
写真は先日、お見せした道中着、アンサンブルでした。
ずっと縫い物は、時間がないのでと…逃亡を決め込んでいたのですが…。
いつもたいへんお世話になっている友人のお母様が亡くなられ、
その形見分けに、お母様のお友達にさしあげたい…と。
着物は差し上げても着ない方のほうが多いですしねぇ、
そこで、解いてバッグにしたら、持っていただけるのでは…と。
とてもいいアイデアですね。まぁ高価な訪問着だったりすると困りますが、
今回はウールでしたので、こちらも思い切ってできました。
上の道中着とおそろいの着物のほう、残念ながら裾と衿まわりに
虫食いがありましたので、解いて洗って、傷やシミなどを調べて、
いいところを選んで今回の材料にしました。
反物って、両脇「みみ」ですし、大きさが決まっているので、
バランスが考えやすく、作りやすいんですよ。
では、やってみましょう。
用意するもの、バッグ一個分
反幅の生地、バッグ分68㎝ 1枚、持ち手分35~45㎝(お好み) 1枚
反幅の生地、中袋用62㎝ 1枚 内ポケット分あれば17㎝四方くらい。
接着芯 バッグ外側分
今回は中袋に、買い置きの会津木綿を使いました。
①まずはバッグ分の生地のウラに接着芯を貼りますが、生地の厚さや質によって、
接着芯を選びます。今回ウールなので結構しっかりしていましたので、
薄い布製の接着芯にしました。中袋は接着芯ナシです。これも臨機応変で。

②白いのは接着芯です。中表で半分に折り、印つけをします。
写真では下がバッグの底部分。
底から33㎝で印、反幅の中心で印、真ん中のところはその交点です。
その交点から左右に5.5㎝で印、ここは持ち手の内側のつくところ。

③中袋に内ポケットをつけるときは、上を三つ折にしてミシン、
残りは縫い代1㎝で内側に折り込み、アイロンでクセ付けしておきます。

④中袋も同じように印をつけますが、底から30㎝と、反幅の真ん中です。
中袋の表側に、上から3㎝さがったところに、
ポケットの幅の中心と中袋の幅中心を合わせて縫い付けます。

<余談>ポケット口は補強縫いをしますが、通常は下の絵のような形、
私はY字型に縫います。このほうがグルグル生地をまわさずに
バック縫いだけでできます、補強の面では問題ないと思います。

⑤持ち手を縫っておきます。反幅を三等分(だいたい11㎝くらい)、長さは
お好みですが、だいたい縫い代コミで35㎝くらいあれば十分です。
今回計り間違えて、これは長いんですー。
一枚の中心線に向けて、両脇の生地を中側につき合わせるようにして折り、
更に半分に重ねます。持ち手は生地4枚分の厚みということになりますね。

その両端にミシンをかけて「ひも状」になったら、
その長さの半分のところに印、そこから左右に5.5㎝に印、
この11センチ部分だけ、更に半分に重ねて縫いとめます。
持ち手の指のかかる部分を細く持ちやすくするためです。


⑥持ち手と表、中袋を合わせます。(裏表を間違えないように、中表です)
まず持ち手は、最初につけた表の印、下から33センチ、
中心から左右に5.5㎝のところに持ち手の内側がくるように止めます。
写真の赤と白のピンのアタマが、5.5㎝の位置です。
このとき持ち手の長さは自分の好みで、また持ち手のテッペンもズレないように。

⑦表の「下から33㎝の線」と中袋の「下から30㎝の線」をピンで止めます。
このとき「反幅の中心」を合わせることと、今回は中袋の会津木綿のほうが、
少し反幅が大きいので外に出ます。このアタリも臨機応変で。

⑧こんな形に縫いあがりました。

⑨今度は表は表、中袋は中袋にして重ねます。

⑩境目のところはきちんと広げてズレないように、止めてください。

⑪表の底から、反対側の中袋の底まで、両脇を続けて縫います。(黄色い線)
縫い代は端から1㎝くらい。そして、一箇所だけ縫わずにあけておきます。
(鉛筆のあるところ)

⑫底マチを縫います。今回は12㎝の底です。きっちりと三角に折ります。
ここでずれると、底が斜めになりますから、必ず二等辺三角形でマチが
つくように、ピンでしっかり留めてください。
また生地が厚くなるほど、縫うときにズレたり曲がったりしますので、
できればしつけ糸で借り止めして下さい。

⑬バッグと中袋、両方の底マチを全部縫います。
このとき、生地が厚くてゴロつくのが気になるなどの場合は、
角の三角を縫い代1㎝残してこの時点でカットしてください。

⑭ここで、あの「ちょっと縫わずにあけておいたところ」を見つけてください。

⑮ちょっとたいへんですが、マジックの始まりです。
その小さい穴から、指をいれ、中身を全部ひっくり返します。

表の部分も出てきました、ガンバレ!

全部ひっくり返せました。

中袋を収めてなかを見ると、こんな感じ、穴はあとでとじつけるのを忘れずに。

ちゃんとバッグになってます。

⑯バッグの口部分の仕上げに入りますが、その前に中袋と外側がズレないように、
手を入れてきちんと形を整え、底の周りにピンを打って止めます。

⑰きちんとあわせて押さえると、こんな感じ。表と中袋で長さに差をつけると、
こんな形になるわけです。差をつけずに全くの突合せにするときは、
表と中袋を同じ長さにします。(リバーシブルみたいになるわけです)
ここでしっかりアイロンをかけて押さえてください。

⑱持ち手をしっかり押さえたいので、バッグの口ギリギリと、
そこから少し下がったところの二本、ミシンで押さえてステッチします。

表から見るとこんな感じ。

⑲形を整えて出来上がり。

畳むとこんなです。

いかがでしょうか。このくらいのトートは結構便利です。
これの三個目が今夜仕上がります。
友人のお母様には、一度もお会いしませんでしたが、
ご冥福をお祈りしつつ、このバッグでお友達がお母様のことを
懐かしくおもいだしてくれたらいいなと、思っています。
それにしても…久しぶりの縫い物は…ワクワクしちゃうんですー。
なんか縫いたくなっちゃう、ダメダメ、ほかにやること済ませてから!
ずっと縫い物は、時間がないのでと…逃亡を決め込んでいたのですが…。
いつもたいへんお世話になっている友人のお母様が亡くなられ、
その形見分けに、お母様のお友達にさしあげたい…と。
着物は差し上げても着ない方のほうが多いですしねぇ、
そこで、解いてバッグにしたら、持っていただけるのでは…と。
とてもいいアイデアですね。まぁ高価な訪問着だったりすると困りますが、
今回はウールでしたので、こちらも思い切ってできました。
上の道中着とおそろいの着物のほう、残念ながら裾と衿まわりに
虫食いがありましたので、解いて洗って、傷やシミなどを調べて、
いいところを選んで今回の材料にしました。
反物って、両脇「みみ」ですし、大きさが決まっているので、
バランスが考えやすく、作りやすいんですよ。
では、やってみましょう。
用意するもの、バッグ一個分
反幅の生地、バッグ分68㎝ 1枚、持ち手分35~45㎝(お好み) 1枚
反幅の生地、中袋用62㎝ 1枚 内ポケット分あれば17㎝四方くらい。
接着芯 バッグ外側分
今回は中袋に、買い置きの会津木綿を使いました。
①まずはバッグ分の生地のウラに接着芯を貼りますが、生地の厚さや質によって、
接着芯を選びます。今回ウールなので結構しっかりしていましたので、
薄い布製の接着芯にしました。中袋は接着芯ナシです。これも臨機応変で。

②白いのは接着芯です。中表で半分に折り、印つけをします。
写真では下がバッグの底部分。
底から33㎝で印、反幅の中心で印、真ん中のところはその交点です。
その交点から左右に5.5㎝で印、ここは持ち手の内側のつくところ。

③中袋に内ポケットをつけるときは、上を三つ折にしてミシン、
残りは縫い代1㎝で内側に折り込み、アイロンでクセ付けしておきます。

④中袋も同じように印をつけますが、底から30㎝と、反幅の真ん中です。
中袋の表側に、上から3㎝さがったところに、
ポケットの幅の中心と中袋の幅中心を合わせて縫い付けます。

<余談>ポケット口は補強縫いをしますが、通常は下の絵のような形、
私はY字型に縫います。このほうがグルグル生地をまわさずに
バック縫いだけでできます、補強の面では問題ないと思います。

⑤持ち手を縫っておきます。反幅を三等分(だいたい11㎝くらい)、長さは
お好みですが、だいたい縫い代コミで35㎝くらいあれば十分です。
今回計り間違えて、これは長いんですー。
一枚の中心線に向けて、両脇の生地を中側につき合わせるようにして折り、
更に半分に重ねます。持ち手は生地4枚分の厚みということになりますね。

その両端にミシンをかけて「ひも状」になったら、
その長さの半分のところに印、そこから左右に5.5㎝に印、
この11センチ部分だけ、更に半分に重ねて縫いとめます。
持ち手の指のかかる部分を細く持ちやすくするためです。


⑥持ち手と表、中袋を合わせます。(裏表を間違えないように、中表です)
まず持ち手は、最初につけた表の印、下から33センチ、
中心から左右に5.5㎝のところに持ち手の内側がくるように止めます。
写真の赤と白のピンのアタマが、5.5㎝の位置です。
このとき持ち手の長さは自分の好みで、また持ち手のテッペンもズレないように。

⑦表の「下から33㎝の線」と中袋の「下から30㎝の線」をピンで止めます。
このとき「反幅の中心」を合わせることと、今回は中袋の会津木綿のほうが、
少し反幅が大きいので外に出ます。このアタリも臨機応変で。

⑧こんな形に縫いあがりました。

⑨今度は表は表、中袋は中袋にして重ねます。

⑩境目のところはきちんと広げてズレないように、止めてください。

⑪表の底から、反対側の中袋の底まで、両脇を続けて縫います。(黄色い線)
縫い代は端から1㎝くらい。そして、一箇所だけ縫わずにあけておきます。
(鉛筆のあるところ)

⑫底マチを縫います。今回は12㎝の底です。きっちりと三角に折ります。
ここでずれると、底が斜めになりますから、必ず二等辺三角形でマチが
つくように、ピンでしっかり留めてください。
また生地が厚くなるほど、縫うときにズレたり曲がったりしますので、
できればしつけ糸で借り止めして下さい。

⑬バッグと中袋、両方の底マチを全部縫います。
このとき、生地が厚くてゴロつくのが気になるなどの場合は、
角の三角を縫い代1㎝残してこの時点でカットしてください。

⑭ここで、あの「ちょっと縫わずにあけておいたところ」を見つけてください。

⑮ちょっとたいへんですが、マジックの始まりです。
その小さい穴から、指をいれ、中身を全部ひっくり返します。

表の部分も出てきました、ガンバレ!

全部ひっくり返せました。

中袋を収めてなかを見ると、こんな感じ、穴はあとでとじつけるのを忘れずに。

ちゃんとバッグになってます。

⑯バッグの口部分の仕上げに入りますが、その前に中袋と外側がズレないように、
手を入れてきちんと形を整え、底の周りにピンを打って止めます。

⑰きちんとあわせて押さえると、こんな感じ。表と中袋で長さに差をつけると、
こんな形になるわけです。差をつけずに全くの突合せにするときは、
表と中袋を同じ長さにします。(リバーシブルみたいになるわけです)
ここでしっかりアイロンをかけて押さえてください。

⑱持ち手をしっかり押さえたいので、バッグの口ギリギリと、
そこから少し下がったところの二本、ミシンで押さえてステッチします。

表から見るとこんな感じ。

⑲形を整えて出来上がり。

畳むとこんなです。

いかがでしょうか。このくらいのトートは結構便利です。
これの三個目が今夜仕上がります。
友人のお母様には、一度もお会いしませんでしたが、
ご冥福をお祈りしつつ、このバッグでお友達がお母様のことを
懐かしくおもいだしてくれたらいいなと、思っています。
それにしても…久しぶりの縫い物は…ワクワクしちゃうんですー。
なんか縫いたくなっちゃう、ダメダメ、ほかにやること済ませてから!
キャンバス地だと、中袋なしでも
形になりますから、つくるの好きですー。
裏というのは、何によらず面倒なもの、
ほら、着物も!
だもこの中袋も一緒に塗ってしまう方法だと、
そんなに時間はかからないんですよ。
あんがい原理はカンタンなんです。
銘仙のバッグなんてステキですよきっと。
絹物のときは「接着芯」を
少し厚手にしてくださいね。
お役に立ては、うれしいです。
カーテン生地なんてアイデアですねぇ。
きっとステキなのができますね。
がんばってください。
まだ60そこそこだったとか。
お若いですよね。
お友達が、思い出と一緒に
持ってくださるといいなと思っています。
ありがとうございます。
お友達の年齢にちょっと幅があったのですが、
これなら中年からお年寄りまで、
いけるんじゃないかと思います。
作ってみてください。
何かあったら聞いてくだい。
さすがトンボさん。
裏付きですから、仕立も大変なはず。
工房の作品には手間が掛かり過ぎて売物にはなりそうもありませんが、値打がありますね。
先様も喜ばれる事は間違いありません。
私は力がないので、重いバックは苦手なんです。
布製のトートは軽いので、自分の銘仙の余り切れで作ってみようかな~。
(くどくなるかしら?)
作って、お世話になっているダンス仲間に
贈りたい1と思っていました。
みんな車での買い物なので、
どのくらいの大きさがよいかしら?
なんて考えていましたが、とても丁寧に作り方を
教えていただき、決心がつきました。
先ず自分のを作り、大きさの見本にして
みます。ありがとうございました。
利用しなくなったカーテン布が丈夫そうなので
まずはそれで作ってみます。
若くして亡くなったおばが作ってくれたポーチ
いまだにとってあります。きっとよろこばれると思います。
こんな素敵なトートバッグなら、きっと
喜ばれますよ。
とんぼ様のこの図を見ながらだったら、
私でも縫えるかしら・・・
ミシン掛け苦手なんだけど。