサマのとこから、こんなも... | トップ | くだんの「カメラ型楊枝いれ... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
これじゃないでしょうか!! (よっちゃん)
2011-09-20 22:43:50
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%86%E7%A6%8F%E8%8C%B6%E9%87%9C

ウィキペディアの分福茶釜ページに
月岡芳年画『新形三十六怪撰』より「茂林寺の文福茶釜」。タヌキが僧に化けたという説に基いて描かれたもの。
とありました。

あらためてお話しのあらすじを読むと、
タヌキちゃん、いじらしい;;
返信する
Unknown (とんぼ)
2011-09-21 19:00:22
よっちゃん様

あらまぁ!ほんとにこれですね。
ありがとうございます。ひとつまた新しいことを
知ることができました。
こんな古い記事なのに、読んでいただいて嬉しいです。

日本の昔話しには、いろんな動物が出てきますが、
それだけ今よりずっと自然が近かったんですよね。
いまやいのししも狸も猿も「害獣」などといわれる時代。
ちょっと寂しいですね。
返信する

コメントを投稿

着物・古布」カテゴリの最新記事