ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

綿入れより暖かい親心?

2014-12-21 23:22:17 | 着物・古布

 

年末のあわただしい時ではありますが、片づけの途中でみつけたりして…わざわざのオシゴト…。

だいぶ前にお見せしたもの、歳出です。

形のまま残そうと思っていましたが、とにかく「がさばるし」…と、解くことにして夜なべ仕事に精を出しました。

赤ちゃんの綿入れ、です。今ならキルティングやフリースで作る袖つきの「おくるみ」でしょうか。

たぶんですが、ねんねしてしまったら、布団代わりにも掛けたのだと思います。掻巻き…ですね。

掻巻きとして作って、おくるみにも使った、の方がらしいかな。

時代劇などで、赤ちゃんをだっこするのに使っている場面などもありますね。

 

これは多分、男物じゅばんか羽裏の繰り回しだと思います。

やや厚みを感じる羽二重、絹の質は上質、おじいさんかお父さんのものだったのかもですね。

とてもモダン柄。

 

          

 

英語が正確かどうかは、私の英語力では「?」です。

 

        

 

柄は大正時代のはやりですね。地色は黒っぽくみえていますが、実物は濃い「モスグリーン」です。

オシャレな男性だったのでしょうねぇ。これにくるまれて育った「彼」は、どんな子に育ったのでしょう。

衿には別珍の掛け衿がついていました。あたたかく、ただもうあたたかく…ですねぇ。

綿はたっぷりしていて、裾の「ふき」なんて、まるでお姫様の衣装のようです。

 

        

 

お役目ご苦労様、と全部外しましたら、真綿を幾重にも重ねてあって、隙間風など入らないように、

綿のたまりがないように、実に丁寧に作られていました。

「脱皮状態」の中の綿です。

 

        

 

いつの時代も「親心」は惜しみなく、子供に向けられるもの。

すでに古くなってはいますが、たっぷりの量があるので、モコモコでした。

古い綿は、だいたい色変わりもしてヘタっていますので、処分するしかないのですが、

これはちょっと洗ってみようかな…と思っています。

 

さて、この一枚で、普通の着物3枚分くらいとっていたスペースが空きました。

どうせまた別のものが入っちゃうんですけどねぇ。 


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10 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
綿入れ半纏 (みやこ忘れ)
2014-12-22 09:10:34
親心満載の綿入れですね!
今、ちょうど真綿の綿入れ半纏で、前あわせのものを探しています。
なかなか欲しいものが売っていなくて、ネット上をうろうろしていたら、綿入れの作り方が出てきました。

古い着物を仕立て返して作ってみたいのですが、知識・経験全くなしで、無謀な挑戦でしょうか?
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うちにもあります! (kitty)
2014-12-22 14:03:24
うちの母はおくるみと 呼んでました!
昭和50年 わたくしの長男が赤ちゃんのころ
車で行くのでと おくるみなしで 実家に連れて行ったら
母は にいちゃん【私の兄 昭和23年生まれ】のものだけれど といいながら 綺麗にしまてあったものを 出してきて 長男が風邪をひかないようにと  着せてくれました!
家では 既製品のキルティングのものを使いましたので そのまま 家にしまってあります!
兄は実家にとって 50年ぶりに生まれた男の子だったので 赤ちゃん用品は 全部新調で 男の子柄のとてもかわいいきれいなものでした!
そういえば 母は 布おしめも 持ってこなくても 兄ちゃんのがあるからと 出してきてました!
それも とってもきれいで 全部 紺色の雪花絞りでしたね!
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Unknown (とんぼ)
2014-12-23 15:59:09
みやこ忘れ様

もこもこのふかふかです。
ちょっと手だけ入れて見たんですが、
これは「防災」にも使えそうな厚みですー。

自分で作る…いいと思いますよー。
以前にのせてる端縫いの綿入りひっぱりの綿は、
とても薄いですが、あったかいんですよね。
半天の作り方は多いですけれど、
ひっぱり型の綿入れは、ありませんねぇ。
あったかいことだけは、毎年実感してますが…。

作務衣の上着の作り方でそでだけちょっと変えれば
なんとかなるとおもいますが…。
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Unknown (とんぼ)
2014-12-23 16:01:58
kitty様

今は洋風のデザインや、いろんな素材で
着易かったり軽かったり…ですが、
古いものもいいんじゃないかなーなんて、
もう赤ちゃんとは縁のない私が思っています。

雪花絞りのおむつ、今や貴重品。
ネットでも「アンティークおむつ」なんて名前で売ってます。
アンティークもなにも、今だって使えるよって、
ちょっと思ったりしています。
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モダン ()
2014-12-24 09:59:28
素敵な柄ですねー
こんなモダン柄にくるまってた赤ちゃん。
ホント、どんな大人になったのでしょうか?

とんぼさんはこの布を何に生まれ変わらせるのでしょうか…

帯にはならないのかしら?…
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Unknown (古布遊び)
2014-12-24 20:40:58
何とも素敵な柄ですねえ~

お作りになった方もお召しになった赤ちゃんも今はどうなさっているでしょうか?

何とも時の流れを感じさせる素敵な宝物。何に生まれ変わるのでしょうか~
楽しみです。


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Unknown (とんぼ)
2014-12-25 15:39:50
猫様

今よりずっと大胆ステキ…ですよね。
柄から言って、ギリギリ今でもご存命かな…なんて、
そんなことも思いました。
モノの歴史は、誰かの人生でもあるんですよね。

一応「帯」がいいかな…と思っています。
これだけではなく、別布を足したほうが、
メリハリがつくかもしれませんね。
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Unknown (とんぼ)
2014-12-25 15:42:50
古布遊び様

ブランドものだとか、キャラクターものだとか、
そういうものばかり人気がありますが、
こんな個性的なものを着せるセンスは、
見習いたいものと思います。

帯・・・ですねぇ。いつことやら、ですが。
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Unknown (柾女)
2014-12-25 23:56:05
35年ほど前、長女のために”綿入れねんねこ”を作りました。
当時は「ママコート」が主流でしたが、おんぶでも抱っこでも親子で暖かく、
私も夫も、このねんねこで保育園に送り迎えしました。
今でも毎年活躍していますが、なぜか一人でジャストマイサイズ?
とんぼさんのねんねこは、残された綿が立派なので処分されるのは勿体ないなぁとおもいました。
以前、夜露とお日様に何日かくぐらせると”打ち直した”ようにふんわりすると聞いたことがあります。
今、木綿綿は貴重ですから、着物巾の茶席布団などに生まれ変われたらいいなぁと思いました。
”歳末お片付け”に水を差しちゃうもったいばあばでゴメンナサイ。

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Unknown (とんぼ)
2014-12-26 00:54:48
柾女様

私のころには、まだねんねことママコートが同居でしたね。
私自身は、ねんねことかめのこ育ちです。

これはねんねこではなくおくるみなので、
一つ身で小さいんですよ。
綿は、洗うつもりでいます。
自分のうちの古着だと気にならないことも多いのですが、
古着屋で入手したものは、どこでどんな保管をされていたか
わかりませんので「虫」と「虫の卵」が気になるのです。
それで、いっそ洗おうかとおもっているわけです。
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