ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

哀しい現実…右から読むこと

2012-09-26 10:06:03 | 着物・古布

 

毎度、見るたびにどこかにマチガイがあり、イラッとするショップ。

以前にも書きましたが、相変わらずです。

笑うに笑えないものをまた見てしまいました。

日本の国旗、兵隊さんが戦地に持っていった「寄せ書き」のしてある国旗です。

二枚出ていました。そしていずれもタイトルは

アンティーク 第二次世界大戦 久長運武祈 日本国旗」

「久長運武祈」…

ただのマチガイというより、これを持って戦地に赴いた方、これを持たせて内地に残った家族…

それを思うと、なんかとてもとても切なく腹立たしく思えてしまいました。

時代がかわった、それは確かです。

過去を知るために小さな常識として「こんなものを持っていったのだよ」というような話さえ、

もうされない時代なのですよね。

それでも、こういうものや話を目にしたり耳にしたりすることは、まだまだあると思います。

古いものを扱うシゴトなら、日本語はかつて右から左に読んだのだ…と知っておいてほしいし、

今だって、たとえばスポーツ関係の応援旗や、横断幕などに「祈・金メダル」とか「祝・優勝」とか、

書いてあるでしょう。「祈」や「祝」は、アタマにつくのですよ。

それを考えれば「祈 武運長久」であろうと、予測はつくと思うのですが…。

ついでのことに、何かをギモンに思う…ということはないのでしょうか。

「武運長久」という熟語は、いまや死語です。でも、古い言葉らしいと思ったら調べてほしい、聞いてほしい…。

第二次大戦、ということがわかるのなら、なぜこういうことが書いてあるのか、考えてほしいと思います。

 

先日は「荒磯柄」が「変わった金魚柄」となっていて、ミクシのほうで大笑いしたのですが、

その次は「男の子の着物利用の作り帯」で「兜と鯉」、よくある柄です。

これのタイトルが「兜と鮭」…「」でっせ。

誤変換ならたとえば「鯉」が「来い」だったり「恋」だったりもするでしょうが「SAKE」と打つなら間違えようがナイ。

このヒトは、端午の節句に「鯉のぼり」ではなく、「新巻シャケ」をぶら下げるのでしょうか。

 

いいものがでるショップなのですが、とにかく「数出して売る」のが先。

ちゃんと間違いなく書いてあるものの方が多いのですが、要するに何人もで仕事を分割しているわけで、

知っているヒトが知らないヒトに教える余裕もない、というよりその気もないのでしょう。

せめてアップする前に、誰か着物を知るヒトがチェックしてほしいと思いますが、

何度言っても(私だけではありません。何人かの友人も注意や苦情ののメールを送っています)、

どこかの政治家のように「善処します」タイプの定型文がくるだけ。

品物はともかく、このお店の体質や品位はレベルが低い…と思っています。

アチラはあちらで「細かいことはいいんだよ、それだって売れてるんだから」なんでしょう。

お互い様…ですかねぇ。


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (とんぼ)
2012-09-29 23:23:11
プリスキラ様

若いから知らない…では、済ましたくないことです。
なんだかほんとに腹立たしいです。
チェックするヒトがいてほしいですわ。
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見ました (プリスキラ)
2012-09-29 21:27:11
見ました。「久長運武祈」のウェブサイトと写真。
私、50代ですが、左から読むとは思いませんね。
切なく腹立たしいとのお気持ち、本当に同感です。
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Unknown (とんぼ)
2012-09-28 22:30:54
惠様

字は似ていても、パソコンの場合の変換を考えたら、
ありえませんからねぇ…泣けてきますわ。
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Unknown ()
2012-09-27 23:53:05
まあ 漢字が似ているっといえば 似ていなくもない・・・

   箸と簪   
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Unknown (とんぼ)
2012-09-27 22:13:58
惠様

今でも老舗と呼ばれるお店では、右からの看板がありますよね。
ああいうのを見ても、何も感じないのですかねぇ。
このショップ、また今日ありましたよ。
地模様のじゅばん、「箸柄」とあるので
「お箸なんて柄になるのかしら」と思ったら、
二本足の「かんざし」でした。もう笑うしかないですー。
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Unknown ()
2012-09-26 22:33:01
ひらがなが読めるようになった時
銀座に行くと やらと やらと と
大きな声で得意げに読んでいたとの事 

そんな私が とても良い年齢に達しているのですから
今の若い人達は 耳にしていなければ 
当然 やらと と読むでしょうね

それでも 仕事でしたら 少しは調べて貰いたいものですね
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