ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

シブめの羽織

2012-01-06 23:13:13 | 着物・古布

 

今風に言うと「シブカワ」って言うんですかしら…渋めだけど、ちょっとかわいい?

袖をきちんとそろえてないのに気がつきませんですみません。

 

「福袋」話題から、ちょっと関連記事を書いているのですが、

なかなかまとまらなくて…で、こちらの記事を先に…。

 

画像で見たときは「渋すぎるかな」とも思い、また少しダメージ…とあったので、

何か足して帯に…と、またまた欲ばーっかしかいて入手しました。

届いてみると、それほどひどいダメージでも…なさそう…ほらほらまた羽織で着ようかと、欲が…。

とりあえず、シナシナシナ…の錦紗、もう少し長いのが普通の時代のものではないかと思うのですが、

返りが多いところを見ると背の低い方のものだったかもです。

焦げ茶の染疋田、かわいい柄が入っています。

 

こちらが「やじろべぇ」。

説明では「案山子」となっていたのですが、これよく見ると「釣竿」を担いでいるのです。

飛んでいる鳥も「かもめ」みたいですよね。

 

            

 

で、こちらはやっぱり「稲」?…なんか、うなぎなどを取る「しかけ」にも見えるんですけどねぇ。

 

        

 

そして三つ目は…どう見ても「鳴子」…でも「かもめ」、でもって左側の下は「米粒」??

 

        

 

漁師系?農民系?…ま、どっちでもいいです、かわいいし…(いいのか、それで)

アップで撮ると、どうしても疋田が目立ちますが、実際には細かいので、

少し離れると無地っぽい感じになります。

もし、これが疋田だけだったら、ただのジミな羽織ですが、この小さい柄がとんでいるだけで、

ちょっとオシャレでかわいい羽織になるんですよね。

この肩先の柄なんて、絶妙の場所にあるとおもいませんか?

 

        

 

全体にはとても柄は少なくて、左後ろ半分でこれだけ。

下の方のちょっと赤く見えるところがダメージです。写真はでは赤がハッキリ見えますが、

実際にはもっと薄めです。それとなんとなーく横に線が入っているように見えますね。

そこだけわずかな染ムラがあって、手に乗せてみてもほとんどわからないのに、

離れるとくっきり出てしまう…ふしぎなものですね。

 

                 

 

裏が実にハデでして…。裏だけ見たら、20代でも…ですね。

 

        

 

後ろの「キズ」がちと気になるのですが、直しようのないところなので…。

じーっくり考えたいと思います。

 

それにしても、最近の羽織には、こういう中途半端といいますか、ちょっと若目でも、

羽裏かえれば70、80代でも…なんていう柄が少ないですね。

小紋の人気があまりない時代ですから、こういうジミ目のモノも、出たらいいんじゃないかと思っています。

シブいのに、袖裏のチラリと見える赤がオシャレです。あ…私が着るなら変えないと…ですね。


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羽織 (たま)
2012-01-07 04:42:23
最近の羽織用反物には、ときめく柄がぜ~んぜんないのです。中途半端な色と「誰にでも似合う」つもりで誰にもあまり似合わないデザイン。私は今、若いときの小紋を少しづつ羽織に仕立て直してますが、じゃあトシに合わせて新しい小紋を買おうか?と思っても気に入った柄がなく探すのが大変で~す。(結果、柔らかものは着なくなる。。。)
羽裏も種類が少なくて、私は長襦袢地を使うのですが。これも探すのが大変。
世の中、着物女子には長羽織が流行ってるのに、みなさんが選ぶのはアンティークばかり。わかる気がします。呉服屋さんに行っても新しい反物には魅力がないんですもの。技術自慢ばかりで。
でも40代後半ともなると、アンティークの長羽織ははっきりいって無理って気がするんですが。。。

こんな柄の凝り方なんて、昔のものだからこそ、という気がします。小さく入った柄が、わかる人にだけわかる、みたいな。この羽織は私には農耕系に見えます。地の疋田が、小豆みたいだし、田んぼにいる白い鳥は鷺みたいだし(そういう問題じゃなかったですね^^)
ところでとんぼ様の年齢だと、この羽裏は派手なんですか?そういう感じ?
お好みもあるのでしょうが、そこら辺が、羽織は着物より難しい感じがします。
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追伸 (たま)
2012-01-07 04:44:58
お父様、せっかちさんが戻っておめでとうございます!
失礼ながらおかしくて笑ってしまいました。笑えて良かったです(^^)/
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Unknown (とんぼ)
2012-01-07 19:16:34
たま様

羽尺は、羽織が短くなって作られた反物ですが、
出始めのころは、ずいぶん多用な色柄があったんですよね。
最近はもう「とりあえず」みたいな柄ばかりです。おもしろくありませんし減ってます。
さりとて着尺の方も、小紋でなかなかこれ、というのがありません。

私の年でも、この羽裏でもいいんですが、袖からチラリというのがきになります。
袖裏だけ無地にかえるようですかね。
私は変わった羽裏が好きなのと額裏がすきなので、
羽織には手持ちの男物をつけることが多いです。
とにかく、最近の女物羽裏は、表地よりも更に「つまんな~~い」ですね。

父のこと、ありがとうございます。
キッチリキッチリ…病院でもさぞ優等生でしょう。
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