ウチの小物、コインパースです。今は販売ストップしてますが、
また夏から・・と考えるだけは一応・・ん~~しっかりやらねばっ!
ほとんどが手になじむ大きさです。女性は小銭入れというより、サプリとか
キャンディとかを入れて使われるかたが多いようです。
ほとんど古いちりめんや錦紗ちりめん、ネコちゃんのみ、銘仙ですね。
ここにあるのは「マチ」のないタイプなので、隙間にスルリとはいって便利です。
と、さりげなくアピール??少し大きめ、大島などの紳士用もございますですー!
で、小物・袋物ですが、江戸時代は有名な?「縞のさいふ」が
多かったようですね。縞にかぎりませんが、要するにハギレで縫った
小さな袋に紐をつけて、これでくるくると巻く・・というタイプ。
紐を長くして、首からぶら下げる・・というのは時代劇でもよく見ますね。
少し裕福な暮らしのヒトや武士などは「織物」の生地で作った、
今の札入れタイプが多かったようです。
男のヒトの持ち物としては「合切袋」といわれる縦長の袋、
下の写真は、ジサマのを借りました。5センチほどのマチがあります。
私はバッグでもなんでも「縦長」というのがどうも苦手です。
小さいものが下に埋まって取り出しにくかったり、下に入れたもの上に
別のものをいれることになったりするので、横に広いほうが使い勝手は
いいと思うのですが、横に広い合切袋ってのもねぇ。
合切袋というのは「信玄袋」です。
この信玄袋は、武田信玄が戦場でいろいろ入れて使っていたもの、
といわれますが、単に「甲斐の国」のヒトが考案したものという説、
また武田家の二段重ねの弁当をいれるために作った袋(お重箱のような形なので
当然底が四角い大型巾着です)が元祖、という説もあります。
明治に入って着物を着る男性の「バッグ」として大流行したそうです。
女性用にもかわいい巾着があります。ちりめんや、小さな籠つきのものなど。
特にここ数年は「浴衣」を着るときのハンドバッグとして、浴衣売り場などには
必ずおかれていますね。籠に涼しげな色目のものなど、なかなかいいものです。
ああいった巾着をお使いになる方に、ひとつお願いしたいことがあります。
巾着はひもを絞ってクチを締めて使いますが、しぼったままの長~いひもで
ズルズルと下げて歩かないで下さい、くちの紐はあくまで「開閉」を
優先的に考えられたもので、そのまま伸ばしっぱなしの紐を「持ち手」として
使うのは、あまりかっこのいいものではありません。
本当はクチを絞ったら、そこで紐を蝶結びにして、その結び目を
つかむようにして持つのが一番いいのですが、今のヒトには持ちにくいですから、
せめて蝶結びの輪の方をグーッと伸ばして手を通して持って下さい。
大きな籠つき巾着などは、下げるとあちこちぶつかります。
アレは胸にかかえるもの・・。舞妓さんは、いろいろな小物を大きめの
籠つき巾着に入れて、それを胸に形よく抱えています。
もともと日本人というのは「持ち手」のついたバッグよりは「ふろしき包み」を
胸に抱える・・というかたちでモノを運んできました。
たとえばいまどきは、よそのお宅に伺うのに「お菓子」を買ったとして、
大概は紙袋に「縦」に入れてくれます。昔なら、ここで風呂敷の出番。
縦にしても壊れないものであっても横のまま「風呂敷」に包み、
胸に抱えて持ち、相手のお宅の玄関先、または中へ通していただけたなら
お座敷に入ってご挨拶のとき、風呂敷を解いて平らなまま、
ご挨拶の言葉を添えて差し出します。このとき、紙袋から縦になっているものを
つかみ出してお渡しするのと、どちらがいいと思いますか?
実際には「ものを胸に抱えて持つ」というのは、なれないとけっこう辛いものが
あります。ですから、もし、そういうお出かけの時は、風呂敷を一枚持って
そのお宅の近くまで行ったら、包みかえる・・という方法をとってみてください。
洋装でも和装でも、とてもエレガントに見えるんじゃないでしょうか。
最近はレーヨンちりめんで、かわいい柄の風呂敷がたくさんででいます。
風呂敷としてだけでなく、巾着を作ったり半衿にしたり・・
応用のきく優れものです。レーヨンなら価格も安価ですから。
柄もほんとにたくさんあります。一度「風呂敷売り場」覗いてみてください。
紙袋など物を下げてしまうのは、歩き方と関係あるのでは、とにらんでいます。
明治以降、軍隊で西洋式歩き方が取り入れられてから、左足を前に出す時、右手が前で、右足を出す時は、左手が前ですよね。 ところが、この歩き方だと、着物の裾が翻ってかなり乱れてしまいます。
着物着て、裾を翻さずにススッと歩こうとすると、手を前後に動かさないで、ナンバ歩きするのが一番。 最近注目されているナンバ歩き、右手右足が同時に前なんです。 意識してナンバ歩きするには、手を前後に振らずに、物を抱えて歩いた方が、やり易い。
ということで、昔の人、意識せずに、それをやっていたのでは、と想像しています♪
何百年も着物で歩いていれば、自然とそうなりますよね。というより日本人はずっとそうやって歩いてきたのではないかと私も思います。私はナンバ歩きはじょうずではないのですが、母に昔から「着物きたら手を振らずに歩け」といわれまして、袂の下を両手でつかんで歩く練習をしました。
たとえば合切袋など、小さな袋を持っている人は例え軽いものであっても、持っているほうの手を振りませんでしたね。
下のは「籐のお盆」です。実家が「粗供養」、こちらでいうと「志」としていただいたものをもらってきました。漆塗りのようですが、いまどきモノですから・・。デコボコして、小さなグラスなどはのせると危ないというシロモノです。
父が使用していたものが殆んどですが、私のも二つあります。
父も使い始めの頃(今から30年位前)は布製でしたが、晩年使用していたのは皮製のものが多かったです。今度まとめてブログにでも載せてみます。
何故あるかと言えば、剣道の先生方は皆好きでお持ちです(笑)
五月に京都で剣道の大きな大会がありますが、そこに来られる何千人もの方が、殆んど持っているのではないでしょうか。
風呂敷も見なくなりました。
我家にあるのも引き出物を包んだテトロンのものだけのようです。何処かに沢山仕舞い込んであるのでは。と思っているのですが・・・
テトロンと言えば、今の剣道で使用する袴は、いつしか綿の藍染ではなくテトロンになっています。
折り目の問題なのですが・・・
お父様のものなら「年季」入ってますね。
昔のものほど、やはり作りもいいですね。
写真の父のものは「皮製」の印伝です。
母がバッグを縫ってやってからは、
そちらばかり使っていますが・・。
京都でも、珍しい「袋」と出会われましたら
あわせて写真、拝見したいです!