さて、今日の「寒いお話」、いや内容はいつもサムくてすみません。
ちょっとだけ書きます。昨日のお話に戻ります。「手」のこと。
手の防寒具は「手袋」ですが、5本指に分かれているものは「グローブ」、
ドライブ用とか、ある種のスポーツのために、指が露出するものは「オープンフィンガー」、
親指と残り4本にわかれているものは「ミトン」。
日本の服飾文化では、「手袋」というものは、今ほどみんなが使う…ということはありませんで、
あるのは戦用、狩猟用、また弓のための手袋。これらはだいたい鹿皮を使った特殊なもので、
防寒というより、ケガをしないためのもの。防寒用は、庶民の刺し子や木綿のものですが、
こういうのは、いわゆるミトン型が多いです。
日本人だって手袋は使っていたのですが、外国のようにファッション、実用として、
広くみんなが使っていたわけではないようですね。
元々日本は、冬の寒さより、夏の暑さをどうしのぐか…に重きを置いてきた暮らしです。
建築にしても衣服にしても…。
なので、寒さはとにかく「いっぱい着る」「綿を入れる」「なんか巻く」…でしのいできたんですね。
もちろん雪国などでは、それなりに「雪のための工夫」はありましたが、
外国で言うところのオーバーとか、マフラー、ブーツなどというものについては、
発達しなかったわけです。
こちらは雪下駄、以前アップしたものです。
爪皮は、雨用のものと違って、たぶん皮を漆で固めたもの。しっかり小さな釘で打ち付けてあるので、
これなら前から雪が入ることはないでしょうね。高下駄と呼ばれる、薄い歯のゲタです。
畳表にべっちんの鼻緒、毛皮のフチ飾りは、降っている雪が直接着物や足袋に降りかからない工夫でしょうか。
これはたぶん「確実に雪が積もる」地域のものではないかと思っています。
これ、実はこちらで雪が積もった時、実験的に玄関先で履いて、ちょっとだけ歩いてみました。
素足で履きましたので寒いのは寒かったですが、20㎝くらい積もった中に入っても、
足元しっかりとまりました。「二の字 二の字の ゲタの跡」を付けてみましたっけ。
最近は足の先用の使い捨てカイロなんてのもあります。
暖かくする工夫は、昔よりいろいろ考えられますから、足元寒いから着物はいや、なーんて
そんなことのないように…いつも通り「楽しく着たい」ですね。
すみません。ここからはちょっと「着物と手」のお話をしたかったのですが、
これから知り合いが来ます。「夜の訪問者」…アヤシイ・・・ことはありません。
私の知り合いは、みんな「介護生活」が多いので、いろんな時間でやってきます。
続きはまた明日…。
履いた事がありますが、これだけ薄くて高い
下駄を履いて歩くのはコツがいるでしょうね。
母の持っていたのも、もう少し厚みがあったと思います。
雪の上ではこれくらい薄くないと…なのかもですね。
怖かったですよ、履いてて。
ロボットみたいに、一歩ずつズボッズボッとかもですね。